米花町魔法使譚
魔法使いさんおなまえへんかん
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「ご指名、ありがとうございます。」
「ミステリートレイン?なにそれ、私乗らなきゃいけないの?」
「蒼空さんの力が必要なんだよ!お願い!」
「話聞くからね?一旦その嘘泣きやめよう?コナンくん?」
「さっすが蒼空さんだねえっとね…」
嘘泣きがバレたことに悪びれもなく、彼は語り始めた。
園子ちゃんという令嬢の計らいで鈴木財閥が誇る最新鋭の豪華列車「ベルツリー急行」という列車に今週末に乗車することになったコナンくん達。この列車は行き先不明のミステリートレインで、車内では乗客から被害者役と犯人役が選ばれた後事件が起こり、 他の乗客が探偵役となり犯人を推理するというイベントが開催されるらしい。そのベルツリー急行であの例の組織が哀ちゃんを狙って仕掛けてくるらしいのだ。そしてこの列車の一等車にはキッドの狙う宝石があり、キッドもその日に乗車するらしい。なんでかと聞いたらそのキッドを哀ちゃんもとい宮野志保になりすませ、この事件を乗り切ろうということだった。
「うーん、事件の内容は分かったんだけど、私、乗る必要ある?」
「大いにあるよ!」
「例えば?」
「その、灰原を多分消そうとして組織は動いてくると思うから…多分一番後ろの列車に爆弾が仕掛けてあってそこに灰原を閉じ込めて爆死させる…っていう考えを踏んでるんだけど、そこで蒼空さんにいてもらってキッドを助けてもらいたいんだ」
「うんうん」
「あとは…蒼空さん、透視はできるの?」
「できるよ」
「透視で灰原、ベルモット、バーボンを一気に見張ることってできる?」
「…魔法使いにできないことは無いからね、必ずやってみせるよ!それで逐一情報をコナンくんに流せばいいわけだね!」
「そうだよ!頼むね!」
「でもさあ…コナンくん。」
「なあに、蒼空さん」
「報酬はきちんと出してくれるんだよね?」
「は…?報酬?」
「…クッキーはついてくるんだろうね?旅のお供に!」
「…園子にちゃんと常備しておくように言っとくよ…」
「うわー、呆れて新一くんの方出てきやがったな〜!」
「そんなこと言うとは思わなかったんだよ!あ、蒼空さん」
「なーに?」
「くれぐれもバーボンに会わないようにね。」
「魔法使いだからそこはなんとかするよ」
「ははっ、頼もしいや」
_____________________
「殺人事件も難なく解決ね、さすがコナンくんヒューヒュー!」
「もー!今から大事なことがあるのにそんなテンションだと狂うんだけど!」
「あぁ、ごめんごめん。で、バーボン動き出したよ。後ろ向かってるね…もうすぐ志保ちゃんかな。」
「了解。こっちもかーさんがベルモット引き付けたよ。蒼空さん、そろそろ移動する頃合かな?」
「はーい、分かった!じゃあ見事に騙してくるからね!あ、私多分キッドと一緒に離脱するからよろしくね!」
「はーい、蒼空さんの無事祈ってるからね…」
_____________________
コナンくんとの電話のあと、私は魔法を唱えて8号車の後ろの貨物列車に飛んだ。そして刻刻と迫るその時を待ち構えていた。宮野志保に化けたキッドかこちらにくる瞬間を。
「さぁ、手を挙げたまま移動しましょうか…8号車の後ろの貨物車に…」
この計画を何も知らないバーボンが宮野志保に化けたキッドをこちらへ誘導する。
「さぁ、その扉を開けてください。その扉の向こうが貨物車です。ご心配なく…僕は君を生きたまま組織に連れ戻すつもりですから。爆弾でこの連結部分を破壊してその貨物車だけを切り離し止まり次第ヘリでこの列車を追跡している仲間が君を回収するという段取りです…その間君には少々気絶をしてもらいますけどね。まぁ、大丈夫…扉から離れた位置に寝てもらいますので爆発に巻き込まれる恐れは……」
「大丈夫じゃないみたいよ。この貨物車の中、爆弾だらけみたいだし……。」
そうするとバーボンは驚いた表情を見せる。「どうやら段取りに手違いあったようね。」と冷静に語る彼女にバーボンはこう告げた。「仕方ない…僕と一緒に来てもらいますか…」と。維持でも彼女を保護して組織……じゃなく公安警察に持ち帰るつもりなのだろう。
「悪いけど、断るわ」
そうして扉を閉める宮野志保…もといキッドは爆弾に隠れていた私を見つけて驚いた顔をした。…コナンくん私が行くって事を彼に伝えていなかったのだろうか「フン…噂通りの困った娘だ。少々手荒く行かせてもらいますよ」とバーボンの声がするが、その後は赤井さんがなんとかしてくれるとコナンくんから聞いていたので外の雑踏を無視してキッドをこちらに寄せて防御壁を作ることに専念する。
