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学校が終わり2人で待ち合わせて夕焼け空を眺めながら歩いていればこちらを見て俺を呼ぶみことちゃん

「すち君」
「なぁに?みことちゃん」
「もうこの辺、人おらんよ?」
「そうだね…」
「手繋がへん?」
「ん、いいよ」

手を繋いで歩く帰り道、少しの時間だけだけど俺は手を繋げるこの時間が好き、ほんのり暖かいみことちゃんの手を握って俺達以外誰もいない道を歩く、みことちゃんの話す声と2人分の足音が響くオレンジ色に染まった道を歩くペースをゆっくりにその時間を楽しむように歩くんだ、でも好きな時間ほど過ぎるのは早くて、どんなにゆっくり歩いたつもりでも気づけば分かれる場所まで来てしまう、だから

「みことちゃん」

チュ

名前を呼んで、こちら見たみことちゃんの頬にキスをする。顔を徐々に赤らめさせて驚くみことちゃんはなんだかとっても可愛い

「ふぇすち君!?」
「みことちゃん顔真っ赤だよ、じゃあまた明日ね」
「すち君!?そんなんずるいやん!」

もっと長くいたいしこの顔を見ていたいけどできないからこれで我慢するんだ、俺も恥ずかしいからきっと顔は赤いけどたまにはいいよね

次の日やり返されて今度は俺が真っ赤になったのはまだ今の俺にはわからない話


2人で歩く帰り道が好き、だからほんの少し遠回りをして一緒にいる時間を長くする、誰もいない道で手を繋いでいいか聞けば恥ずかしそうにしながらも"いいよ"と返してくれるすち君が愛らしい、ギュッと繋いだ手は少し冷たくて俺の体温が移ればいいと思いながら少し強くその手を握るんだ

「みことちゃん」

俺を呼ぶ声はなんだか楽しげで振り向けば頬にキスをされる、企みが成功して嬉しいのかいたずらっぽく笑うすち君は可愛い、顔を赤くする俺に"真っ赤だよ"と言って手を振って"また明日ね"て言うすち君の顔も少し赤かったのを俺は見逃さない、照れちゃうくせにこういうことしてくるんやから俺の恋人は世界一可愛い
少し小走りで去っていくすち君を見つけながら俺は呟く

「明日、同じことしたるから覚悟しといてよね」

次の日、掴んだ手を引き寄せて頬にキスをすれば昨日以上に真っ赤になって慌てて俺を呼ぶ

「え!あ!みこ、みことちゃん!?」
「昨日の仕返し!顔真っ赤やですち君」
「もう!」
「あんな可愛いことして言い逃げするからや、今日1日キスしたいの我慢したんやから許してよ」
「……見られてなきゃ別にいつしてきたっていいよ…」
「へ……」
「あー!やっぱ今のなし!聞かなかったことにして!」
「無理やろ!ちょっとすち君また言い逃げせんといて!」
「恥ずかしいからやだ!また明日ね!バイバイみことちゃん!」
「すち君!!もう!あとで電話するからね!」
「待ってる」

湯気が出そうなくらいに顔を赤くさせて走り出すすち君、その後ろ姿に電話すると言えば、待ってるなんて言う恥ずかしいから逃げたくせに電話はしたいやな…

その夜、電話越しでも恥ずかしがるすち君にこれからはもっとするからね、と言えば小さく頷く声がして、俺の恋人の可愛さを誰かに伝えたくなった…あー今すぐに抱きしめてキスしたいこんなに可愛いのほんまにずるい

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