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"いま通話できる?"

深夜珍しくすち君からそんな通知がきた、ラインじゃなくてディスコだしなんか作業の相談とかなんかな?

"大丈夫だよ"とチャットを打ってボイスチャンネルにはいればすぐにすち君もはいってきた

「深夜にごめんね、みことちゃん」
「ええよ?編集しとっただけやし、それでどしたん?」
「、えっと…あのね、言いづらいんだけど…」
「ん?」
「声、聴きたかった…だけなんだ…」
「なんそれかわい…」
「え…?」

あ、しまった心の声がもれた…いやでもあんなこと言われたらキュンっとくるやろ…

「すち君もしかして寂しかったん?」
「うん…なんか今日寝れなくて…それで…みことちゃんのこと考えてたら声聴きたくなっちゃって…」
「いつでもかけてきてええのに…」
「でもこんな時間だし寝てたら起こすのは申し訳ないし…みこととゃん本当に寝る直前とかじゃなかった?大丈夫…?」
「そんな心配せんでも大丈夫やって、編集もキリがよかったしちょっとお話しよ」
「うん!」

通話先のすち君からすごい嬉しそうなうん、て返事が聞こえて今日のすち君はものすごく可愛いんだけど…?なんで俺そばにおらんの?


深夜、いつもならすぐに寝れるのになんだかいやに目が覚めてて1人でベッドにいるのが寂しくて、そばにみことちゃんいればなぁって考えたら止まらなくなってて…すぐにでも会いたいけど今から会いに行くことなんて出来ないし…でもみことちゃんの声だけでもききたい…そう思って気づいたらメッセージを送ってた、遅い時間だし起きてないかもと思ったけどメッセージはすぐに返ってきて、ボイスチャンネルにみことちゃんの名前が入るのをみて俺も追いかけるようにボイスチャンネルに入った

お話しよって言ってくれるみことちゃんの声が優しくて、思わず笑顔になってしまった優しいなぁみことちゃん、スマホを近くに置いてとりとめもない話をする、今日あったこととかこれ歌いたいとか、今度このカフェいこう?とかそういう話

「ねぇ、みことちゃん…」
「なあに?」
「えへへ、なんでもなぁい」
「ほんまに今日は可愛いな…」
「かわいくないよぉ?」
「俺にとっては可愛いんよ」
「みこちゃんくらいでしょ?おれのこと可愛いって言うの」
「……すち君はええ加減自覚しなね…?」
「えぇ?」
「俺以外にもおるからね?」
「そんなことないでしょー」
「おるって!今度みんなに聞いてみればわかるよ!」

そんなことないと思うけどなぁ…こんなに真剣に言われるなら今度みんなに聞いてみようかなぁ……んーずっと話してたらだんだん眠くなってきたなぁ…

「すち君、すち君…」
「ぅん…?」
「声ふわふわしてきとるしそろそろ眠なってきた?」
「…たぶん」
「このまんま通話繋いだまんまでええから眠くなったら寝なね?」
「わかったぁ……みことちゃんありがとね…」
「いいんよ、俺もすち君の声きけて嬉しかったし」
「ふふ…おれもきけてよかったぁ…」
「ほんまに眠そうやなぁ」

布団の中で聞いてるのもあるけどみことちゃんの声、安心できるから…

「……みこと…おれもうねそうだから…」
「うん、おやすみやね」
「…ほんとうにきらないでも、いい?」
「ええよ?」
「…ありがとう…おやすみ…」
「おやすみ、すち」

本当は切ったほうがいいんだろうけど、今日はさみしいから……みことちゃんをすこしでも感じてたいから切らないでいたい…俺のこの気持ちに気づいてるのかわからないけどそのままボイスチャンネルにいてくれるみことちゃん、カタカタっと通話先から聞こえてくる音と時々ミスったぁ!やこれどうしよ…と呟いてるみことちゃんの声を聞きつつ俺は眠りについた


通話先からすち君の寝息が聴こえてきて、あぁ寝たんやなぁってそれにしても可愛かったなぁ…なんや声が聴きたいって寂しいからって…可愛い…言うてくれたらいくらでもそばにいたるのに……あ、そうや!一緒に暮せばええやん…今度すち君に言ってみよ!そしたら寂しくないし俺もすち君と一緒におれるしええやん!



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