キミと行く。
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「俺が滅んだらまず、皆バラバラになる」
ベッドに寝転がり、天井を見つめローマは唐突に言った。
「ヴェネチアーノはしばらく一緒に旅に出ようと思ってるんだ」
「ヴェネチアーノちゃんだけですか?」
髪を解かしていたリンネが振り向き尋ねればローマは「ああ」と頷く。
櫛を置いたリンネはローマが捲る布団の中に入った。
「ヴェネチアーノだけだ」
「そうですか」
リンネに布団を被せ、二人で向き合う。
「何でヴェネチアーノだけって訊かないのか?」
「ローマさんが考えての判断なんでしょう?だったら私が訊いても仕方ないですもん」
「そうか」
「そうですよ」
間を置いてローマは大きなため息をついた。
それにリンネがどうした、と瞳で尋ねる。
「リンネとこうやって一緒に寝るのも後少しだと思うと名残惜しいな」
額にキスをした。
いつもなら文句と『お返し』が返ってくるが今日はその様子がない。
珍しいな、と顔を覗き込めば瞳を潤ませるリンネが
泣くまで後、十秒と言ったところだろう。
リンネの様子にローマは慌てて体を引き寄せ胸に抱いた。
「!?ローマさんっ」
「余計な事言って悪かった。だから泣くな、泣かないでくれ」
強く抱き締め、リンネの頭に顔を埋める。
いつめの抵抗はない。
それどころかリンネからローマの大きな背中に腕を伸ばし彼の胸に顔を埋める。
「暖かい・・・こんなに暖かいのに」
彼は冷たくなり土に溶けると言うのか
それは決定した事項の筈なのに信じられない。
「ローマさん」
「ん?どうした」
顔を離し尋ねる。
「大切な人がいなくなるってこんなにも苦しいんですね。
他人の私がこんなに苦しいのにちびちゃん達が知ったら・・・」
「リンネは他人じゃねえ。俺達は夫婦なんだろ?だったら家族だ」
「嬉しい・・・こんなにも見た目が違う私がローマさん達の家族だなんて」
ねえ、ローマさんとリンネは言う。
どうしたとたずねればはにかんだ笑みを浮かべる。
「このまま寝てもいいですか?」
予想外の申し出だった。
まさかの申し出にローマの反応が遅れていると上目に「駄目ですか?」と尋ねられる。
「だ、大丈夫だ!良し来い!」
ローマの言葉にリンネは抱き締め直す。
「起きたら全部夢だったらいいのに」
彼が消える事も
皆が離ればなれになる事も
嫌な事全てが夢の一部に過ぎなかったらどんなに良いか。
「俺は夢だといやだな~」
「え?」
どうしてと尋ねればローマは笑う。
「せっかくリンネから抱き締めてくれたのに夢は酷すぎだろ」
「ローマさんってば」
「じゃあちび達の前でも抱き締めてくれるのか?」
「すみません。無理です」
リンネな言葉にそうだろ?と言う。
「今日のリンネはレアだからな~夢落ちだけはやめて欲しいぜ」
リンネがもう少しスキンシップしてくれればな~とローマが横目で見ればリンネはバツが悪そうに布団に潜る。
「よし!じゃあ寝るか」
燭台の火を消し、部屋は暗くなる。
しばらくし、ローマは布団を少し捲りリンネの様子を見る。
寝息をたてて眠るリンネの頭を起こさないよう優しく撫でた。
反応はあったが捲った布団の外気に反応したようだ。
暗闇にローマは呟く。
「お前とはもっと早く会いたかったな」
夢では終らない。
(私もです)
(と夢の声にリンネは答えた)
ベッドに寝転がり、天井を見つめローマは唐突に言った。
「ヴェネチアーノはしばらく一緒に旅に出ようと思ってるんだ」
「ヴェネチアーノちゃんだけですか?」
髪を解かしていたリンネが振り向き尋ねればローマは「ああ」と頷く。
櫛を置いたリンネはローマが捲る布団の中に入った。
「ヴェネチアーノだけだ」
「そうですか」
リンネに布団を被せ、二人で向き合う。
「何でヴェネチアーノだけって訊かないのか?」
「ローマさんが考えての判断なんでしょう?だったら私が訊いても仕方ないですもん」
「そうか」
「そうですよ」
間を置いてローマは大きなため息をついた。
それにリンネがどうした、と瞳で尋ねる。
「リンネとこうやって一緒に寝るのも後少しだと思うと名残惜しいな」
額にキスをした。
いつもなら文句と『お返し』が返ってくるが今日はその様子がない。
珍しいな、と顔を覗き込めば瞳を潤ませるリンネが
泣くまで後、十秒と言ったところだろう。
リンネの様子にローマは慌てて体を引き寄せ胸に抱いた。
「!?ローマさんっ」
「余計な事言って悪かった。だから泣くな、泣かないでくれ」
強く抱き締め、リンネの頭に顔を埋める。
いつめの抵抗はない。
それどころかリンネからローマの大きな背中に腕を伸ばし彼の胸に顔を埋める。
「暖かい・・・こんなに暖かいのに」
彼は冷たくなり土に溶けると言うのか
それは決定した事項の筈なのに信じられない。
「ローマさん」
「ん?どうした」
顔を離し尋ねる。
「大切な人がいなくなるってこんなにも苦しいんですね。
他人の私がこんなに苦しいのにちびちゃん達が知ったら・・・」
「リンネは他人じゃねえ。俺達は夫婦なんだろ?だったら家族だ」
「嬉しい・・・こんなにも見た目が違う私がローマさん達の家族だなんて」
ねえ、ローマさんとリンネは言う。
どうしたとたずねればはにかんだ笑みを浮かべる。
「このまま寝てもいいですか?」
予想外の申し出だった。
まさかの申し出にローマの反応が遅れていると上目に「駄目ですか?」と尋ねられる。
「だ、大丈夫だ!良し来い!」
ローマの言葉にリンネは抱き締め直す。
「起きたら全部夢だったらいいのに」
彼が消える事も
皆が離ればなれになる事も
嫌な事全てが夢の一部に過ぎなかったらどんなに良いか。
「俺は夢だといやだな~」
「え?」
どうしてと尋ねればローマは笑う。
「せっかくリンネから抱き締めてくれたのに夢は酷すぎだろ」
「ローマさんってば」
「じゃあちび達の前でも抱き締めてくれるのか?」
「すみません。無理です」
リンネな言葉にそうだろ?と言う。
「今日のリンネはレアだからな~夢落ちだけはやめて欲しいぜ」
リンネがもう少しスキンシップしてくれればな~とローマが横目で見ればリンネはバツが悪そうに布団に潜る。
「よし!じゃあ寝るか」
燭台の火を消し、部屋は暗くなる。
しばらくし、ローマは布団を少し捲りリンネの様子を見る。
寝息をたてて眠るリンネの頭を起こさないよう優しく撫でた。
反応はあったが捲った布団の外気に反応したようだ。
暗闇にローマは呟く。
「お前とはもっと早く会いたかったな」
夢では終らない。
(私もです)
(と夢の声にリンネは答えた)