短編集
「なぁ今からすち家いっていいか?」
突然のひまちゃんから電話
普段は事前に連絡があるしこんなに突然にかけてくることなんてなかった、機械関係のことで相談があったから通話より来てもらった方が早いと思って俺の家にらんらんを呼んでたから、ちらっとそちらを見ながら返事をする
「え?いいけどらんらんいるよ?」
「あーいい、そっちのが都合がいい、らんにも相談したかった」
「そうなの?」
「んじゃすぐそっち行くからよろしく」
電話を切りスマホ机に置いてソファに座れば首を傾げたらんらんから不思議そうに尋ねてくる
「なっちゃんから?」
「うん今からひまちゃん来るってさ」
「そうなん?なら俺帰ろうか?」
「いいって、それになんか相談らしいよ?」
「ディスコで聞いてくれたらすぐ答えるのになぁ」
「言い難い?書きにくいことじゃない?」
「あーそれかも」
そう話しながら、止めていた作業を再開して数分後、チャイムの音で集中が途切れた
ピンポーン
インターホンの画面で外を確認して"今行くからちょっと待っててねぇ"と外にいるひまちゃんに向けて言ってパタパタと玄関の扉を開けに向かう
「突然ごめんな、これお菓子あとで食べようぜ」
「ありがとう、俺が好きなの入ってるっお茶出してくるから座っててねぇ」
コンビニで買ったんだろう白いビニール袋を渡され中身を確認したらお菓子が数種類俺の好きなのも入っててルンルンでお茶を入れに行ってる間にらんらんとひまちゃんがはなしてる
「お!なっちゃんヤッホー」
「よっ!らん」
「はい、お茶どうぞ、それでいきなりどうしたの?」
「ありがと、あー……お前らさ恋人いるだろ?」
「うん」
「あの、さ、あー言いづらっ……えっとだな、もうせっくすってした?」
「へっ?」
「な、なっちゃん???」
「聞きたいのがその関係なんだからしょうがないだろ!!」
「し、したよ?ちょっと大変だったけどね……」
「すち!?」
「いやだって……言わなきゃ相談乗れないじゃん……」
「そうかもだけど」
「で、らんらんはいるまちゃんと?」
「………しました」
「そ……か、あんさ、お前らどうやってならした?」
俺は、壮絶てわけじゃないけどちょっと大変だったし、説明時間かかる、だろうから
「……らんらん先どーぞ」
「えっ、なんで、あ、うぅ俺はいるまが全部やりました……というかやられました。男同士のやり方調べてたらバレて、懇切丁寧に説明しながらサレマシタ……」
「うわ……いるま怖ぇ」
「だろ!!?あとなんで俺がネコ側って知ってんだよ!!俺言ってないよね!??」
「……いるまだから」
「わかるけど!?」
らんらんごめん………俺いるまちゃんに相談もらってたからネコ側なの知ってるんだ……
「俺のはいいんだよ!!すちはどうなの??」
「俺?自分でやったよ、みこちゃん手出してこないから全部準備して襲った」
「すちさん、か、かげきね……」
「本当は俺がタチでもよかったんだけど、準備する道具持って襲うってなんか嫌だったんだよね、それに俺みことちゃんならどっちでも良かったから俺が準備して襲った方が楽だと思ったんだよね」
「それで襲ったと」
「そう、ただ計算外だったことがあって」
「え、何?」
「大きかったんだよね、念入りにしたつもりなのに切れるかと思った」
デカかったトイレでチェックしたけどそりゃサイズ変わるよね……あと恥ずかしくて長く見れなかったんだよな、その時にはネコ側しようと思ってたからこれが入るのかと思ったら、うん……
「生々しいな!確かにみことのチラ見したことあるけど!!デカっ!て思ったけど」
「いやぁあの時は無理かと思った、何とかなったけど王子の王子は王様級だったよねぇ、もっとしっかり準備すれば良かった」
「それを聞くのが目的だったけど聞くんじゃなかったと若干後悔してる、切れそうに、とか聞きたくなかった怖くなってきた……」
「こさめちゃんって……あぁ……」
「あーこさめ見た目に反して立派だもんな……」
「そう!!こさめが性欲薄いから今まで問題なかったけどっ!俺が耐えきれない!!俺がしたいっ!!」
これきっと意識してないんだろうなぁ
「ひまちゃん……受け入れる気満々なんだね」
「なー、俺は考える暇貰えなかったから有無を言わさずだったけど別になっちゃんはタチ側でも問題ないんじゃないの?」
「………」
「ひまちゃん?」
「……言われるまで俺がネコ側するんだと思い込んでた」
「「かわいい」」
