キミと行く。
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あれほど沢山あった料理がもう皿の上から消えて、全ては椅子に深く凭れ一息ついている彼らのお腹に収まってしまった。
凄いものだと、料理を作ったリンネはお茶を啜りながら周りを眺めている。
そんなリンネもお腹に、心も満たされていた。
彼等は料理を食べる度に美味しい、美味しい、と食べるものだから嬉しくてしょうがない。
「今日の飯は格段に美味かったな」
ローマの言葉に周りが同意し始める。
「うん!ご飯ん美味しいし皆いるし」
「本当やな。そういえば皆揃って飯食うのもだいぶ久しぶりなんちゃう?」
「そうね、皆なんだかんだ言って忙しくしてたから」
何ヵ月ぶりかしらねぇ、何て言いながらリンネは指折り数えた。
前までは皆が集まって摂っていた食事も近頃は随分と減っている。
始めは近場で勉強をしていたスペインとフランスは最近、片道に何時間もかかるような場所に行っていたりするし、夕飯だけは出来る限り皆と摂っていたローマは帰ってこない日が増えていた。
少しずつ、確実に増えていくお互いの時間。
そんな日が続いて今日は久しぶりに皆が揃った夕飯だった。
そして、最後の・・・。
「今日はお前達にとっても大事な話がある」
ローマの言葉にリンネは気付いて顔を上げた。
彼の顔は何時になく真面目で真剣な表情。
そんな珍しいローマの表情に誰もが今から始まる話が大切だと分かり身を正す。
リンネも思わず背筋を伸ばしローマを見つめた。
「何なん?真面目な顔して珍しいわー」
「もったいぶらずさっさと言えよこのやろー」
ちぎー何て声を上げて急かすロマーノに「じゃあ言うぞ?」と、何故か確認をとるローマ。
緊張しているのか、ローマは大きく息を吸う。
「今日で俺達は
解散する」
「解、散・・・?」
「わけが分からんのやけど」
頭を傾げて互いの顔を見るフランスとスペイン。
ちび達二人も頭に『?』を浮かべている。
そんな子供達を見てローマは苦笑いを浮かべた。
「まあ、急に解散なんて言われてもわけが分からないだろうな。
簡単に言えば皆、この屋敷を出ていくって事だ!」
「・・・出てくって、次に住む場所は決まってるのかよ」
「ああ、ちゃんと決まってる」
その言葉に子供達は皆、安堵の息をついた。
家長であるローマが屋敷を出ていくと言った以上、それに従うしかないが次に住む家がないと困る。
良かったね、良かったな、と互いに顔を見合わせ安心しきる子供達にローマは「だがな」と言葉を続けた。
「これからは皆、バラバラに住んでもらう」
ローマの言葉に一番に声を上げ、反対したのはヴェネチアーノ。
ぐずるような、今にも涙を溢しそうな程溜めて首を横に振る。
「やだよぉ、みんなバラバラだなんて!みんな一緒がいいよ」
ねえ、そうだよね兄ちゃん
とロマーノに同意を求めた。
のだが、普段は双子の様に見えてもこういう時はヴェネチアーノよりも大人びて見える。
じっと、ローマを見つめ「絶対にみんながバラバラじゃないと駄目なんだな」と問う。
その問いにローマは「そうだ」と頷く。
「じゃあ仕方ねぇよ。じいさんがこう言ってんだから従うしかない」
賛同する気もないロマーノに諦めをつけて、ヴェネチアーノはスペインとフランスに同意を求める。
のだが、こちらは「やっぱりな」という感じで、既に前からこうなる事を分かっていた風だった。
「じいさんが急に勉強しろ勉強しろ言い出すし」
「人間には沢山会わさせられるしねぇ~これは何かあると思わない方がおかしいよ」
反対意見を述べるどころか諦めに似たものを持っている二人にヴェネチアーノは困り果てる。
後、この話に反対してくれそうなのはとヴェネチアーノの大きな瞳とリンネは目が合った。
ヴェネチアーノは椅子から下りるとリンネの側に駆け寄り、服の裾を懸命に引っ張る。
「リンネお姉さんはこんなの反対だよね?!皆と離れ離れなんて嫌だよね?」
ね、ね?そうでしょ?と訴えるヴェネチアーノの瞳から大粒の涙が零れた。
「嫌だよ、皆と離れ離れなんて嫌だよ!一緒にいたい!」
「ヴェネチアーノちゃん・・・」
泣き出してしまったヴェネチアーノに何て言葉を掛ければいいのか、リンネは言葉を見失っている。
何か優しい言葉をかけてあげるべきなのか、リンネが悩んでいるとローマは口を開く。
「リンネはこの事を前々から知ってるぞ。俺が直接話したからな」
ローマの言葉に涙で濡れていた瞳がそうなの?と問い掛けてきた。
「嫌だよ。こんなの嫌だよ
どうしてみんな平気なの?!」
涙でぐしゃぐしゃになるヴェネチアーノの顔。
ヴェネチアーノは何度も「嫌だ」と首を振り拒否する。
何度も、何度も「嫌だ」と言って拒否をするが誰も止めようとしない。
