🏹🍎SSまとめ
玄関の鍵が開いていたので、彼が来ているのはすぐに分かった。
家に入って施錠し直してから部屋を見やると、やけに暗い。
「りんご?」
呼びかけに返事はなかった。
ベッドの上で毛布がこんもりと盛り上がり、すうすうと寝息を立てているのが聞こえる。
寝ているのか、と納得して、サジータは枕元を覗き込んだ。
りんごはサジータの枕を遠慮なく占領し、すやすやと眠っている。
起こさないように優しく頭を撫でてやってから、サジータはキッチンに向かった。
今の時間に寝ているのであれば、起き出した時には空腹を訴えてくるに違いない。
先に夕飯の準備をしておこうと、冷蔵庫を開いていると、
「襲えよ!!!!!」
「なんだ起きてたのか」
不満げなりんごが毛布を跳ね除け、ずかずかとサジータに歩み寄ってくる。
「最近ヤッてないしサジータくん溜まってるかな~♡♡♡と思ってベッドで待っててやったのに、据え膳食わぬは男の恥だと思うんですけど~?」
「いやだって……」
迫ってくるりんごに対し、サジータは困ったような顔で、
「寝てたし……」
「寝込み襲えばいーじゃん!!」
「寝てるのに起こしたら可哀想だろ……」
我ながら自分の言い分はもっともだとサジータは思ったのだが、りんごは納得行かないようで「せっかく待っててやったのに」とかぶつぶつ言いながら、サジータに寄りかかってくる。
サジータは開きかけの冷蔵庫を閉じて、りんごの頭をまた撫でてやった。
「なんだ、そんなにシたかったのか?」
「別にぃ~~~」
子供のように唇を尖らせながらも、りんごはぐりぐりと頭を押し付け甘えてくる。
サジータは小さく苦笑いしてから、りんごの耳元に唇を寄せた。
「りんご」
「ん、なに……」
くすぐったそうに首を竦めるりんごを抱きしめながら、耳の端を甘く噛んでやる。
不意の刺激にりんごは小さく唸るも、その続きを期待するかのように、サジータと視線を合わせてきた。
素直な反応と甘い視線に、どうにも逸る心を抑えつつ、サジータは人差し指でりんごの唇をつついた。
「りんご」
命令にならないよう、けれど気分を壊さないように、サジータはりんごに向かってねだる。
「舐めて」
「…………」
りんごは素直に口を開け、サジータの指を咥えた。
ちゅ、と軽く吸われる感覚の後、彼の舌が指の筋をなぞっていくのがわかった。
されるがままになるだけでなく、指の腹で軽く舌を擽ってやると、りんごの体が小さく揺れる。
「噛んだら今日の夕飯無しな」
サジータがからかうようにそう言うと、不満げな抗議の視線が一瞬突き刺さったが、りんごはサジータの指に舌を絡めることをやめなかった。
「りんご、ちょっと口開けて……」
「……?」
りんごがわずかに口を開くと、サジータは指の先で上顎を軽く擽った。
「んっ……」
「ここ」
りんごの様子を確かめ、わずかな反応も見落とさないようにしながら、サジータは囁く。
「好きだろ?」
「ん……は……」
サジータに口内を好きにされながらも、りんごに嫌がる様子はない。
それどころか、従順に指を咥えて舐めしゃぶる様子に、サジータの背中にも悪い快感が走る。
いつも口付けし合うのとは違う感覚が、少し癖になりそうだった。
「ん、りんご。離して」
サジータが優しくそう言うと、りんごは名残惜しそうに咥えていた指を放した。
口の端から垂れる唾液を指で拭ってやると、りんごは赤らんだ表情のまま、「ねえ」とサジータのシャツを引っ張った。
「サジータ、続き……」
「まだ俺がシャワー浴びてないから、それからな」
「……待てるわけないじゃん」
りんごは不満げにそう言うと、強引にサジータに口付けた。
サジータは逆らわずにりんごを抱き締め、相手の乱暴なキスに、負けじと唇を貪り返す。
「……ていうか」
息継ぎの合間に、りんごは悔しそうに漏らした。
「これじゃ俺がヤりたかったみたいじゃん……」
「違うのか?」
