雑記
アオちゃんの話
2021/04/22 19:28「イリコとバトル」の⑧~⑨くらいにかけてアオさんに関して「情緒めちゃくちゃにされた」というご感想をいただくことが度々あり、にこにこしている作者のひとです(サイコパスではないよ!)
「イリコとバトル」の前編にあたる内容が書き上がり、後編と言うべき内容に入ったので、後書きというわけではないですが、アオちゃんに関して(これ以降のネタバレがない範囲で)できるだけ書いてみようかなと思いました。
長いので折り畳んでいます。
読みたいひとだけどうぞ!あと今考えてる内容というだけなので、今後変わるかもしれないことはご了承ください。
(「展開」をタップで開きます)
展開
今回「イリコとバトル」の⑨までを書くに当たってめっちゃ書きたかったのが、
・アオさんのどうしようもねえ部分
・絶対的陽属性のイリコちゃんでもどうにもならないことがある
の2点です。
1点目は⑧~⑨あたりで露出した部分ではありますが、「イリコとブキ」辺りで既に言及してるので良かったら見てみてください。
んで2点目に関しては今後の話で書いていく部分でもあるんですけど、ネタバレにならない範囲で私が書きたいので書いていこうと思います。
アオさんというインクリングは、本来脳天気かつ深く考えない種族の生まれとしては異質なほどに、
・自己肯定が低く
・自分に自信がなく
・自分に対してめちゃくちゃ厳しい
性格です。
バトルにおいて圧倒的なウデマエを持ちながらも「まだ足りない」と自己研鑽を重ね、しかも自己肯定が低いがために「自分にできることは他人にもできる」と本気で思っており、
彼女の血の滲むような努力の結果も、
類い稀なる才能が開花した末の実力も、
アオさんは
「自分と同じ努力をすれば誰でも手に入るもの」
だと、本気で思っています。本気で。
だから自分が優秀だと言われても彼女は全くピンときていないし、褒められても「みんなできること」だから自分が特別だと思ってないし、努力できること自体が才能というのもよくわかってないです。これまでずっとそうです。
そんな彼女についていけるイカはおらず、マサバくんでさえバトルにおいては彼女についていくことを諦めています(実はいるっちゃいるんですけど、その域に至っているイカたちとは、アオちゃん側の諸事情により交流してません)。
そもそもアオちゃんにはほとんどのインクリングがついていけない存在であることに拍車をかけて、彼女の「自分自身に自信がない」がゆえの「誰とも付き合わないようにする」という選択が、ますます彼女を孤立させました。
ところがどっこい、そんなアオちゃんに見出されたあげく、思いっきり後をついていっちゃったのがイリコちゃんです。
周りが「あいつにはついてけねーよ」ってアオちゃんを見限る(※)なかで、イリコちゃんだけはアオちゃんにぐいぐい食らいつき、それこそ飾り気のない真っ直ぐさでアオちゃんにぶつかっていきました。
※例外はいるんですけど、先に書いたようにアオちゃん自身が交流してないのであんまり意味がない
初対面でアオちゃんがイリコちゃんに声をかけたのも、出会いの際のバトルで、イリコちゃんが決して諦めずに頑張ったからかもしれませんね。
んで。
そんなイリコちゃんがぐいぐいアオさんに食らいつけているうちは良かったんですが、今回のピーニアの件で、彼女の気質である自己肯定の低さが露出した挙げ句、行き過ぎて「自己否定」のフェーズにまで行ってしまいます。
「自分が悪くないわけがない」「自分以外の誰も悪くないはずだ」「だから全部自分が悪いんだ」
責任感がめちゃくちゃ強いと言えば聞こえはいいかもしれないけれど、生来の優しい性格と、自分に対する厳しさ、そしてイリコへの罪悪感ものしかかり、精神的な自傷行為と言えるほどの状況に陥ってしまいました。
これはもうアオちゃんが自分自身にかけた「呪い」でしかないので、彼女のそれを解いてあげるしか彼女が救われる道はないんですが、なんとこの呪い、イリコちゃんやマサバくんでは解けません。解く術を彼等でも持っていないためです。
イリコちゃんはアオちゃんを理解して真っ直ぐ受け止めてあげることはできるし、マサバくんもアオちゃんに優しく寄り添って手を差し伸べることはできるんだけど、それじゃこの呪いは解けない。
彼女らにアオを否定することはできないので、気付かせてあげられないんですね。というわけで、アオの目を覚まさせる一言を投げかけてあげられるのは、この二人ではありません。
じゃあ誰が一体それをできるのか?
それはこの先のお楽しみなので、お話の続きを待っていただくとして……。
アオさんに関しては、本当に優しい子として書いていて、彼女は誰のせいにもしたくないからこそ自分が全ての責任を負い、自分にできることは全て自分の力でやろうとします。
その理由や彼女の生い立ちも今後書いていくのですが、そんな彼女が(あえて言い方は悪くするけれど)「誰かのせいにできる」ようになったとき、やっと彼女自身が「自分自身が幸せになること」を許せるんじゃないかなぁと思ったりします。
今回はアオちゃんについて書きましたが、イリコちゃんやマサバくん、クロトガくんについてもがっつり背景を用意しているので、またこういうことを書けたらいいなと思いました(なんだったらサブキャラ含めて全員生い立ちやら何やらは用意してるのでね)。
作品のなかで全てを描写しきることは途方もなく難しいけれど、こんな風に作者裏話とかって読むの楽しいよね、と思ったので今回書いてみた次第です。楽しんでいただけたらいいな!
