キミと行く。
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「ローマさん、さっきの話なんですが」
不思議だ。
始めはぐるぐる回って混乱していたのに今は自分が何をすれば良いのか考えれる程、落ち着いている。
「もっと、ちゃんと、話を聞かせて下さい」
ちゃんと話を聞いて、考えよう。フランスさんやスペインさんの事、ヴェネチアーノちゃんにロマーノ君の事
それに、
「もう泣いたりしませんから」
ローマさんの事も
*
話を聞きたいっと言ったら「じゃあ、帰るか」と言われた。
ローマさんが上司の方に挨拶をするのを眺めて、二人の手を繋いで宴の会場を出る。
「あの、手を繋ぐのは意味があるんですか?」
「何だよーリンネは俺と手を繋ぐのが嫌なのか」
「そ、そんな!嫌だなんて・・・私はただ、えっと」
その、とリンネの言葉が止まる。
「リンネ?」
「何だかこうやって手を繋いでると、夫婦とか恋人みたいですね」
うん、夫婦みたいとリンネは呟く。
ローマは少し間をあけてから頭を掻いた。
それも豪快に
「わっ、どうしたんですか。ローマさん」
顔を覗き込もうにもローマは地面に座り込み、顔を隠している。
何か気に障る事でも言ったかと思うリンネの考えを見抜く様にローマが口を開く。
「別に機嫌が悪いとかそんなんじゃないぞー」
寧ろ、夫婦良いななんて思ってしまった。
美人な女、人妻、流石に幼い子供には手は出さなかったが色々な女と付き合ってきた。
それはもう、女との関係で分厚い本が一冊作れる位だ。
それでも今まで妻何て持とうとしなかったし、いなかった。
妻という存在に時間を省き、作り、使う等面倒臭くてしょうがなかったのだ。
だけど、
「リンネが奥さんなら良いかもな」
仕事へ行く時は行ってらっしゃいと手を振り、帰ってきたらちび達とお帰りなさい。
いつもと一緒の様だが、リンネが自分な奥さんになるだけで全然違う。
「じゃあ、今から夫婦になりましょうか?」
そう言ってリンネは繋いだ手を強く握る。
いつまで、という期限はない。
「朝は欠かさず行ってらっしゃいって見送って、ローマさんの為に家事をして、帰ってきたらおかえりなさいって出迎えて」
リンネが思い描くのは夫婦というよりも都合のいいお飯事の様なものだった。
楽しげに語るリンネを見て、ローマもお飯事の様な事をするのだと理解する。
「・・・こんな感じでしょうか?!奥さんって」
そう尋ねたリンネに夜の務めがないぞなんて言おうとしたがそれは止めた。
言ってしまったらリンネが怒ってお飯事の様でも二人が夫婦となる話が消えてしまう。
「そうだな、うーんリンネあれがないぞ」
「あれ、ですか」
「ああ!大事な」
大切な事を話し合おう。
(「いってらっしゃいとおかえりなさいのちゅーだ!!」)