ひまちゃん可愛いなぁ、俺は自分からなるのを決めたしらんらんはいるまちゃんが押し倒しただろうからなっちゃったんだろうけど、最初から受け入れるつもりなのかわいいなぁ
「かわいくねぇ!!でもだよな……べつに俺がいれられるって決まったわけじゃないよなぁ」
「ふふ、ぁははっかわいいなぁ」
「なんだよ……」
「そう考えてる時点で決まってるようなもんだもん」
「それなー」
「それで慣らし方知りたいでしょ?」
「おう……」
「とりあえず」
「とりあえず?」
「小さいのからやるんだよ?」
「だからそのうやり方教えろって言ってんだよ!!」
そういやそうか……でもなぁ俺が教えたっていいけど、そういう道具売ってるサイトは知ってるしやり方だってわかるけどなぁちょっと教えるのには躊躇いがあるんだよな
「俺から教えるのはなぁ」
「俺はほぼ覚えてないから……」
「すちぃ……おしえてぇ?」
いるまちゃん何やったの??らんらんに何したの?覚えてられないって激しかったの??らんらんどんまい……それにひまちゃんはそんな目で見ないで!子犬みたいにうるうるさせないでっ教えてたくなっちゃう
「っまず!こさめちゃんに聞きなよ、勝手に教えて怒られるのは俺はやだよ、俺さ!みことちゃんにできれば俺がやりたかった!!って文句言われたんだよ?手出してこないみこちゃんが悪いのにっ俺、がんばっ、たのに!恥ずかしかったのにっ!!」
なんか泣けてきた、俺恥ずかしかったのに!!やり方調べて必死にサイト探してこっそり通販して夜こそこそ慣らしたのに!
「うぅ……」
「すち……頑張ったんだな」
「らんらん!頭撫でないの!!」
「これ俺よりすちのが可愛くね?」
「ひまちゃん!!!うるさいっ!!」
俺は俺はいいんだよ!!本人には言ったし一発殴ったし!!
「いいから!!こさめちゃんに!聞きなよ!!」
「そ、それは恥ずかしいじゃん……」
真っ赤になって視線を俯かせるひまちゃんにちょっとぷつんっときちゃった!
「……」
「すち、さん?」
「なぁに?らんらん」
「いきなりスマホ出してどうしたん?」
「ん?こさめちゃんに電話♡」
「すち!!!?ちょっと!待て!何言う気だ??」
スマホでこさめちゃんにLINEで"電話してもいい?"と送り即既読がついたのでそのまま電話をかける、全部言ってやる、本人同士でなんとかしろ
「"あ、こさめちゃん?"」
「"すち君?珍しいねこんな時間になんかあった?"」
「"ねぇ、こさめちゃん今ねぇ俺の家にひまちゃん来てるんだ"」
「"うん、でもよくあるくない?"」
「"それでねぇ、ちょっと相談されてるんだ今"」
「"え、何の?"」
「"慣らした方"」
「すち!!ストップ!!まって!!俺から言うって!!」
ひまちゃんが必死に止めようとするけど立ち上がって邪魔されないように頭を抑える
「"へ?慣らし?なんの?"」
「"お尻の、どうやって慣らしたらいいの?って俺に相談しにきたんだぁ……こさめちゃん俺がひまちゃんにやり方教えてもいい?"」
「"………"」
あれ?無言になっちゃった吃驚してるのかな??
「"すち君"」
「"なぁに"」
「"俺今からなつ君迎えにいくから何も教えないで?"」
「"わかった、何も教えないから早くおいで"」
「"うん、すぐ行くから、なつ君に覚悟しろって言っておいて?"」
プツッと電話が切れてから、抑えてた手から力を抜いて頭を撫でる
「ひまちゃん覚悟しといて、だって」
「すちの馬鹿!!なんで言ったんだよ!!」
「まどろっこしい、本人同士で解決しろ、こういうのに他人が顔突っ込むとろくな事にならないんだよ?知ってた?」
「おぅ……すち先生鬼畜……」
「誰が鬼畜だって?」
「キチクジャナイデス」
それからは真っ赤になってうろたえるひまちゃんとそんなひまちゃんを同情するような目で見るらんらん、そして俺はその2人を見ながらゆっくりとお茶飲んだ
数分後
ピンポーン
「あ、きたかな?」
「あーあー!」
「なっちゃんファイト!」
俺は席を立ってインターホンを確認して玄関に向かい扉を開けた
「いらっしゃいこさめちゃん」
「なつ君もらってくね?」
「どーぞ」
「お邪魔しまーす。なつくーん帰るよー」
リビングの方からバタバタと音がするけど逃げれるわけないよね?サクッと持ち帰ってもらおう
さほど時間をかけずにひまちゃんを確保して笑顔で帰っていくこさめちゃんと両手で顔を抑えるひまちゃんを俺とらんらんで見送った