イリコとバトル後編についても頑張って書くので、まだまだお楽しみいただけたら幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします!
「イリコとバトル」の前編にあたる内容が書き上がり、後編と言うべき内容に入ったので、後書きというわけではないですが、アオちゃんに関して(これ以降のネタバレがない範囲で)できるだけ書いてみようかなと思いました。
長いので折り畳んでいます。
読みたいひとだけどうぞ!あと今考えてる内容というだけなので、今後変わるかもしれないことはご了承ください。
(「展開」をタップで開きます)
展開
今回「イリコとバトル」の⑨までを書くに当たってめっちゃ書きたかったのが、
・アオさんのどうしようもねえ部分
・絶対的陽属性のイリコちゃんでもどうにもならないことがある
の2点です。
1点目は⑧~⑨あたりで露出した部分ではありますが、「イリコとブキ」辺りで既に言及してるので良かったら見てみてください。
んで2点目に関しては今後の話で書いていく部分でもあるんですけど、ネタバレにならない範囲で私が書きたいので書いていこうと思います。
アオさんというインクリングは、本来脳天気かつ深く考えない種族の生まれとしては異質なほどに、
・自己肯定が低く
・自分に自信がなく
・自分に対してめちゃくちゃ厳しい
性格です。
バトルにおいて圧倒的なウデマエを持ちながらも「まだ足りない」と自己研鑽を重ね、しかも自己肯定が低いがために「自分にできることは他人にもできる」と本気で思っており、
彼女の血の滲むような努力の結果も、
類い稀なる才能が開花した末の実力も、
アオさんは
「自分と同じ努力をすれば誰でも手に入るもの」
だと、本気で思っています。本気で。
だから自分が優秀だと言われても彼女は全くピンときていないし、褒められても「みんなできること」だから自分が特別だと思ってないし、努力できること自体が才能というのもよくわかってないです。これまでずっとそうです。
そんな彼女についていけるイカはおらず、マサバくんでさえバトルにおいては彼女についていくことを諦めています(実はいるっちゃいるんですけど、その域に至っているイカたちとは、アオちゃん側の諸事情により交流してません)。
そもそもアオちゃんにはほとんどのインクリングがついていけない存在であることに拍車をかけて、彼女の「自分自身に自信がない」がゆえの「誰とも付き合わないようにする」という選択が、ますます彼女を孤立させました。
ところがどっこい、そんなアオちゃんに見出されたあげく、思いっきり後をついていっちゃったのがイリコちゃんです。
周りが「あいつにはついてけねーよ」ってアオちゃんを見限る(※)なかで、イリコちゃんだけはアオちゃんにぐいぐい食らいつき、それこそ飾り気のない真っ直ぐさでアオちゃんにぶつかっていきました。
※例外はいるんですけど、先に書いたようにアオちゃん自身が交流してないのであんまり意味がない
初対面でアオちゃんがイリコちゃんに声をかけたのも、出会いの際のバトルで、イリコちゃんが決して諦めずに頑張ったからかもしれませんね。
んで。
そんなイリコちゃんがぐいぐいアオさんに食らいつけているうちは良かったんですが、今回のピーニアの件で、彼女の気質である自己肯定の低さが露出した挙げ句、行き過ぎて「自己否定」のフェーズにまで行ってしまいます。
「自分が悪くないわけがない」「自分以外の誰も悪くないはずだ」「だから全部自分が悪いんだ」
責任感がめちゃくちゃ強いと言えば聞こえはいいかもしれないけれど、生来の優しい性格と、自分に対する厳しさ、そしてイリコへの罪悪感ものしかかり、精神的な自傷行為と言えるほどの状況に陥ってしまいました。
これはもうアオちゃんが自分自身にかけた「呪い」でしかないので、彼女のそれを解いてあげるしか彼女が救われる道はないんですが、なんとこの呪い、イリコちゃんやマサバくんでは解けません。解く術を彼等でも持っていないためです。
イリコちゃんはアオちゃんを理解して真っ直ぐ受け止めてあげることはできるし、マサバくんもアオちゃんに優しく寄り添って手を差し伸べることはできるんだけど、それじゃこの呪いは解けない。
彼女らにアオを否定することはできないので、気付かせてあげられないんですね。というわけで、アオの目を覚まさせる一言を投げかけてあげられるのは、この二人ではありません。
じゃあ誰が一体それをできるのか?
それはこの先のお楽しみなので、お話の続きを待っていただくとして……。
アオさんに関しては、本当に優しい子として書いていて、彼女は誰のせいにもしたくないからこそ自分が全ての責任を負い、自分にできることは全て自分の力でやろうとします。
その理由や彼女の生い立ちも今後書いていくのですが、そんな彼女が(あえて言い方は悪くするけれど)「誰かのせいにできる」ようになったとき、やっと彼女自身が「自分自身が幸せになること」を許せるんじゃないかなぁと思ったりします。
今回はアオちゃんについて書きましたが、イリコちゃんやマサバくん、クロトガくんについてもがっつり背景を用意しているので、またこういうことを書けたらいいなと思いました(なんだったらサブキャラ含めて全員生い立ちやら何やらは用意してるのでね)。
作品のなかで全てを描写しきることは途方もなく難しいけれど、こんな風に作者裏話とかって読むの楽しいよね、と思ったので今回書いてみた次第です。楽しんでいただけたらいいな!
イリコとバトル後編についても頑張って書くので、まだまだお楽しみいただけたら幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします!