単語で30題
おなまえへんかん
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「はーい、また俺の勝ち〜!!」
「うそでしょ…なんでよ!」
「蒼空弱すぎじゃない?」
私の向かい側に座ってにやにやと笑う男子とそれを見て微笑む女子(天使)は私の幼馴染の黒羽快斗と中森青子である。快斗のお父さんは世界的マジシャン黒羽盗一さんで青子のお父さんは怪盗キッドを追う中森銀三警部だ。そんな大物をもっている幼馴染と比べて私は平凡で何も取り柄のない一般市民である。今日も平日の日課である私の家でトランプ対決を快斗としていた。
「蒼空って本当に表情読み取りやすいよな〜」
「えっそうなの?表情出してないつもりなんだけど…」
「私にもわかるぐらい百面相してるよ蒼空」
「うそでしょ…青子に言われたら本当だわ…」
快斗は亡くなった盗一さんのあとを次いでマジシャンになった。マジシャンとなると一般人の表情の読み取り方など簡単なのだ。
「蒼空が俺に勝てる日は来るのか…」
「そんな事言わないで!私最近ポーカーフェイスできるように鍛えてるんだから!」
「えーでもこれ蒼空が勝っちゃったらこの日課なくなっちゃうのよね〜?」
「いや…でも勝ちたいじゃん…一般人の私がマジシャンに勝つところ青子は見たくないの…?」
「見たいけど快斗になんて勝てっこないわよ…あ、お父さんから電話だ…ちょっと席外すね」
青子が行ってから快斗と二人っきりになってなんとなく気まずくなった。いてもたってもいられなくて1階へお菓子を取ってこようとその場を立とうとすると快斗に手を掴まれた。
「どこ行こうとしてんの」
「…1階にお菓子取りに行きにかな?」
「なあ、本当に俺に勝てると思ってるのか?」
「思ってるよ!だって私を勝たせるために手加減ぐらいしてくれてるでしょう?」
「してないっていったらどうする?」
「っえ…なんで?本気でしてるの?」
「お前と居れる口実増えるし…」
「増えるし……?」
「……お前のこと好きだからだよ!!!」
「……っえええええええ!」
「気づいてなかったのかよ……」
「って、てっきり青子のことが好きなんだと思ってて…」
「青子もこのこと知ってて協力してくれてんだぞ?しかもあいつ好きなやついるし」
「ええええええ…私だけ知らなかったの……」
「鈍感すぎんだよおめーはよ」
「ええ……わかんないでしょ」
「まあ」
「まあ?」
「これから意識してくれるってことでいいんだろ?なあ?蒼空」
そう言って色っぽく笑った彼は頭に王冠をかぶっているようなそんな気がした。
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(ただいま〜ってあれ?蒼空どこ行くの?)
(ちちちょっとお菓子取りに行ってくる!)
(慌てて転ばないでよ〜!快斗なんかしたの?)
(勢いで告白しちまった…)
(はぁ!?でもちゃんと意識してもらえたみたいで良かったね)
(おう……)
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