SS


楽しげに笑ってる君を好きになったのはいつだったけな

「すーち君」
「なぁにみことちゃん」
「なに見とるん?」
「ん?みことちゃん見てた」
「うぇ!俺何か変なもんついとる?」

なにか付いてるのかと自分の体をポンポンと叩きながらいろんな所をくるくると見るみことちゃん、ふふっ可愛いなぁ

「なんにも、笑ってるみことちゃん可愛いなって思ってただけだよ」
「もうっ!俺は可愛くない!」
「可愛いよ」
「可愛くない!可愛いのはすち君!さっきからずっとニコニコしてる、俺がその笑顔に惚れたの知ってるでしょ!」
「え、俺笑ってた?」
「無自覚だったん!?」

あれぇ?俺笑ってたんだね気づいてなかった、みことちゃんの笑顔ってつられるんだよね、だから一緒にいるとみんな自然と笑顔になるんだ、一種の才能だよね

「…すち君、ちゅーしていい?」
「突然!?」
「さっきからすち君ずーっと可愛いんやもん、だめ?」

俺の横に座って首を傾げてうるうるっとした瞳で見つめてくる…犬耳が見える気がする…可愛いの卑怯…そんなの断れるわけないじゃん「…いいよ」と小さな声で言えばさっきまでの可愛い笑みとは違った色気の混じった笑みを浮かべて俺の頬を両手で包んでちゅっと口づける

「もっとしていい?」
「聞かなくても分かってるくせに」
「聞きたいんやもん」
「いいよ、いっぱいシて?」

わざと煽るように俺の出せる全力の色気を混ぜて微笑む
やられっぱなしは悔しいじゃない?

「煽るん、はだめやろ…」
「しないの?」
「する!」

そう言って、もう一度口づける今度はもっと深く舌を絡めて呼吸が続くまで


「…なぁお前ら俺等がいること忘れてね?」
「いるま?そろそろ手どけて?」
「なに?何してんの!こさめ!?」
「なつ君は見ちゃ駄目でーす」

あ…みんないるの忘れてた…恥ずかしい…
いるまちゃんはらんらんのこさめちゃんはひまちゃんの目を隠して、苦笑いしてる

「ん、ごめん!すち君が可愛くて忘れてた!」

みことちゃーん!忘れてた!じゃないよぉ俺もだけど…恥ずかしい…呼吸するので精一杯で言い訳出来ない…

「いちゃつくなら、部屋にしろ、こっちも恥ずかしいわ」
「は…ぁい」
「すちは喋んなエロい」
「いるま君!あんまり見ないで!」
「ならここでするな!!!」

いるまちゃんに怒られるみことちゃん、そりゃあそうだこれは俺等が悪いよ、この日は二人でみんなにご飯奢って許してもらった
…今度は二人っきりのときに煽ろう
9/92ページ
スキ