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俺の視界には俺と同じ赤い瞳に緑の髪、そして泣きそうな顔

「ひまちゃん」
「なんだよ、すち」
「どこ、行ってたの?」
「お茶の追加取ってきただけだよ」
「本当?どこもいかない?」
「すちを置いてどこもいかねぇよ」

すちは置いていかれることを酷く怖がる、昔パートナーだったやつに"stay"と言われて放置されてSubdropしたことがある、普段はそんなことないが疲れてる時は精神不安定になりやすいのか一人になると置いていかれた、嫌われたと思い込んでしまうらしい。油断してたわぁ最近は調子良さそうだったしPlayもしてた、だからうたた寝してるすちを置いてお茶を取りに行ったんだ。そして部屋に戻れば泣きそうな顔したすちに壁ドンされたんだ

「おいてかない?きらいじゃない?」
「置いてかないし、嫌いなわけねぇじゃん」

何が原因で不安定になったのかわからんけど安心させるために言葉を紡ぎ、Commandを出す

「すち"Look"」

きょろきょろしてた視線が俺に集中する。涙が零れそうな瞳がこちらをじっと見つめるから褒めて撫でてやる

「Good boy、なんで不安になったのかは知らんけど俺はお前のことが好きだし愛してるよ」
「うん、おれも愛してる」
「知ってる、すち不安になった理由言える?」
「…いえる。ゆめみたの、ひまちゃんがここから消えちゃう夢」
「なぁすち」
「なに?」
「俺が、お前を逃がすわけねぇじゃん」

何のためにdropさせたと思ってんだ。不安定になったお前を助けてケアして俺に執着させるためだよ、全部俺の仕込み、俺の可愛い可愛いSub、まだ不安なのかまだ足りない?ならもっと愛さなきゃね

「すーち、不安なら一緒に寝よ」
「いっしょに」
「そ、一緒に寝ればそんな夢なんて見ない」
「うん」

壁につけていた手を離してぎゅっと抱きついてくるすち
何にも知らない、俺の可愛いSub愛してるよ

‡†

俺は知ってる俺のパートナーだった人が雇われだったのをCommandを出してわざと放置したのを、dropしたのは本当だしトラウマになってるのも本当、今日夢を見たのも本当、嘘はない。知ってることを言わないだけ、あぁ可哀想な俺のDom愛してる、だから一生離さない





簡易設定
もともと二人は友人同士

赤 Dom 緑を手に入れるために手段を選ばなかった、わざとdropさせて助けた
緑 Sub 最初から全部知ったうえで罠にハマった、全部計画の内

何も知らなかったのは赤、お互いに狂愛、ただ緑のが狂ってただけ
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