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騒々しい街を歩き、待ち合わせをしている喫茶店へ向う。
今日は活動のことじゃなくて、俺がらんらんとデートしたくって、新しくピアス買いたいから選ぶの付き合ってよっていうお願いをしたんだ、そしたら忙しいはずなのに「いいよ!すちに似合うの選んだげる」て笑顔で言ったんだ。言ってよかった…忙しいらんらんを拘束してしまうのは申し訳ないけど、俺だって少しくらい独占していいよね付き合ってるんだし…もっと一緒にいたいの我慢してるんだから休みの日くらい俺だけのって主張してもいいよね、そんな事を考えながら着いた喫茶店であとでもう一人来ることを伝えて、日の当たる席へ座る。
らんらんが来るまではまだ時間がある、というか楽しみで俺が早く来すぎた待ち合わせの時間まで1時間くらいある、まぁ早いことはわかってたので、珈琲を1つ頼み、鞄から本を取り出して読み始める、頭の中では早く来ないかな、今日の俺の恰好変じゃないかな?なんて乙女みたいなこと考えてたから内容なんて全然入ってこなくて後で読み直したんだけどさ

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今日は珍しくすちからのお願い事、ピアスが買いたいんだって、多分デートの口実が欲しかっただけ、だって普段は自分で買いに行ってて新しくすれば「えへへ、新しく買ったの似合う?」って聞いてくるの、めっちゃ可愛い…まぁだから俺が選んだのが欲しいのかデートの口実の二択だけど、デートの口実のが可愛いじゃん
いつも待ち合わせしてる喫茶店に30分も早くついてしまった、俺楽しみにし過ぎでしょ…だからついたよなんて連絡もしなかったんだけどお店に入れば…いるじゃん…本を片手に珈琲を飲んでる。

「すち」
「え?らん早くない?」
「すちもね、いつからいるの?」

と聞けば「えっと…30分前から」と恥ずかしそうに言う。1時間前早いなぁと思ってれば言い訳するかのように「あの、ね?らんと出掛けるの久しぶりだから嬉しくて、はやく来ちゃった」

「かわいっ」
「可愛くないもんっ」

思考するより先に言葉が出ていた、お互い忙しいから時間取れなくて出掛けるのが久しぶりではあったから俺も嬉しかったでもすちが俺と同じ事考えてたのがめっちゃ嬉しい
それから珈琲注文して一休みして二人で買い物に行き、お揃いのピアスを1つとお互いのメンバーカラーのを1つ、この人は自分のだぞっていうね小さな俺達の主張だ
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