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あぁくっそ…甘い…
「いるま?」
「なんだよ」
「どうしたの?なんかさっきから顔険しいよ?」
オメェのせいだよ、なんで同じグループに二人もケーキがいるんだよ…まぁフォークが二人いるのも変だけど、誘惑がエグい…よくアイツすちと二人でいて耐えれんな…衝動的に食いそうになるぞ
「なんでもねぇよ、にしてもアイツら遅いな」
「だよね…すちとみことは遅くなるって言ってたけど」
「なつとこさめは何してんだ?」
本当に何してんだよ…はよ来い、甘くてしょうがない、すちがいるのもキツイんだけどアイツはみことがべったりだし、すち自身が自分のことをケーキだと認識してるから俺から距離をとってくれてる、でもこいつは違う自分のことを知らない…知らないのが普通なんだけどな…とっと会議始めて帰りてぇ…甘すぎんだよ
「いつになったら来るんだよ」
「いるま?本当に大丈夫か?」
「大丈夫だよ」
「なら、いいけど…」
ガチャリと扉が開いて、ほっと安心した
「わりぃ!遅くなった!」
「ごめーん!」
「ごめんねぇ…」
「むぅ……」
扉が開いて3人が順番に謝る中、すちの腰に抱きついてむすーっとしてる
「もう…みことちゃん、大丈夫だって」
「…大丈夫じゃない、すち君は俺のだもん…あげない…」
「え、何?何があったの?」
「ここに来る途中でフォークがいてすちを襲おうとしたんだよ、まぁすちが蹴り飛ばしたけどな」
「こさめびっくりしたよ、人ってあんなに綺麗に飛ぶんだね」
「俺みことちゃん以外に食べられる気ないもの、襲われたら撃退するよ、…ねぇみことちゃん機嫌直しなよ」
「…わかった…でももう少しひっついてていい?」
「いいけど、お腹空いてもしらないよ?家まで我慢してね」
「我慢する……」
ぎゅっと腰に抱きついたのは変わらないものの表情はいつもの通りに戻ったみこと、いやよく我慢できるな…
「あ、らんらんこっちきちゃだめ」
「え?」
「そっか…知らないんだ、ねぇいるまちゃん早く手出しなよ」
「すち!?」
話の流れから突然こちらに飛び火した、お前!俺が片思いしてるの知ってるだろ!
「もう面倒くさい二人共両思いでしょ?みことは俺のなの俺だけでいいの、他のケーキなんて食べさせたくないの」
お前、ただの独占欲だな?独占欲だけで俺のことバラしたな!それになんでお前らんがケーキなの知ってんだ?……みことか!そりゃそうだよなアイツもフォークだもんな!
「え……と……両思いって」
「あ、…」
そうだよなぁ!バレるよな!!あんな言い方したらバレるにきまってるよな!
「お、お!告白か!」
「ついにか!ついにするんか!」
なつとこさめ!あとで覚悟しとけ!
「いるま!」
「おぅ?」
「俺!いるまのこと好き、大好きだよ!なぁいるまは?」
あぁ、もうくっそ…諦めるよ、全部言ってやる
「俺も好きだよ」
「へへっ」
嬉しそうに笑うらん、甘いなぁ…チョコの香りがする…でもまだ駄目だ全部伝えてからだ、それからだ
「…1つ言っておく俺はフォークだ、知ってるよな?」
「うん、グループ結成の時言ってたよな」
「あぁ、それでなお前はケーキなんだよ」
「え!?」
「あとで、覚悟しとけ…フォークの欲求は止めれないんだよ」
「…お手柔らかに?」
「逃げねぇんだ」
「逃げる意味なくない?こんなにわかりやすい愛し方ある?俺が欲しいから食べてくれるんでしょ?」
「そうだけど、お前がいいならいいか、好きだぜ?全部食べたいくらいに」
全部食べてやる骨の髄まで全て俺のものにしてやる、もう逃がさねぇ
「ほらね、両思いだった」