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調理実習、俺はこの授業が好きだ。自分達で作らなきゃいけないってのはあるけどいつもよりたくさんの食べれるから好き、それに今日はすちと一緒の班だし美味しいのは確定してる!
「すち今回もまかせた!」
「え、俺はあんまり手ださないよ?」
「なんで!?」
「先生が、貴方が手伝うと授業にならないから申し訳ないけどちょっと今回はみんなの手伝いに回ってもらえる?って言われちゃった、たしかに俺の入る班さ俺しか料理しないんだよね…女子もいるのに…」
「あーたしかに?だって!すちの料理美味しいのみんな知ってるもん!そりゃすちに任せるやろ!」
「それが、駄目なんだよ…まぁ今日はホットケーキだし混ぜて焼くだけだから大丈夫だよ……楽できてラッキー…」
「すち!?」
「あははっ!頑張るんだね!!」
すっちーが楽しそう!ほぼ何もしなくていいの確定したからな!!すちの作ったの食べたかった!!
「ほらっはじめなよ!俺もサポートくらいはするからさ、ホットケーキミックスと卵と牛乳を準備して200ml計って、生地がなめらかになるまで混ぜてー」
いつもと違ってテキパキと指示を出していくすち、慣れてるなぁ
「らんらんは焼くのやって?」
「俺?」
「うん、フルーツとかは女子に切ってもらうから焼くのはらんらん」
「よし、まかせろ!」
「まっかせたー!俺はホイップでも作ろうっと」
生地のはいったボウルを渡されたので、横に置いてフライパンを温める、温まったフライパンを濡れた布巾で冷まして生地をひと掬いしてフライパンに流し込む、焼いてる間ちょっと暇なので周りを見てれば違う班にいる、いるまが視界に入る
「それ貸せ、大変だろ」
「え、いいの…」
「俺のが早いだろ、生クリームの泡立てなんか力有り余ってる男がやりゃいいんだよ」
「ありがとう、いるま君」
「こんなん手動でやるもんじゃねぇ」
「だよねぇ」
同じ班の女の子と話してる、なんか楽しそう…いいなぁ俺もいるまと料理したい…
「……」
「…らんらん!焦げてる!」
「あっ!ごめ、」
「もう!いるまちゃんばっか見てないの」
「なんでバレてんの!」
「わかりやすいんだよ…ほらっヤキモチ焼いてないで次の焼くよ!」
「焼いてないから!」
「顔、真っ赤だよ」
「あかくない!」
すちに急かされながら次のを焼き始める、俺そんなにわかりやすいかなぁいや、でもだってしょうがないじゃん…好きなんだもん…見ちゃうし、気になるじゃん…
2回目からは綺麗に焼けたからすちの泡立てた生クリームと女子の切ってくれたフルーツを綺麗に盛って完成させた。俺のは1番最初の焦げたやつ…
「にが…」
「今度いるまちゃんと作りなよ、いるまちゃんなら断らないでしょ」
「うん!そうする!」
今度の休み、いるま誘おう!今から楽しみだ…