1章
夢小説設定
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しんたいいんの教育機関も終盤を迎え、部署に応じた実地訓練が織り込まれるようになった。
柴崎は図書館業務部配属なので、防衛部の由美と郁とは訓練内容がわかれる。
あの格闘訓練からと言うものの2人はずっとピリピリしている。
見てて分かるし本人も感じているようだが、明らかに郁と他の隊員に対しての扱いには差があった。
それはもちろん由美に対しても。
そう感じつつもなぜ自分が平等でないのかまではよく分からなかった。
それなりにこなしてるし全てにおいて平均を取っている。
…一度バレたけど。
あのお昼に。
だからあんまり関わりたくない。
卒なくこなす。
そうやって今まで生きてきた。
特別良くもなく悪くもなく。
誰かに目をかけられることがないように。
そう生きて行くつもりだったのに堂上はなぜか郁と同じくらい目にかける。
「なんだかなぁ」
「どうかした?」
そうぼやいた呟きに返答をくれたのは今日の警備指導役だった小牧である。
「いや、利用者いつも多いなぁって。
私が利用してた頃はそこまで多くなかったので」
「まあ、こんなご時世だから」
メディア良化法が成立し、検閲が日常化してから、図書館の利用者数は年を追って増加する一方である。
「ところで、聞いてみてもいいかな」
「なんですか?」
「水無月さん、割となんでもできるのに全て平均に収める理由」
さっきまで考えてたことをズバリ言い当てられすぐに答えることができない。
「なんでもはできないですよ。
それに平均にいくのは難しいですし…」
「そんなことしてるから堂上に目をかけられるんだよ」
「え!?」
「君、顔覚え悪くないでしょ。
どうして言わないの?」
あの時のことを言っているのだとすぐに分かった。
どうして知ってるのかは今は考えないことにした。
「…郁は助けた人のことはもちろんですけど、一緒にいた私のことも覚えていないようなので言う必要はないかな、と」
「…堂上には?」
「…知られたくなさそうだから」
「…え?待って?
どうしてそう思ってるの?」
「何となくです」
「あ、そう。
まあ、水無月さんがそれでいいならいいけど」
「…はい」
なぜそんなことを小牧に言われたのかよくわからないけど堂上に伝えるつもりは本当にない。
堂上があの日のことを覚えているとは限らないし、何より印象に残っているのはきっと郁の方だ。
私なんか付け足しに過ぎないのだから。
「面白い話してあげるね」
と、小牧から全然違う話をしてくれた。
郁が稲嶺司令をおじさん呼ばわりして声をかかな言ったこと。
顔覚えの悪さが本当だったと再認識できる話だった。
おかげで堂上のことを考えずに済んだ。
小牧のせいで考える羽目になったのだが、違う話をしてくれた小牧に感謝をした。
柴崎は図書館業務部配属なので、防衛部の由美と郁とは訓練内容がわかれる。
あの格闘訓練からと言うものの2人はずっとピリピリしている。
見てて分かるし本人も感じているようだが、明らかに郁と他の隊員に対しての扱いには差があった。
それはもちろん由美に対しても。
そう感じつつもなぜ自分が平等でないのかまではよく分からなかった。
それなりにこなしてるし全てにおいて平均を取っている。
…一度バレたけど。
あのお昼に。
だからあんまり関わりたくない。
卒なくこなす。
そうやって今まで生きてきた。
特別良くもなく悪くもなく。
誰かに目をかけられることがないように。
そう生きて行くつもりだったのに堂上はなぜか郁と同じくらい目にかける。
「なんだかなぁ」
「どうかした?」
そうぼやいた呟きに返答をくれたのは今日の警備指導役だった小牧である。
「いや、利用者いつも多いなぁって。
私が利用してた頃はそこまで多くなかったので」
「まあ、こんなご時世だから」
メディア良化法が成立し、検閲が日常化してから、図書館の利用者数は年を追って増加する一方である。
「ところで、聞いてみてもいいかな」
「なんですか?」
「水無月さん、割となんでもできるのに全て平均に収める理由」
さっきまで考えてたことをズバリ言い当てられすぐに答えることができない。
「なんでもはできないですよ。
それに平均にいくのは難しいですし…」
「そんなことしてるから堂上に目をかけられるんだよ」
「え!?」
「君、顔覚え悪くないでしょ。
どうして言わないの?」
あの時のことを言っているのだとすぐに分かった。
どうして知ってるのかは今は考えないことにした。
「…郁は助けた人のことはもちろんですけど、一緒にいた私のことも覚えていないようなので言う必要はないかな、と」
「…堂上には?」
「…知られたくなさそうだから」
「…え?待って?
どうしてそう思ってるの?」
「何となくです」
「あ、そう。
まあ、水無月さんがそれでいいならいいけど」
「…はい」
なぜそんなことを小牧に言われたのかよくわからないけど堂上に伝えるつもりは本当にない。
堂上があの日のことを覚えているとは限らないし、何より印象に残っているのはきっと郁の方だ。
私なんか付け足しに過ぎないのだから。
「面白い話してあげるね」
と、小牧から全然違う話をしてくれた。
郁が稲嶺司令をおじさん呼ばわりして声をかかな言ったこと。
顔覚えの悪さが本当だったと再認識できる話だった。
おかげで堂上のことを考えずに済んだ。
小牧のせいで考える羽目になったのだが、違う話をしてくれた小牧に感謝をした。