「ですが皇帝陛下! その、皇妃である
七子さまにお子ができないのですぞ!? ならば、いたしかたないと…!」
「言ったであろう。私はめかけなどいらぬ。
七子以外には、触れたいとも思わぬのだ」
「しかし陛下!」
……わかってた。私に子どもができないことで、星宿にめいわくがかかっていること。……側近の人たちが、かげで私のことを、いろいろと悪く言っているってことも。
だけど、そんなことは気にするなって、彼がいつも言ってくれるから。それでもだいじょうぶ、私はまだやっていけるって、自分に言い聞かせてきた。
(…でも、もうげんかい…なのかもしれない…)
このままだと、まちがいなく、私は消されるか。でなくても、側近はなにかしら、めかけのような存在をけしかけてくるにちがいない。
「だめだよ、星宿。…私のことは気にしなくていいから、ちゃんとみなさんの意見もきかないと。…あなたは、この紅南の皇帝陛下なんだよ?」
「
七子…!」
ぎゅっと、抱きしめられ。
「私は…おまえ以外の女と一夜をともになどできん。それがわがままだということも、じゅうじゅう承知だ。だが、生理的にむりなものは、しかたないだろう?」
「だめ。なんとしても、子どもはいないと、国がほろんじゃうんだよ? なんのために、朱雀をよびだしたの?」
「わかってはいる…。だがな…」
「わかってない! …私がどんな気持ちでこんなこと言ってるか、星宿はちっともわかってないじゃない! 私だって、あなたがほかの人と寝るなんていやだよ! でも、そんなの…だめだって…」
泣いてはいけないと思うのに、涙があふれてくる。
「
七子」
しずかなこわねだけど、あきらかにおこっているのがわかった。
「子ができぬとも、国はほろびぬ。いな、ほろぼさせぬ。…そなたが心配することなど、1つもないのだ」
「でも、だけど…!」
「私は、おまえ以外は抱けぬし、その気もない。みながなんと言おうと、私の心は変わらぬよ」
いっそうつよく抱きしめられて、涙がとまらなくなる。
「よいか、2度とめかけの話などするな。つぎにそのような話をするものがいたら、くびを切る」
「陛下…! しかし…」
「わかったのか? …
七子を傷つけるものは、私がゆるさん。どんな理由があっても、だ」
しぶしぶひきさがる側近に、星宿が言う。
「ようは、子をなせば文句はないのだろう? ならば…」
寝台にしずめられ。
「今夜から、夜は寝かせないぞ、
七子」
「…え」
どうやら、
七子の夜は長いようだ……。
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わけがわからないよ^p^
エイプリルフールだからって、浮かんだネタがこれとか、お前の頭はどうなってんだ状態ですね(真顔)
お題配布元
7文字お題130401