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🏹🍎SSまとめ

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目が覚めたら、腕の中に彼はいた。
どうやってベッドに潜り込んだのやら、すうすうと寝息を立てているりんごは、サジータの体にしっかりとしがみついて離れない。
意外と甘えたがりだよなぁとは思うが、言わない。照れて二度としてくれなくなりそうなので。
「……りんご」
名前を呼びながら優しく揺すったが、彼はちっとも起きそうになかった。
少し可哀想に思いながらも、もう少し強く揺さぶる。
「りんご」
「ん……」
「今日俺出勤なの」
言い聞かせるようにしながら、サジータは彼の頭を撫でる。
「離して」
「やだ……」
即答である。それどころか、ますます抱きつく力が強くなった。
「やだじゃなくてだな」
「やだぁ……」
まるで子供のように、いやいやと首を横に振りながら、りんごが胸に顔を押しつけてくる。
「行っちゃやだ……」
「…………」
どうしたものかと彼の背中を撫でながら、サジータが考えあぐねている時だった。
不意に、ぐいっと胸の辺りを手で押され、思わず相手の顔を覗き込む。
「……待って」
うつむいているので顔は見えない。が、耳まで真っ赤なのはわかった。
「忘れて……今のなし……」
「おはよ」
「おはよ……」
「有給取るか?」
「うるせえ忘れろ今すぐに」
「使ってないからかなり余ってるんだが……」
「わ、す、れ、ろ!!!!!」
りんごはサジータを蹴り飛ばすようにしてベッドから追い出し、毛布を引っ被ってしまう。
俺のベッドなんだけどなぁと思いながら、サジータは有給申請をどうするか、一人で考えていた。

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