ルビーの瞳に恋をした


俺のクラスメイト日間波なつ、イケメンで声真似が上手くてクラスでも色んな人と話してるのをよく見かける、それに面倒見がいいのかツンデレ気味ではあるもののちょっとしたフォローや体調悪い子がいればすぐ気づいて保健室に連れて行ってくれたりする。そんな彼には当然だけど恋人がいて先輩と仲良く登下校してるところをたまに見る。

まぁうち男子校なんだけど……恋愛に性別は関係ないし、そもそもダイナミクスの相性がきっといいんだろうな……いいよな俺もパートナー欲しいナチュラルだからつくれないんだけど、俺も顔は良いとは思うんだけど友人以上になれないんだよな……おっかしいなぁ?ぼけーっとクラスメイトと話してるなつ君をなんとなく眺めてれば廊下側、換気のために開いてた窓から笑顔のイケメン……

「いたいたっひまちゃん!」
「あっ!すち……先輩」

噂をすれば?考えてれば?恋人きたじゃん、普段は呼び捨てしてんのかな?

「あははっ別にいいって」
「いやでも学校だし」
「そういうとこ好きだけどね?俺名前で呼ばれるの好きだし先生いないところでなら呼び捨ててでもいいんだよ?あ、そうそう部活の引き継ぎの話したいんだけどお昼ご飯一緒にたべない?」
「っ!っほ、んと!すちは!!そういうとこだぞ!!」
「へ?」
「一緒にお昼食べるから、昼いつものとこで待ってて?」
「ん、お弁当作ってきてあるから手ぶらでおいで」
「わかった、またな」
「またね〜」

………緑谷先輩えっぐ、なんだあれなつ君顔真っ赤……いやなるよな、さらっとさらーっと爆弾発言してったもんな、クラスの何人か流れ弾食らってんじゃん、好きってあんなさらっと出るんだな、これか……これが俺に足りないとこか……先輩ってDomだっけ?たしかそんな話聞いたなぁ


カチャ
ゆったりと屋上で待ってれば片手にペットボトル持ったひまちゃんがちょっと早足でこちらに寄ってくるのを座って待ってれば、隣にストンと座った

「すち、お待たせ」
「全然待ってないよ」
「それでも待たせてるし、いい子」
「ん……」

ぽんっと頭に手を置かれて撫でられる、ふふっこれ好きなんだよね

「なぁ知ってるか?」
「何を?」
「すちってDomだって思われてるらしいぞ?」
「え?そうなの?俺Subなんだけど……?なんで?」
「……言動とスペックじゃね?」
「えぇ?」
「あと俺のがSubにみえる、とか?」

ひまちゃんのがSubになぁ……褒めて欲しいとか、かまってほしいとか多いしたしかに?

「すち?なんか納得してねぇ?」
「だって間違いではなくない?」
「はぁ?俺別にそんなにSubぽくなくね?」
「だってさぁ……ひまちゃんのコマンドは全部して欲しい、じゃん?しろ、じゃないんだよね、俺はそこが好きなんだけど」

他のDomなら待ってろ、なところを待ってて?ってお願いするように言うんだもん、待っててあげたくなっちゃう

「だって、それは……別に俺は褒めたいし可愛がりたいだけだから……」
「知ってるーだって、気持ちいいとすっごい褒めてくれるもん」
「こんなとこで!!そんな話すんなぁ!!」
「誰も聞いてないから大丈夫だよ」
「聞いてたらどーすんだよ!!!」
「いいんじゃない?俺らがパートナーなのは有名じゃん?」
「そういう話じゃないっ!!」

真っ赤になって周りキョロキョロして、早く食べて教室帰る!って言うひまちゃん、ここにきた目的忘れてるなぁ帰りにすればいっか

「ご馳走様!美味しかった!ありがとな」
「お粗末様でした、午後の授業頑張ってねぇ」
「おう!あとで部活でな」
「またねぇ」

扉を開けて軽く手を振ってから軽い足取りで教室に帰っていくのを見届けて

「あ、そこにいる子さっきのは内緒ね?ひまちゃん恥ずかしがっちゃうから」
「……はぃ」

言った後に気づいたんだよなぁ……あのピンクの髪、なんで気づかなかったんだろ俺もひまちゃんも、まぁ会うの楽しみだったからしょうがないかぁ俺も授業頑張ろー

カチャンッ

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