短編集
なんか最近恒例になったな、と思いながら、俺はこのあとこさめの対応をどうするか悩むことにした。
なんで精神はこのままなんですかね、精神も幼児化してくれたらワシ、悩まんで済んだんだが?
今回の事の発端は、らんではなくいるまであった。
紫「今日、お前ら二人というかなつに早めにきてもらったのは、この薬をすっちーに仕込んでもらうためだ!」
赤「何仕込むんだ?」
紫「幼児化の薬!」
緑「俺が、仕込むのぉ?」
紫「だってすっちーが仕込んだ方がバレにくいだろ」
緑「そうだけどさぁ」
赤「楽しそーじゃん」
緑「んー……まぁいいよ、失敗しても知らないからねぇ」
紫「そんときゃそんときだろ」
そんな話を3人でしたのは昨日、そう昨日だ。この薬は効果が出るのが遅いらしい、効果自体は数時間らしいから、まぁ俺は?何が起きても全力で楽しからいいけどな
さて、今日はご飯はカレーです。味が誤魔化しやすいからね、みんな定位置は決まってるから仕込むのは簡単だ、いるまちゃんの信頼はありがたいんだけどね誰に仕込むかは俺の自由、たまには俺も仕掛人側になりたいんだよねぇ
赤「すちー、これどっちの?」
緑「いるまちゃんと暇ちゃんの分」
暇ちゃんにはごめんだけど巻き込まれてね、そんでもう一個はみことちゃんに、俺は仕込んでないやつっとまぁ結果は明日になればわかっちゃうし後で文句は言われるだろうけど俺に任せたのが間違いだよねぇ、普段は皆がするからそう見られないけど、俺も悪戯は好きなんだよね
紫「すっちーありがとね!全員揃ったから食べようぜ!」
水「賛成!こさめお腹空いたー!」
桃「よーし!食べよー!」
「「いただきまーす」」
全員が座って食べ始める。皆が美味しいっていいながら食べてくれるから作りがいがあるんだよね
赤「やっぱすちの作る料理はうめぇな」
黄「うん!おいしー!すちくんのが一番美味しい!」
緑「嬉しいこと言ってくれるね」
みことちゃんに誉められるのが一番嬉しいねぇ、でも今日のは薬入ってるんだごめんね?
みんなが順調に食べ終わって「ごちそうさま!」と言って食器を洗ってくれる、なんかご飯作ってもらって食器片付けてもらうのは申し訳ないからって言うから食器洗うのはみんなに任せてる、今日はらんらんといるまちゃんがしてくれてるみたい、口喧嘩しながら楽しそうにやってる。ソファに座りながら様子をみてるとみことちゃんが顔を覗き込んできた
黄「すちくんなんか楽しそうだね?」
緑「そう?」
黄「うん、何時もより楽しそうな雰囲気!」
緑「そっかわかっちゃう?明日が楽しみなんだぁ」
黄「わかっちゃった!ん?明日何かあるっけ?」
緑「んふふ、秘密」
黄「あら可愛い」
紫「そーこ!いちゃついてないでお風呂はいれ」
赤「先、もらったぞー」
水「さっぱりしたー!」
先にはいってた暇ちゃん達がお風呂から帰ってきて、次は俺達の番だ、時間短縮ってのもあるけど二人ではいりたいからみことちゃんとはいるんだー
緑「みことちゃーん入ろう」
黄「うん、いこっか」
二人で一緒に入って、まぁちょっと長風呂だったのは…ね?許してほしいかな、あとはもう寝るだけ
黄「いるまくん!次どうぞー」
緑「…おまたせー俺はもう寝るねぇ」
紫「おう、おやすみー」
桃「おやすみ!お風呂ーお風呂ー」
口喧嘩してばっかだけどなんだかんだで一緒にお風呂には入るんだよねあの二人、ゆっくり入ればいいよ、綺麗にしといてくれるならまぁナニしたっていいからね、ってらんらんには言ってあるから、頑張れいるまちゃん、俺は誘う気はないしみことちゃんも今日は眠そうだから大丈夫でしょっていうか幼児化の薬と一緒に弱い睡眠薬仕込んだんだけどさ
緑「みことちゃん、おやすみ」
黄「おやすみぃ」
一緒のベッドに入ってみことちゃんの体温で暖まりながらゆっくりと眠り落ちる、明日が楽しみだ
今起こったことを簡潔に述べよう、朝起きたら体が縮んでいた。どこぞの名探偵かと言うツッコミはなしだ、でなんでだ?いやこれはもしかして
紫「うらぎったな!すち!」
緑「おはよういるまちゃん、なに悪役みたいなこと言ってるの?」
紫「おはよう、じゃねぇ!すちお前な!」
緑「なぁに?薬の仕込み先が違うって?」
紫「そう!」
緑「ふふ、気づいてる?いるまちゃん、いるまちゃんね指定しなかったんだよ誰に仕込むか」
え、マジで…?あー確かに、確かに言ってない気がする、でもわかるだろ俺となつとすちがいて、薬が3つ来てないやつに仕込むってことぐらいわかるだろ!!
