キミと行く。
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事の事情を説明し、彼はここから逃げようとリンネの腕を掴んだ。
が、リンネはそこから動こうとせず静かに首を横へと振った。
少し前に私は好奇心で彼に尋ねた。
「あなたに名前はないのですか?」
すると彼はあると短く答えた。
彼は"国"なので国の名が彼の名前らしい。
「人としての名前を付けてくれる人はいなかったんですか?」
そう尋ねると彼は酷く悲しそうな目をして言った。
「そんな奴一人もいねぇある」
その言葉に私は好奇心で質問をした事を酷く後悔した。
私はただ彼の事を知りたいという思いで尋ねたのに結果として彼の触れてはいけない所に触れてしまったのだ。
それからしばらくして国とは突然産まれるものだと教えられた。
夕餉は寂しいものだった。彼から私が大秦に行かなければならない事を告げられ、彼は私の手握り大秦に行かなくていい、逃げようと言ってくれた。
嬉しかったのだが私は断った。
だって私が逃げた事で一番困るのは彼なのだ。
私が首を横へ振るのを見て彼は「そう、あるか・・・」と呟いた。
いつもなら楽しい筈の夕餉はまるで葬式でもした後の様に静かであった。
部屋に響くのは箸と食器の音だけで二人は一向に喋ろうともしない。
カチャ
カチャ
静かな部屋に響く食器の音。
先に口を開いたのは彼の方だった。
「すまないあるな」
そう短く言い、彼は黙った。
私は何も言えなかった。
悲しい食卓。
(それはまるでお互いが死んでしまったかのような悲しい食卓)
が、リンネはそこから動こうとせず静かに首を横へと振った。
少し前に私は好奇心で彼に尋ねた。
「あなたに名前はないのですか?」
すると彼はあると短く答えた。
彼は"国"なので国の名が彼の名前らしい。
「人としての名前を付けてくれる人はいなかったんですか?」
そう尋ねると彼は酷く悲しそうな目をして言った。
「そんな奴一人もいねぇある」
その言葉に私は好奇心で質問をした事を酷く後悔した。
私はただ彼の事を知りたいという思いで尋ねたのに結果として彼の触れてはいけない所に触れてしまったのだ。
それからしばらくして国とは突然産まれるものだと教えられた。
夕餉は寂しいものだった。彼から私が大秦に行かなければならない事を告げられ、彼は私の手握り大秦に行かなくていい、逃げようと言ってくれた。
嬉しかったのだが私は断った。
だって私が逃げた事で一番困るのは彼なのだ。
私が首を横へ振るのを見て彼は「そう、あるか・・・」と呟いた。
いつもなら楽しい筈の夕餉はまるで葬式でもした後の様に静かであった。
部屋に響くのは箸と食器の音だけで二人は一向に喋ろうともしない。
カチャ
カチャ
静かな部屋に響く食器の音。
先に口を開いたのは彼の方だった。
「すまないあるな」
そう短く言い、彼は黙った。
私は何も言えなかった。
悲しい食卓。
(それはまるでお互いが死んでしまったかのような悲しい食卓)