笑いながら問いかけるサジータに、りんごは勢い良く足を踏み付けてやった。
家に入って施錠し直してから部屋を見やると、やけに暗い。
「りんご?」
呼びかけに返事はなかった。
ベッドの上で毛布がこんもりと盛り上がり、すうすうと寝息を立てているのが聞こえる。
寝ているのか、と納得して、サジータは枕元を覗き込んだ。
りんごはサジータの枕を遠慮なく占領し、すやすやと眠っている。
起こさないように優しく頭を撫でてやってから、サジータはキッチンに向かった。
今の時間に寝ているのであれば、起き出した時には空腹を訴えてくるに違いない。
先に夕飯の準備をしておこうと、冷蔵庫を開いていると、
「襲えよ!!!!!」
「なんだ起きてたのか」
不満げなりんごが毛布を跳ね除け、ずかずかとサジータに歩み寄ってくる。
「最近ヤッてないしサジータくん溜まってるかな~♡♡♡と思ってベッドで待っててやったのに、据え膳食わぬは男の恥だと思うんですけど~?」
「いやだって……」
迫ってくるりんごに対し、サジータは困ったような顔で、
「寝てたし……」
「寝込み襲えばいーじゃん!!」
「寝てるのに起こしたら可哀想だろ……」
我ながら自分の言い分はもっともだとサジータは思ったのだが、りんごは納得行かないようで「せっかく待っててやったのに」とかぶつぶつ言いながら、サジータに寄りかかってくる。
サジータは開きかけの冷蔵庫を閉じて、りんごの頭をまた撫でてやった。
「なんだ、そんなにシたかったのか?」
「別にぃ~~~」
子供のように唇を尖らせながらも、りんごはぐりぐりと頭を押し付け甘えてくる。
サジータは小さく苦笑いしてから、りんごの耳元に唇を寄せた。
「りんご」
「ん、なに……」
くすぐったそうに首を竦めるりんごを抱きしめながら、耳の端を甘く噛んでやる。
不意の刺激にりんごは小さく唸るも、その続きを期待するかのように、サジータと視線を合わせてきた。
素直な反応と甘い視線に、どうにも逸る心を抑えつつ、サジータは人差し指でりんごの唇をつついた。
「りんご」
命令にならないよう、けれど気分を壊さないように、サジータはりんごに向かってねだる。
「舐めて」
「…………」
りんごは素直に口を開け、サジータの指を咥えた。
ちゅ、と軽く吸われる感覚の後、彼の舌が指の筋をなぞっていくのがわかった。
されるがままになるだけでなく、指の腹で軽く舌を擽ってやると、りんごの体が小さく揺れる。
「噛んだら今日の夕飯無しな」
サジータがからかうようにそう言うと、不満げな抗議の視線が一瞬突き刺さったが、りんごはサジータの指に舌を絡めることをやめなかった。
「りんご、ちょっと口開けて……」
「……?」
りんごがわずかに口を開くと、サジータは指の先で上顎を軽く擽った。
「んっ……」
「ここ」
りんごの様子を確かめ、わずかな反応も見落とさないようにしながら、サジータは囁く。
「好きだろ?」
「ん……は……」
サジータに口内を好きにされながらも、りんごに嫌がる様子はない。
それどころか、従順に指を咥えて舐めしゃぶる様子に、サジータの背中にも悪い快感が走る。
いつも口付けし合うのとは違う感覚が、少し癖になりそうだった。
「ん、りんご。離して」
サジータが優しくそう言うと、りんごは名残惜しそうに咥えていた指を放した。
口の端から垂れる唾液を指で拭ってやると、りんごは赤らんだ表情のまま、「ねえ」とサジータのシャツを引っ張った。
「サジータ、続き……」
「まだ俺がシャワー浴びてないから、それからな」
「……待てるわけないじゃん」
りんごは不満げにそう言うと、強引にサジータに口付けた。
サジータは逆らわずにりんごを抱き締め、相手の乱暴なキスに、負けじと唇を貪り返す。
「……ていうか」
息継ぎの合間に、りんごは悔しそうに漏らした。
「これじゃ俺がヤりたかったみたいじゃん……」
「違うのか?」
笑いながら問いかけるサジータに、りんごは勢い良く足を踏み付けてやった。