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赤い瞳、好きなことを語る君はその瞳をキラキラさせて楽しそうにしてる
「なぁすち俺ばっかしゃべってるけどつまらんくない?」
「全然?」
「ならいいんだけど」
俺の膝に座って首を傾げながらそういうひまちゃんは可愛い
楽しそうに話す君に相槌を打って時折、冷めてしまったコーヒーを口に含む
「あ、のみもんなくなった」
「じゃあ俺取りに行くよ」
「すちのも冷めちゃったでしょ、二人でとりにいこー」
そう言ってぽんっと俺の膝から降りてすたすたーとキッチンに向かって歩いていく、その後をゆっくり追いかけながら、ひまちゃんも俺の家に慣れたよなぁなんて思う。
「すちー俺麦茶もらっていいー?」
「いいよ、俺も飲むから出しておいてー」
「おっけー」
先ほど使ったコップを洗いながらそうやって話してれば、腰にぎゅっと抱きつく感覚
「すち、あとで洗えばよくなーい?」
「こういうのは先に洗っちゃうほうが楽なんだよ」
「そういうもん?」
「そういうもんなの、ひまちゃんのも洗っちゃおっか?」
「んー俺のはいいよーさっきもお茶だったしそのまま注いじゃった」
「あ、そっか」
腰に抱きついたまま話続けるひまちゃん、最近では珍しくなくってよくこうひっつきながら話すことは多い
「ひまちゃん、そこのタオルとってー」
「ん、おっけ、はいタオル」
「ありがとー」
洗い終わったコップを拭いてそこに麦茶を注ぐ、新しくコップを出そうかと思ったけど面倒になっちゃった
「新しいの出すんじゃなかったの?」
「面倒くさくなちゃった、別に味が混ざるわけじゃないしいいかなーって」
「まぁそうだな」
すっと俺から離れてさっきまで座っていたところに戻るひまちゃんはなんだか猫っぽい、早くというようにソファをポンポンっと叩いて急かす
「急かさなくても隣座るよ?」
「はやく、はやくさっきの話の続きしよ」
「本当話すの好きだね」
「すちが楽しそうに聞いてくれるからだって、じゃなきゃ俺もこんなに話さんよ」
「だってひまちゃん楽しそうに話すんだもん、聞いてるこっちが楽しくなってきちゃうよ」
「そうか?俺結構どうでもいいこと話してんぞ?」
「それでも、ほらっ話の続きしてくれるんでしょ」
「そう!あんな…」
話を振れば楽しそうに話しだしたひまちゃん、その様子を眺めながら俺はさっきと同じようにキラキラした瞳を眺めながら話に相槌を打つ、こんな日常をずっと続けていけたらいいのにな