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「あ!すち君のそれいいなぁ」
「え?」
「ネイル、めっちゃ可愛い」
「本当?嬉しい!久しぶりに自分で塗ったからちょっと自信なかったんだ」
「え、それ自分でやったの!すごっ…やっぱりすち君器用だよねぇ…可愛いしこさめもネイルしようかな」
ふと思い立って爪を塗った、グループを始めるまでは頻繁にしてたんだけど最近は忙しくってしていなかった、ネイルを始めたのは昔彼女に頼まれて塗ったのが始まりだったけど思った以上に楽しくて、その彼女と別れたあともセルフネイルと大学の友人にしてあげたりなんかをしていた
「俺で良ければネイルしてあげようか?」
「いいの!」
「久しぶりだからそんなに綺麗には出来ないかもしれないけどそれでもいいなら」
「して!して!すち君なら大丈夫だと思うし、デザインおまかせで今度やって!」
「いいよ、何色がいいとかある?」
「赤!」
「……ひまちゃんの、色?」
「そうだよ!なんかすち君の見てたら羨ましくなっちゃった」
「じゃ水色と赤色でデザイン考えておくね」
「やった!にしてもすち君大胆だよね、緑と黄色のネイルってわかりやすい」
「気づいたらこうなってたんだよ」
緑と黄色のネイル、何にも考えずに好きに色をおいてたらこうなってた俺とみことちゃんの色、ネイル終わったあとちょっと恥ずかしくなったよね…でもこれジェルだから落とすのは大変だし、どうせ普段会うのはメンバーだからまぁいいかって、それにみことちゃんが嬉しそうに笑ったからいいんだ
昨日の夜、ネイルを塗り終わって保湿をしてたら後ろから覗き込んだみことちゃんがこう言った
「あ、俺の色だ」
「……本当だ…」
「すち君気づいとらんかったの」
「好きに塗ってたらこう、なってた…」
「なんそれ、かーわいい!」
後ろからギューッと抱きしめてきて
「な、な!すち君!俺にも塗ってよ!」
「いいけど、同じデザイン?」
「同じがええなぁ…でもそれだとあからさますぎる?」
「……足にする?足なら普段見えないし」
「ええな!なら俺は緑色ですち君は黄色ね!」
「いいよ、そうしようか」
そうして塗り終えたネイルをみて嬉しそうに笑う
「なんかすち君が俺のものになったみたいでええな」
「ならみこちゃんは俺の、だね」
「んー!すち君可愛いこと言わんの」
「えぇ!最初にみこちゃんが言ったんだよ?」
「俺はいいの!でもすち君は……俺が我慢できんくなるからダーメ!」
「……我慢しなくていいのに」
そう、言葉に漏らせばみことちゃんがニコッと笑った
「すち君が悪いんやからね」
これは…今日はまだ寝れない、かなぁ……寝るつもりだったんだけどな、求められるのは嬉しいからいいかな