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「みこちゃんのうそつき!!」
突然、電話がかかってきての第一声に俺は驚くことしかできなかった
「うぇえ!?」
「うそつき!」
「ぅえぇ!!?え、えっとごめんなさい!」
「なんでいってるかわかってないでしょ!!みこちゃんのばかぁ!!」
「えぇそれならどうしたらええの!!?すち君?俺何した?なんか約束しとったけ?」
「うぅばかぁ!!」
なんでか理由も分からないまま何故か怒られる俺、なんか約束しとったけ??俺すち君との約束忘れたことないんやけどな……すち君もなんか話し方がいつも違うし……んん?なんで怒っとるんや?と考え込んでたら通話先からすち君じゃない声が聞こえてきた
「すちー!?お水!お水のめ!」
「飲ませた俺らも悪いけど飲みすぎだって、ん?すち?どこに電話してるの?」
「みことぉ……」
「……なるほどな」
「あー……すち、繋いだままでいいからスマホ貸して」
「んー?あ”ぃ」
なっちゃんとらんらんの声、3人で飲んどったんか、話し方がふにゃんとしとったのは酔ってた、てこと?珍しいなすち君がこんなに酔うなんて
「もしもーし、みこと?」
「らんらん?」
「うん、ごめん!1人で家かえすの怖いしすちのこと迎えにきてくれない?飲ませすぎちゃった」
「それはええけど……すち君そんなに飲んだん?」
「なんか話聞いてるうちに、ね?LINEでお店の場所送るからお願いしていい?」
「ええよ」
「よろしく、すぐLINEいれるから」
「ん、おけ」
らんらんと話していればその後ろでなっちゃんとすち君が話しとるのが聞こえる
「すち、みこと迎えにくるから、お水飲んで待ってようなぁ」
「みこと来るの?」
「迎えに来てくれるってよ」
「ん、ふふっ」
「よかったな」
なんか可愛ええやり取りしとるな……にしても俺なにやらかしたんやろ……全然思い当たらん
「みことー送った」
「ありがとう!すぐ行くからすち君に待っとってねぇって伝えといて」
「了解伝えとく、んじゃまたね」
「またね」
電話を切って着替えつつ、らんらんからのLINEを確認して家を出た、思ったより近い場所やったからすぐ着いて、らんらんに連絡をいれればお店から3人出てきてらんらんとなっちゃんは謝り、すち君はなっちゃんの後ろでひっついてちらっとこちらを覗く
「みこと、本当にごめん!飲ませすぎた」
「まじスマン、すちのことよろしく」
「すち君?」
「ぅん…」
「俺の後にいないで早くいけよ」
「ぁーう”ぅ、おれたぶんさっき変なこと言ってたよねぇ」
「言ってねぇから、さっき話してたこと全部俺からバラすぞ」
「それはやだ!!」
「ならさっさと行け、俺はらんと帰る」
おずおずとなっちゃんの後ろから出てきて俺の前まできて少し恥ずかしそうにしながらもお礼を言うすち君
「迎えにきてくれてありがと……」
「どういたしまして」
「よし、らん帰るぞ」
「そうだね、すちー頑張れぇ」
「あとで詳しくよろしく」
「うーっるさい!!」
らんらんとなっちゃんはそう言い残してじゃあねぇと手を振りつつ帰っていくのを見送る
「よし、帰ろっか!すち君家でええよね」
「……」
「すち君?」
「みこちゃん家じゃだめ……?」
「ふぇ!?」
「泊まりに行っちゃだめ?」
「え、ええけど、急にどうしたん?」
顔を俯かせてまだ酔ってるからなのか少し赤い顔で
「あの、ね……さっきさ俺、たぶん嘘つきってたぶん、たぶん言ってたじゃん」
「言っとったね」
「あれ、ね、みこちゃんは悪くないんだよ、だから気にしないでね?」
「え?そうだったん?でも、理由気になるんやけど」
「えっと……」
「教えてくれへんの?」
「ぇ……とね、告白してくれた時に寂しくさせないって言ってくれたじゃん」
「うん」
「理由それ……なんだ……」
それって、寂しかったてこと?寂しいから泊まりたいってこと?
「すち君それは俺が悪いごめんな」
「いいの、俺も都合あわなかったし、それにちょっとだけだし、酔った勢いで言っちゃったから」
「いーや俺が悪い!よし今から俺ん家でお泊まりね!あと家で次のデートの約束しよ」
「…うん」
これ俺が悪いやんな……?これからは絶対しないようにする!!ぜーったい寂しくさせへん!!とりあえず今日は甘やかそう一緒に寝よう明日休みやし!!
「すち君覚悟しといてね」
「え?」