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あ"ー頭痛い…ぐらんぐらんする……完全に二日酔いだな昨日飲みすぎた、隣ですやすやと寝息をたててるみことちゃんが羨ましい……全部自分のせいだけどさ…久々に友達と飲みになんていったから調子に乗ってお酒飲んじゃったもんなぁ
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「たらいまぁー」
玄関の扉がガチャりと開き、いつも以上にふわふわで呂律の回っていない声が聞こえて、見ていた動画を停止させて玄関に俺は向かった
「すち君おかえりー楽しめた?」
「ふふーたのひかったぁ」
俺が玄関まで行くと顔を赤らめてとろんとした赤い瞳、仕事終わりに飲みにいったらしいから珍しくスーツを着ているすち君
「もういいよねぇゆるめちゃお」
ネクタイに手をかけて慣れた手つきで緩めてそのまま立ってる俺に
「みーこーとぉ」
ぎゅーっ!と抱きついた
「うわぁ!す、すちくん!?」
「んふふっ」
「ど、どうしたん?」
「だきつきたかっただけぇ、みことすきだよ」
「ぅえ、え、え俺もすき、だよ」
「あははっ!顔まっかぁ!」
突然抱きついてきて緩みきった顔で好きって言われたら、そりゃあ真っ赤になるやろ!!俺もすち君も普段あんまり言わへんから威力がすごい……可愛ええなぁ、にこにこしながら抱きついて俺の頬をつつくすち君
「すち君あんまりつつかんでぇ」
「やらぁ」
「やだ、やないの」
「ちゅーしていい?」
「へっ!?すちくっんむ」
「ちゅっ、んふふーしちゃったぁ」
「すち君!?」
頬をつついて、何を思ったのか突然キスをされる、めっちゃくちゃ酔っ払い!珍しくめっちゃ酔っとる!!どんだけ飲んだんや!?キスしたあとは満足したのか俺の首元に顔を埋めてるすち君、し心臓に悪いんよっ!!
「すち君ほんまどんだけ飲んだん!」
「んー?えっとさいしょビールのんで美味しそうなの順番にたのんだからぁ、いっぱい?」
「覚えとらんくらい飲んどんの!?」
「らって久しぶりだったし…のみほつけたからぁのんじゃった………」
「わかるけどなっ!飲まんと勿体ない気ぃするんよね!」
ゆっくり話し力が抜けてるのか俺にかかる体重が少し重い、甘えるように頭をぐりぐりと押し付けられるから頭を撫でつつすち君の好きなようにさせっとたら、欠伸をし俺の顔を見て
「ふぁ…んんっねむ、みこちゃん……いっしょねよぉ」
「ええけど、せめてスーツは脱ごうな?」
「はぁい」
スーツを脱ぎ捨てソファに引っ掛けてワイシャツを脱ごうとするものの上手くボタンが外せてないのか時間がかかりそうやったからボタンをはずしてあげる
「ありがとぉ」
「どういたしまして」
「いっしょにねよぉ」
ほんまはシャワーくらい浴びてほしいけど無理そうやなぁ…ま、こういう日があってもええやろ、俺の腕を掴んで自分の部屋に引っ張るすち君に大人しくついていく
ぽふっ
「んふふっみこちゃんおやすみぃ」
「おやすみ、すち君」
布団にはいって数分で規則的な寝息が聞こえてきてすち君が寝ちゃったのを確認して、俺はいったいどうやって眠りにつくかを真剣に悩む、肌着で、寝にくいからってズボンも脱いじゃって隣でねるすち君……餌を目の前に出されて我慢するわんちゃんってこういう気持ちなんかなぁ……俺、寝れるかな……
この日の睡眠時間は約2時間だった…ねむくて机に頭ぶつけてすち君に笑われちゃった…寝れんかったのすち君のせいなんやけどね!?