Pairs.(晃夢)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ちょっとちょっとちょっとぉー、なんでそんな面白い場面に俺を呼んでくれないわけぇー?一生わんちゃんを弄れる重大事件だったのに」
放課後、ユニット練習の際、零は棺桶の中から事の顛末を全て薫に話していた。普段はユニット練習に素直に参加しない薫だが、昼の騒ぎは言葉通り少し騒ぎになっており、薫の耳にも入ったのだろう、「何か面白いことがあったんだってー?」と素直に練習に来たほどだ。
昼の食堂と言えば多くの生徒が集まる場所だ。当然騒ぎになるのは当たり前で、特に晃牙が口を塞いだ時には、外野から「ヒューヒュー」や「ガミさんやるぅ!」とはやし立てられていた。そこでやっと冷静に我に返った晃牙は顔を真っ赤にし、名前の腕を掴んで食堂を後にした。
その後も恐らく教室などで散々からかわれたのだろう、放課後のユニット練習でましてや薫が時間通りに来たというのに晃牙の機嫌はすこぶる宜しくなかった。
「羽風先輩すまない。俺も朔間先輩も携帯はうまく使えない」
「あぁもう!アドニスも馬鹿真面目に返事してんじゃねぇ!せっかくチャラ男野郎も集まったんだ!さっさと練習始めやがるぞ!」
「ていうかなんでわんちゃん普通に練習してんの?普通こういう日は二人で仲良く帰ったりするべきでしょ。女心が分かってないよね、本当」
あり得ないとばかりに薫が首を横に振ると「ああん?」と食ってかかっていた。
「それとこれとは話が別もんだろうが。おいアドニス!柔軟付き合え。吸血鬼野郎もいい加減動きやがれ」
「そうは言ってものう。我輩久しぶりに昼間から頑張っちゃったもんだから眠とうて眠とうて」
棺桶の中でふぁ、と欠伸をすると余計に眠気が襲ってくる。
アドニスが「分かった」と言うと晃牙とやいやい言いながらも柔軟を始め出した。それを見た薫は「じゃあ俺は帰ろうかなー」と言いだしたので咄嗟に薫の腕を引っ張り引き留めた。
「なぁに?後輩に彼女出来ちゃってあんまり機嫌良くないんだよね、俺。しかも名前ちゃんだよ?まぁ、昨日の段階で脈がないことも分かってたけどさ。やっぱり俺にはあんずちゃんだよねー」
「そのことじゃよ、薫くん。名前の嬢ちゃんが薫くんと何やら話をした、と言っておったからのう。なんの話をしたものかと思ってのう」
晃牙が食堂で恥ずかしげも無く告白をした際、名前は昨日薫と話をしていた、と言っていた。そんな話とはどんな話だったのだろうと気になったのだ。
「昨日……?あぁ、放課後のことー?話って言ってもあれだよ?名前ちゃんに好きな人がいる、て話を聞いちゃってさ。アイドルとプロデューサーがそんなこと駄目ですよね、みたいな相談受けちゃっただけだよ。まさかわんちゃんのことだとは思わなかったけど。せっかくのデートだったのにこっちは自分以外の男の話をされるんだもん」
本当最悪だよ、と言うわりにはそこまで残念そうな顔もしていない。なんだかんだ薫にとっても可愛い後輩にあたるのだろう。
「くくく、それは災難だったのう」
「本当最悪だったよー。と言うことで俺は帰るね」
「まぁまぁ薫くん。折角来たんじゃ、わんこのためにも練習に参加してくれんかのう?」
「えぇ、やだよ。言ったでしょ、俺は小っちゃい男なの」
そう言って部屋を出て行く薫に「やれやれ」とぼやくと晃牙がキャンキャンと吠えているのが見えた。
放課後、ユニット練習の際、零は棺桶の中から事の顛末を全て薫に話していた。普段はユニット練習に素直に参加しない薫だが、昼の騒ぎは言葉通り少し騒ぎになっており、薫の耳にも入ったのだろう、「何か面白いことがあったんだってー?」と素直に練習に来たほどだ。
昼の食堂と言えば多くの生徒が集まる場所だ。当然騒ぎになるのは当たり前で、特に晃牙が口を塞いだ時には、外野から「ヒューヒュー」や「ガミさんやるぅ!」とはやし立てられていた。そこでやっと冷静に我に返った晃牙は顔を真っ赤にし、名前の腕を掴んで食堂を後にした。
その後も恐らく教室などで散々からかわれたのだろう、放課後のユニット練習でましてや薫が時間通りに来たというのに晃牙の機嫌はすこぶる宜しくなかった。
「羽風先輩すまない。俺も朔間先輩も携帯はうまく使えない」
「あぁもう!アドニスも馬鹿真面目に返事してんじゃねぇ!せっかくチャラ男野郎も集まったんだ!さっさと練習始めやがるぞ!」
「ていうかなんでわんちゃん普通に練習してんの?普通こういう日は二人で仲良く帰ったりするべきでしょ。女心が分かってないよね、本当」
あり得ないとばかりに薫が首を横に振ると「ああん?」と食ってかかっていた。
「それとこれとは話が別もんだろうが。おいアドニス!柔軟付き合え。吸血鬼野郎もいい加減動きやがれ」
「そうは言ってものう。我輩久しぶりに昼間から頑張っちゃったもんだから眠とうて眠とうて」
棺桶の中でふぁ、と欠伸をすると余計に眠気が襲ってくる。
アドニスが「分かった」と言うと晃牙とやいやい言いながらも柔軟を始め出した。それを見た薫は「じゃあ俺は帰ろうかなー」と言いだしたので咄嗟に薫の腕を引っ張り引き留めた。
「なぁに?後輩に彼女出来ちゃってあんまり機嫌良くないんだよね、俺。しかも名前ちゃんだよ?まぁ、昨日の段階で脈がないことも分かってたけどさ。やっぱり俺にはあんずちゃんだよねー」
「そのことじゃよ、薫くん。名前の嬢ちゃんが薫くんと何やら話をした、と言っておったからのう。なんの話をしたものかと思ってのう」
晃牙が食堂で恥ずかしげも無く告白をした際、名前は昨日薫と話をしていた、と言っていた。そんな話とはどんな話だったのだろうと気になったのだ。
「昨日……?あぁ、放課後のことー?話って言ってもあれだよ?名前ちゃんに好きな人がいる、て話を聞いちゃってさ。アイドルとプロデューサーがそんなこと駄目ですよね、みたいな相談受けちゃっただけだよ。まさかわんちゃんのことだとは思わなかったけど。せっかくのデートだったのにこっちは自分以外の男の話をされるんだもん」
本当最悪だよ、と言うわりにはそこまで残念そうな顔もしていない。なんだかんだ薫にとっても可愛い後輩にあたるのだろう。
「くくく、それは災難だったのう」
「本当最悪だったよー。と言うことで俺は帰るね」
「まぁまぁ薫くん。折角来たんじゃ、わんこのためにも練習に参加してくれんかのう?」
「えぇ、やだよ。言ったでしょ、俺は小っちゃい男なの」
そう言って部屋を出て行く薫に「やれやれ」とぼやくと晃牙がキャンキャンと吠えているのが見えた。
3/3ページ