緑「まぁ、本当はらんらんとこさめちゃんに仕込みたかったんだろうけど、俺もたまにはいたずらしたいんだよ」
紫「いたずらしたいんだ……」
緑「うん!だからね、やっちゃった♡」
ものっすごい笑顔で言うじゃん、楽しそうだな、てか今気づいたけどすち、みこと抱えてんじゃん!なんでみことはこの状況で寝てんだ!
赤「すち!やっちゃった♡じゃねぇ!やるなら相談しろ!ワシも仕込み側したかった!」
紫「なつはそっちか!!」
赤「そうだろ!せっかくいるまにイタズラしかけるチャンスだったのに!」
緑「暇ちゃんごめんね?今度は誘うから」
赤「絶対だぞ!!」
緑「うん、約束、指切りしようか」
おぅ……すちが膝を曲げてなつに、視線を合わせ平和に指切りげんまんし始めたぁ俺置いてけぼりにされたが…と、思っているといつの間に起きたのからんとこさめがコソコソと話をしている
桃「なぁこさめ、なんかすち、人妻感ない?」
水「わかる、なんか人妻感あるよね。みこと君抱えてるからかな?」
桃「あ、そうかも」
紫「なに、出歯亀してんだ」
桃「わ!びっくりした、いるま可愛いねぇ抱きしめちゃう。おぉすっぽりサイズ、子供体温あったか〜」
紫「おい!抱きしめるな!」
言っても無駄だろうけど抵抗はする。大人しくしてるのは性に合わない、体が幼いからか知らんけど体温に安心するのが癪なんだけど
水「こさめもなつ君抱っこしよー、なつ君!」
赤「なんだよこさめ」
水「抱っこさせて?」
赤「いいぞ」
腕をあげて抱っこ、と言わんばかりのポーズをするなつ、お前には羞恥心はないのか……スキンシップ判定か?普段の抱きついてくるから慣れてんのか?
水「やった!ほっぺぷにぷにだね」
赤「気持ちいいだろ、今のうちに堪能するんだな!」
水「ふにふにー」
いや、慣れすぎだろアイツ…適応力たけぇ
黄「ん〜」
緑「あ、みことちゃん起きたぁ?」
黄「…おはよ、すちくん」
緑「おはよう、みことちゃん」
黄「……?ん?て、ちいさい?」
緑「うん、今みことちゃんは5歳くらいかな?の身長になってます」
黄「うぇえ!ショタ!?」
ショタて、いやショタだけどもう少しなんかなかったのかみこと……すちがにっこにこしてる、ショタコンだっけコイツ
緑「ショタコンじゃないからね」
紫「……言ってねぇんだけど」
緑「顔に書いてあるよ、俺は!みことちゃんが好きなだけ」
黄「す、す、すちくん!?おれも!好きだよ!」
緑「俺も、好きだよぉ」
桃「惚気だ、うわーあっま!雰囲気あまい!」
紫「黙ってるかと思えばいきなり耳元で喋るな!」
桃「だって、珍しくないすちの惚気」
紫「別に珍しくなくないか?」
赤「あれ、俺達にしか言ってないらしいぞ、格好いいとか惚れ直したーとか言う話」
こさめに抱っこされていたなつが降ろしてもらったのか、てくてくと側にきてそう言った、そうなのか普段からみことが格好良くてどうしよう、とかこの前も料理作ったら美味しいって言って食べてくれて嬉しかった!とか聞くから珍しい気がしない
赤「らんとこさめだとすぐにみことに伝わりそうだから言わないとか言ってたな」
水「えぇこさめ言わないのに!」
黄「え、しらない!!すちくんそんな可愛いこと言ってるの!!」
緑「暇ちゃん!!言わないでって言ったじゃん!」
赤「仕返しだよ!」
みことを降ろしてなつに文句を言うすち、顔真っ赤じゃねえか、いいぞもっとやれ!そうだな俺も、言ってやろ
紫「みことー!すっちーなお前にご飯美味しいってほめられるの好きなんだってさ」
黄「ほかは!ほかは!」
紫「この前は耳元で好きって言われると恥ずかしいけど嬉しいんだーって言ってたな」
黄「本当!また言う!」
緑「あぁ!!!いるまちゃん!!言わないの!」
俺の口を抑えにきたすちだが、らんが俺を抱えてスッと避ける
桃「すちには感謝してるけどごめん!俺も聞きたい!」
紫「らん!ナイスー!」
黄「ナイス!」
そこからはすちの惚気暴露大会になり、俺となつは小さくなった体を利用して逃げ回りながら、時々抱えられわいわいして、言う事がなくなる頃にはお互い疲れ果てソファに座っていた、みことはにっこにこで疲れ果てたすちの膝の上で戻ったら覚悟してね?なんて言ってるがまぁ聞かなかったことにしよう。
お昼は気付いたら、こさめがピザを頼んでいたのでそれを全員で食べて、昼寝をして起きた頃には姿は元に戻っていた。
まぁ元に戻ったし帰ろっかとなりすちの家からでる際、ぼそっと「しばらくは、いたずらしない……」という言葉が聞こえた、しばらくってことはまたなんかやる気かよ…反撃材料用意しとこ、まぁみことは今日も泊まるみたいだし自然と惚気けるだろうからいいか