1章
夢小説設定
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「腕下げんな、笠原っ!」
名指しで飛んだ同期への罵声に私も腕を上げる。
男子隊員の先行集団に追いすがる態でハイポートを終えた笠原ー郁は、ゴールを切るなりに転げるように地面に倒れ込んでいた。
「相変わらず速いこと…」
私は郁からだいぶ遅れてゴールをした。
だいぶというかビリだけど。
「誰が倒れていいっつった、腕立て!」
郁は勝手に転がった罰として腕立てをやらされていた。
もう少し速く走れないこともないけど正直訓練を真面目にやるつもりはない。
「おい、水無月」
「何ですか、堂上教官」
「今日は調子が悪いのか」
「いや、そんなことはないですけど」
「昨日とかなり順位が落ちてるから心配になったんだが」
あー…そういうことか。
確か昨日は今日の郁と同じくらいの15位。
そして今日はビリだ。
これは確かに誤魔化しようがない差になってしまった。
昨日は別の教官が担当で、15位以下の人には罰則が与えられていたため本気で走ったのだ。
「昨日頑張りすぎたせいでちょっと筋肉痛が…」
「だったら医務室に…」
「そこまでじゃないので大丈夫です。
ありがとうございます」
そう言って堂上から逃げるように立ち去る。
これ以上聞かれると色々面倒だからね。
ちょうど、グラウンドに正午のサイレンが鳴り響いた。
名指しで飛んだ同期への罵声に私も腕を上げる。
男子隊員の先行集団に追いすがる態でハイポートを終えた笠原ー郁は、ゴールを切るなりに転げるように地面に倒れ込んでいた。
「相変わらず速いこと…」
私は郁からだいぶ遅れてゴールをした。
だいぶというかビリだけど。
「誰が倒れていいっつった、腕立て!」
郁は勝手に転がった罰として腕立てをやらされていた。
もう少し速く走れないこともないけど正直訓練を真面目にやるつもりはない。
「おい、水無月」
「何ですか、堂上教官」
「今日は調子が悪いのか」
「いや、そんなことはないですけど」
「昨日とかなり順位が落ちてるから心配になったんだが」
あー…そういうことか。
確か昨日は今日の郁と同じくらいの15位。
そして今日はビリだ。
これは確かに誤魔化しようがない差になってしまった。
昨日は別の教官が担当で、15位以下の人には罰則が与えられていたため本気で走ったのだ。
「昨日頑張りすぎたせいでちょっと筋肉痛が…」
「だったら医務室に…」
「そこまでじゃないので大丈夫です。
ありがとうございます」
そう言って堂上から逃げるように立ち去る。
これ以上聞かれると色々面倒だからね。
ちょうど、グラウンドに正午のサイレンが鳴り響いた。
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