🏹🍎SSまとめ
その日は雨が降っていた。
雷まで鳴り響いている悪天候の中、俺たちは電気も着いていない暗い部屋で、ベッドに身を寄せあい、毛布の塊になっていた。
「……ねー」
「ん?」
りんごが俺の肩に頭を載せて、ぐりぐりと押し付けてくる。
「……今日さぁ、機嫌悪くない?」
「え?」
俺は思わずきょとんとしてから、りんごの肩を抱き寄せた。
「ごめん……別に、怒ってるとかじゃないんだが」
「…………」
りんごはじっと俺を見つめたあと、呆れたように溜め息をついて、「もういい」と呟いた。
「……え?」
もういいって、何が。
そう聞く前に、りんごは毛布を剥ぎ取って、
「何にも聞こえなくしてやるからさ」
意地悪い瞳をした『好きな人』が、毛布ごと覆いかぶさってくる。
「今日は、良い子にしてろよ」
「…………」
俺は黙って、押し付けられる口付けを受け入れる。
雨の音が、遠くなっていくようだった。
雷まで鳴り響いている悪天候の中、俺たちは電気も着いていない暗い部屋で、ベッドに身を寄せあい、毛布の塊になっていた。
「……ねー」
「ん?」
りんごが俺の肩に頭を載せて、ぐりぐりと押し付けてくる。
「……今日さぁ、機嫌悪くない?」
「え?」
俺は思わずきょとんとしてから、りんごの肩を抱き寄せた。
「ごめん……別に、怒ってるとかじゃないんだが」
「…………」
りんごはじっと俺を見つめたあと、呆れたように溜め息をついて、「もういい」と呟いた。
「……え?」
もういいって、何が。
そう聞く前に、りんごは毛布を剥ぎ取って、
「何にも聞こえなくしてやるからさ」
意地悪い瞳をした『好きな人』が、毛布ごと覆いかぶさってくる。
「今日は、良い子にしてろよ」
「…………」
俺は黙って、押し付けられる口付けを受け入れる。
雨の音が、遠くなっていくようだった。