「なあアンタだれだよ、名探偵の仲間か?」
…やっぱりコナンくん私のことをキッドに話していなかったのか。そう考えるとキッドの驚いた顔も推測できる。
「…そうだよ、君を守って欲しいと名探偵くんから依頼が入ってね」
「…別に俺はハングライダーで行けるのに……」
「まあまあ、コナンくんに頼まれたら任務はちゃんと果たさなきゃいけないからほらキッドくん私に寄っといて。もうそろそろ爆発するよ」
「大丈夫なのか…、アンタを信じて」
「信じてもいいよ、なんなら私は魔法使いだからね!爆発まであと3…2…1…」
爆発までの間、ちゃっかり魔法使いだと告げた私にキッドは何か言いたそうだったけど、聞くこともなく、私たちの乗った列車は爆発した。
「ふーう、大丈夫〜?生きてる?…ん?気絶してる?ちゃんと音も遮断した筈なんだけどなあ…」
「ちゃんと無事だよ!!魔法使いとかなんだよ!!アンタ!!あんな緊迫の時に言う言葉じゃねえよ!!」
「そんな事言われても…コナンくんが私のことを貴方に伝えてなかったのが悪いから…あの場面で伝えるしかなかったっていうか…」
「まあそれは言えてるけど、…魔法使いって本当にいるんだな…」
「…いるよ。まあそれを隠して生きなきゃなんないけどね。」
「…隠してるなら俺にばらしてもよかったのかよ」
「うーん、もう貴方に会うことはないと思うからね」
「俺は怪盗だぞ?調べ物なんてお手の物だぜ?」
「ふーん…じゃあまたいつか会えるといいね、怪盗さん?」
そうして私は彼の前から姿を消したのだった。
_______________________
(もしもし?コナンくん?任務成功したよー!)
(よかった!こっちも緊急停止して近くの駅に止まったよ!ところで今キッドと一緒なの?)
(んー?違うよ?もう家に戻った〜)
(キッドはどうしたの?)
(え?置いてきた)
(置いてきたの!?)
(うん)
(蒼空さん強すぎない?)
(…?あ、クッキー待ってるね)
(あー、わかってるって、ちゃんと帰ってきたら献上しに行くから待っててね)
「ミステリートレイン?なにそれ、私乗らなきゃいけないの?」
「蒼空さんの力が必要なんだよ!お願い!」
「話聞くからね?一旦その嘘泣きやめよう?コナンくん?」
「さっすが蒼空さんだねえっとね…」
嘘泣きがバレたことに悪びれもなく、彼は語り始めた。
園子ちゃんという令嬢の計らいで鈴木財閥が誇る最新鋭の豪華列車「ベルツリー急行」という列車に今週末に乗車することになったコナンくん達。この列車は行き先不明のミステリートレインで、車内では乗客から被害者役と犯人役が選ばれた後事件が起こり、 他の乗客が探偵役となり犯人を推理するというイベントが開催されるらしい。そのベルツリー急行であの例の組織が哀ちゃんを狙って仕掛けてくるらしいのだ。そしてこの列車の一等車にはキッドの狙う宝石があり、キッドもその日に乗車するらしい。なんでかと聞いたらそのキッドを哀ちゃんもとい宮野志保になりすませ、この事件を乗り切ろうということだった。
「うーん、事件の内容は分かったんだけど、私、乗る必要ある?」
「大いにあるよ!」
「例えば?」
「その、灰原を多分消そうとして組織は動いてくると思うから…多分一番後ろの列車に爆弾が仕掛けてあってそこに灰原を閉じ込めて爆死させる…っていう考えを踏んでるんだけど、そこで蒼空さんにいてもらってキッドを助けてもらいたいんだ」
「うんうん」
「あとは…蒼空さん、透視はできるの?」
「できるよ」
「透視で灰原、ベルモット、バーボンを一気に見張ることってできる?」
「…魔法使いにできないことは無いからね、必ずやってみせるよ!それで逐一情報をコナンくんに流せばいいわけだね!」
「そうだよ!頼むね!」
「でもさあ…コナンくん。」
「なあに、蒼空さん」
「報酬はきちんと出してくれるんだよね?」
「は…?報酬?」
「…クッキーはついてくるんだろうね?旅のお供に!」
「…園子にちゃんと常備しておくように言っとくよ…」
「うわー、呆れて新一くんの方出てきやがったな〜!」
「そんなこと言うとは思わなかったんだよ!あ、蒼空さん」
「なーに?」
「くれぐれもバーボンに会わないようにね。」
「魔法使いだからそこはなんとかするよ」
「ははっ、頼もしいや」