「みんなと、
ずっと一緒にいたいよ!」
解散します。
(止めないのはみんな、)
(同じ気持ちだから)
凄いものだと、料理を作ったリンネはお茶を啜りながら周りを眺めている。
そんなリンネもお腹に、心も満たされていた。
彼等は料理を食べる度に美味しい、美味しい、と食べるものだから嬉しくてしょうがない。
「今日の飯は格段に美味かったな」
ローマの言葉に周りが同意し始める。
「うん!ご飯ん美味しいし皆いるし」
「本当やな。そういえば皆揃って飯食うのもだいぶ久しぶりなんちゃう?」
「そうね、皆なんだかんだ言って忙しくしてたから」
何ヵ月ぶりかしらねぇ、何て言いながらリンネは指折り数えた。
前までは皆が集まって摂っていた食事も近頃は随分と減っている。
始めは近場で勉強をしていたスペインとフランスは最近、片道に何時間もかかるような場所に行っていたりするし、夕飯だけは出来る限り皆と摂っていたローマは帰ってこない日が増えていた。
少しずつ、確実に増えていくお互いの時間。
そんな日が続いて今日は久しぶりに皆が揃った夕飯だった。
そして、最後の・・・。
「今日はお前達にとっても大事な話がある」
ローマの言葉にリンネは気付いて顔を上げた。
彼の顔は何時になく真面目で真剣な表情。
そんな珍しいローマの表情に誰もが今から始まる話が大切だと分かり身を正す。
リンネも思わず背筋を伸ばしローマを見つめた。
「何なん?真面目な顔して珍しいわー」
「もったいぶらずさっさと言えよこのやろー」
ちぎー何て声を上げて急かすロマーノに「じゃあ言うぞ?」と、何故か確認をとるローマ。
緊張しているのか、ローマは大きく息を吸う。
「今日で俺達は
解散する」
「解、散・・・?」
「わけが分からんのやけど」
頭を傾げて互いの顔を見るフランスとスペイン。
ちび達二人も頭に『?』を浮かべている。
そんな子供達を見てローマは苦笑いを浮かべた。
「まあ、急に解散なんて言われてもわけが分からないだろうな。
簡単に言えば皆、この屋敷を出ていくって事だ!」
「・・・出てくって、次に住む場所は決まってるのかよ」
「ああ、ちゃんと決まってる」
その言葉に子供達は皆、安堵の息をついた。
家長であるローマが屋敷を出ていくと言った以上、それに従うしかないが次に住む家がないと困る。
良かったね、良かったな、と互いに顔を見合わせ安心しきる子供達にローマは「だがな」と言葉を続けた。
「これからは皆、バラバラに住んでもらう」
ローマの言葉に一番に声を上げ、反対したのはヴェネチアーノ。
ぐずるような、今にも涙を溢しそうな程溜めて首を横に振る。
「やだよぉ、みんなバラバラだなんて!みんな一緒がいいよ」
ねえ、そうだよね兄ちゃん
とロマーノに同意を求めた。
のだが、普段は双子の様に見えてもこういう時はヴェネチアーノよりも大人びて見える。
じっと、ローマを見つめ「絶対にみんながバラバラじゃないと駄目なんだな」と問う。
その問いにローマは「そうだ」と頷く。
「じゃあ仕方ねぇよ。じいさんがこう言ってんだから従うしかない」
賛同する気もないロマーノに諦めをつけて、ヴェネチアーノはスペインとフランスに同意を求める。
のだが、こちらは「やっぱりな」という感じで、既に前からこうなる事を分かっていた風だった。
「じいさんが急に勉強しろ勉強しろ言い出すし」
「人間には沢山会わさせられるしねぇ~これは何かあると思わない方がおかしいよ」
反対意見を述べるどころか諦めに似たものを持っている二人にヴェネチアーノは困り果てる。
後、この話に反対してくれそうなのはとヴェネチアーノの大きな瞳とリンネは目が合った。
ヴェネチアーノは椅子から下りるとリンネの側に駆け寄り、服の裾を懸命に引っ張る。
「リンネお姉さんはこんなの反対だよね?!皆と離れ離れなんて嫌だよね?」
ね、ね?そうでしょ?と訴えるヴェネチアーノの瞳から大粒の涙が零れた。
「嫌だよ、皆と離れ離れなんて嫌だよ!一緒にいたい!」
「ヴェネチアーノちゃん・・・」
泣き出してしまったヴェネチアーノに何て言葉を掛ければいいのか、リンネは言葉を見失っている。
何か優しい言葉をかけてあげるべきなのか、リンネが悩んでいるとローマは口を開く。
「リンネはこの事を前々から知ってるぞ。俺が直接話したからな」
ローマの言葉に涙で濡れていた瞳がそうなの?と問い掛けてきた。
「嫌だよ。こんなの嫌だよ
どうしてみんな平気なの?!」
涙でぐしゃぐしゃになるヴェネチアーノの顔。
ヴェネチアーノは何度も「嫌だ」と首を振り拒否する。
何度も、何度も「嫌だ」と言って拒否をするが誰も止めようとしない。
「みんなと、
ずっと一緒にいたいよ!」
解散します。
(止めないのはみんな、)
(同じ気持ちだから)