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ある日唐突にいるまちゃんが言った

「お前ら二人で愛してるゲームしたらどうなんの?」

なんで!?何の話の繋がりもなかったじゃん!同じ被害にあった仲間じゃん!いるまちゃん俺が苦手なの知ってるでしょ?

「え"!?」
「えーどうなんやろ?」
「お、なにそれやってみろよー」
「面白そう!こさめもみたーい!」

なんでこさめちゃんとひまちゃんが乗り気になってるのなんで!?無関係だから!?

「なになにー?聖人組で愛してるゲームすんのー?企画にする?」
「やだ!」
「ええよ?」

俺達の様子をみて、わくわくした様子でらんらんがそう言うのを全力で拒否する、絶対に嫌だ!一回撮ったからもういいじやん!みことちゃんが気軽にいいよとか言ってるけど俺は絶対にやだからね!

「絶対に需要あると思うんだけどなぁ」
「い、や、だ!」
「そんなに嫌なん?」
「嫌だよ!俺苦手だもん!」
「へぇ…なら俺でも勝てるってこと…?」
「……なんか嫌な予感…」
「…試しにやらへん?」

あぁ!俺のバカぁ!余計なこと言った!なんかみことちゃんが乗り気になったぁ!

「お、いいねぇ!やれやれー!こさめどっちが勝つと思う?」
「すち君、ほんとに弱かったからみこと君が勝つんじゃない?」
「前の企画のときも即落ちだったもんな」
「まぁ録画回すのはやめてやれ…」

いるまちゃん!言い出したのいるまちゃんだけどありがとう!やり返すのはやめといてあげる…企画として撮るとか言ったららんらんといるまちゃんで愛してるゲームさせて動画化してたよ…


「すち君、愛してるゲームしようか!」
「本当にするのぉ…」

…現実逃避させてほしかったなぁ…なんで乗り気になっちゃったかなぁ…

「俺からするね!」
「えぇ…」
「すち君、愛してる」

何時もより低めの声で言うみことちゃん、全力で照れさせに来るのはずるくない!?

「うっ、お……俺も愛してる」
「ふふっほんまにすち君弱いなぁ…愛してる」
「っあ、愛してるっ」
「…んーこれじゃだめかぁ…すち君」

そう言って今度は顔を耳元に寄せて囁くようにして言う

「愛してる」
「耳元で言わないでよぉ…、あ、あいしてる」
「あ、すち君耳元よわいな?…ふふ弱点みっけ…すーち君、大好き、愛してる」
「あ、うぅ、あいしてる」
「愛してる」
「っ!むり!もう無理!俺の負けでいいよぉ!」
「やったぁ!俺の勝ち!」

なんでそんなに言えるの!恥ずかしい、恥ずかしい!照れる!

「おお!本当にみことが勝ったな」
「こさめの言った通りだったでしょ?」
「はははっ!みこちガチで勝ちにいったのおもろ!」
「すっちー弱えな」
「いるまちゃんは俺のこと言えないでしょ!!」
「俺でも勝てたぁ!」

みことちゃんはいつまで喜んでるの!?俺最初に苦手って言ったじゃん!あぁ!なんか悔しいっ!

「みことちゃん」
「なぁにすち君」

恥ずかしいけどやられっぱなしは嫌だから、俺はさっきみことちゃんが俺にしたように顔を寄せて耳元で囁く

「みこと、愛してる」
「うぁ!んーーっ!もう!不意打ちはあかんって!」

少し声を上擦らせながら文句いい顔を真っ赤にさせて膨れるみことちゃん、俺もやられっぱなしじゃ終わらないんだから…

「あ、みことも照れた」
「これは引き分けか…?」
「ゲーム自体はみこと君の勝ちじゃない?」
「まぁそれは二人に任せればいいんでね?なんかイチャつき始めたし」


「もう!すち君!」
「やられっぱなしは嫌なんだもん!」
「んーーっ!すち君!好き!!」
「俺は大好き!」
「俺も大好きやもん!!」
「俺のが好きだから!」
「俺のが!」
「俺のが好きやから!」

俺達二人はみんなのことを置いてけぼりにしてなぜか、好きと言い合い、ふと我に返りやっちゃったぁ…と後悔…はぁ…何やってるんだろう俺…

「お前ら満足した…?」
「はい…スイマセンでした…」
「満足した!」

あぁ…みことちゃんいい笑顔…俺は今凄く恥ずかしいよ…はぁ…やらかした…
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