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「殺人事件も難なく解決ね、さすがコナンくんヒューヒュー!」
「もー!今から大事なことがあるのにそんなテンションだと狂うんだけど!」
「あぁ、ごめんごめん。で、バーボン動き出したよ。後ろ向かってるね…もうすぐ志保ちゃんかな。」
「了解。こっちもかーさんがベルモット引き付けたよ。蒼空さん、そろそろ移動する頃合かな?」
「はーい、分かった!じゃあ見事に騙してくるからね!あ、私多分キッドと一緒に離脱するからよろしくね!」
「はーい、蒼空さんの無事祈ってるからね…」
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コナンくんとの電話のあと、私は魔法を唱えて8号車の後ろの貨物列車に飛んだ。そして刻刻と迫るその時を待ち構えていた。宮野志保に化けたキッドかこちらにくる瞬間を。
「さぁ、手を挙げたまま移動しましょうか…8号車の後ろの貨物車に…」
この計画を何も知らないバーボンが宮野志保に化けたキッドをこちらへ誘導する。
「さぁ、その扉を開けてください。その扉の向こうが貨物車です。ご心配なく…僕は君を生きたまま組織に連れ戻すつもりですから。爆弾でこの連結部分を破壊してその貨物車だけを切り離し止まり次第ヘリでこの列車を追跡している仲間が君を回収するという段取りです…その間君には少々気絶をしてもらいますけどね。まぁ、大丈夫…扉から離れた位置に寝てもらいますので爆発に巻き込まれる恐れは……」
「大丈夫じゃないみたいよ。この貨物車の中、爆弾だらけみたいだし……。」
そうするとバーボンは驚いた表情を見せる。「どうやら段取りに手違いあったようね。」と冷静に語る彼女にバーボンはこう告げた。「仕方ない…僕と一緒に来てもらいますか…」と。維持でも彼女を保護して組織……じゃなく公安警察に持ち帰るつもりなのだろう。
「悪いけど、断るわ」
そうして扉を閉める宮野志保…もといキッドは爆弾に隠れていた私を見つけて驚いた顔をした。…コナンくん私が行くって事を彼に伝えていなかったのだろうか「フン…噂通りの困った娘だ。少々手荒く行かせてもらいますよ」とバーボンの声がするが、その後は赤井さんがなんとかしてくれるとコナンくんから聞いていたので外の雑踏を無視してキッドをこちらに寄せて防御壁を作ることに専念する。
「なあアンタだれだよ、名探偵の仲間か?」
…やっぱりコナンくん私のことをキッドに話していなかったのか。そう考えるとキッドの驚いた顔も推測できる。
「…そうだよ、君を守って欲しいと名探偵くんから依頼が入ってね」
「…別に俺はハングライダーで行けるのに……」
「まあまあ、コナンくんに頼まれたら任務はちゃんと果たさなきゃいけないからほらキッドくん私に寄っといて。もうそろそろ爆発するよ」
「大丈夫なのか…、アンタを信じて」
「信じてもいいよ、なんなら私は魔法使いだからね!爆発まであと3…2…1…」
爆発までの間、ちゃっかり魔法使いだと告げた私にキッドは何か言いたそうだったけど、聞くこともなく、私たちの乗った列車は爆発した。
「ふーう、大丈夫〜?生きてる?…ん?気絶してる?ちゃんと音も遮断した筈なんだけどなあ…」
「ちゃんと無事だよ!!魔法使いとかなんだよ!!アンタ!!あんな緊迫の時に言う言葉じゃねえよ!!」
「そんな事言われても…コナンくんが私のことを貴方に伝えてなかったのが悪いから…あの場面で伝えるしかなかったっていうか…」
「まあそれは言えてるけど、…魔法使いって本当にいるんだな…」
「…いるよ。まあそれを隠して生きなきゃなんないけどね。」
「…隠してるなら俺にばらしてもよかったのかよ」
「うーん、もう貴方に会うことはないと思うからね」
「俺は怪盗だぞ?調べ物なんてお手の物だぜ?」
「ふーん…じゃあまたいつか会えるといいね、怪盗さん?」
そうして私は彼の前から姿を消したのだった。
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(もしもし?コナンくん?任務成功したよー!)
(よかった!こっちも緊急停止して近くの駅に止まったよ!ところで今キッドと一緒なの?)
(んー?違うよ?もう家に戻った〜)
(キッドはどうしたの?)
(え?置いてきた)
(置いてきたの!?)
(うん)
(蒼空さん強すぎない?)
(…?あ、クッキー待ってるね)
(あー、わかってるって、ちゃんと帰ってきたら献上しに行くから待っててね)