SS


大きなベッドで枕を抱えて呼吸する、そうすれば自分の香りと混ざるけど彼の香りがする、引っ越しをしたばかりで香りがするものが少くって寂しい、普段ヒート前になると抑えが効かなくって彼の香りがする物を集めてしまうけど今回はできない、昨日着てた服とか彼のお気に入りのぬいぐるみを側に置いておくことしかできなくって、でもこれじゃ足りなくってもっと、もっと溺れたいってあの香りに溺れたい

「うーっいるまちゃんまだぁ…」

今は15時くらいだったかなぁいるまちゃんが帰ってくるのは17時すぎ…ラインでヒートがきちゃったことは連絡したけど、きっとすぐには帰ってこれないから耐えるしかない、薬を飲んだものの俺は薬の効きがものすごく悪い、お医者さんにこれくらい飲まなきゃ効かないって言えば、体に悪いから番がいるならヒートに付き合ってもらいなさいってオーバードーズするギリギリの量だったらしい

「もぅむり…」

体があつくて我慢できなくなって枕を抱きしめてた腕を離して下着に手を突っ込んで後に触れる、以前は自分のを触って誤魔化すくらいはできたけど気付いたら俺、前触ってもイけなくなってたんだよなぁ、触っても触っても反応するだけでイけなくってただ苦しかったの、それでその様子見て「すち、イけない?俺が触ってやるよ」っていったいるまちゃんが触れられた瞬間にイけたんだよね「可愛いねぇ?俺じゃないとイけなくなっちゃったなお前」って言われてそのままめちゃくちゃに抱かれたんだよ、だから触るのは後だけ。「んっ」と指をいれたとき声が漏れる慣らしてないけど、期待する体は勝手に濡れる、指をいれてイイところを触って漏れる声を枕に押し付ける

「ん、はっ…ん」
「気持ち良さそうじゃん」
「いっるぅま、ちゃん」
「あぁもう早く帰ってきて正解だな」

気付けば隣にいるまちゃんがいて、笑ってる。見られた恥ずかしさより近くにいることが嬉しくって触ってる内に増えた指を引き抜いているまちゃんの耳元で「抱いて」と囁く

「仰せのままに、どうして…ほしい?」

ニヤっと笑い、そう言ってくるから「めちゃくちゃにして?」って言えば

「ふーん、じゃあ丁寧に優しくとろとろになるまで甘やかして抱き潰してやるよ」
「…いじわる」

もうっ俺のことは聞いてくれないんだから、でもそこも好きだからいいんだ、だから俺が溺れるまで抱いていて


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