キミと行く。
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床を傷付けないよう銅鑼はフランスとスペインが運んだ。
リンネの隣に銅鑼を置くと、二人は銅鑼を持ち出した理由を話始めた。
「成る程、起きへんリンネ姉ちゃんを起こす為になぁ」
「お姉さんには早く起きてもらいたいし」
「何だがこいつの顔色が日に日に悪くなってる気がするしよ」
ロマーノの言葉に全員がリンネを見た。
何日も飲まず食わずでいるせいか、リンネの顔色は青白くなっている。
「どないするフランス?」
「何でもかんでも俺に聞かないでよ!!」
「だって俺はじいさんの銅鑼使うの賛成やし」
スペインがそう言うと、「何それ」と肩を落とすフランス。
そんなフランスをにこにこと眺めていたスペインは
「リンネ姉ちゃんの命には変えられんからなぁ~」
いつになくかっこいいスペインにヴェネチアーノは勿論ロマーノまでも尊敬の眼差しでスペインを見ている。
「反対はお前だけやで?どないする」
三人の視線がフランスを突き刺す。
それも深くズブズブと
「分かったよ
お兄さんも賛成する。お兄さんだってリンネお姉さん好きだし」
「フランス・・・」
「でも、リンネは俺達のだから」
ふんっと鼻息を鳴らし、太い撥を手にロマーノは立ち上がる。
「僕もリンネお姉さん好きー」
ロマーノから予備の撥を受け取り、兄弟は構えた。
「リンネ姉ちゃんは人気者やなー羨ましいわー」
「ちょ、スペイン。何呑気な事言ってるの
おい!二人共、なに構えてるんだ。
待て
まだ早い」
フランスの静止の言葉と兄弟二人の掛け声が重なる。
その瞬間、重く体にも響く大きな音が屋敷じゅうに轟いた。
「さあ、ここまでだ」
馬に跨がる男はにやにやと笑う。
逃げる内に追い込まれたのか、リンネにはもう逃げる場所がなかった。
前は馬の軍団、後ろは崖。
先頭の男以外の男達も笑っている。
「さあ、それを渡して貰おうか」
男はリンネが抱き抱える"それ"を指さす。
リンネは男にそれを投げた。
受けとめた感触が硬い。
男は薄汚れたローブを捲る。
本を核にぐるぐると巻かれた布の固まりに男は舌打ちをした。
「私、もう読み終わりましたからどうぞ」
「貴様謀ったな」
「謀ってません。私は只、本を抱えて走っていただけです」
「貴様ぁ!」
後ろの男が弓を構える。
矢が当たったら痛いだろうか
これが夢なら痛くないかもしれない。
でもさっきは痛かった。
・・・これは、本当に
夢?
「まあ、待て」
男は弓を構える者を宥める。
その顔はとても悪い事を考えてる表情。
「あの女はそれと仲が良かった。ここにいないのならこの女を使えば良いのではないか?」
「私を餌に」
「ああ、それを捕まえ、殺したら・・・」
男の視線がリンネの顔から脚へと移る。
囮となるために引きちぎった服の裾は短く、脚が広く露出していた。
何人か男が咽を鳴らす。
「従順な女も良いが反抗的な女もたまには良いだろう。
それを捕まえるのに使ったら後はお前達が好きに使え」
その言葉に男達の雰囲気が変わった。
獣の様な気迫に迫られリンネは一歩、二歩下がる。
後ろは崖
前は獣
「もう、逃げ場は無いぞ」
ああ、もうこうなったら
リンネは崖から飛び降りた。
ぐいっと体が引っ張られ、空気にぶつかって、勢いよく落ちていく。
崖から驚き覗く男達の顔にリンネは笑った。
貴方達に何か捕まらない。
(そしてリンネは夢の外へ)
リンネの隣に銅鑼を置くと、二人は銅鑼を持ち出した理由を話始めた。
「成る程、起きへんリンネ姉ちゃんを起こす為になぁ」
「お姉さんには早く起きてもらいたいし」
「何だがこいつの顔色が日に日に悪くなってる気がするしよ」
ロマーノの言葉に全員がリンネを見た。
何日も飲まず食わずでいるせいか、リンネの顔色は青白くなっている。
「どないするフランス?」
「何でもかんでも俺に聞かないでよ!!」
「だって俺はじいさんの銅鑼使うの賛成やし」
スペインがそう言うと、「何それ」と肩を落とすフランス。
そんなフランスをにこにこと眺めていたスペインは
「リンネ姉ちゃんの命には変えられんからなぁ~」
いつになくかっこいいスペインにヴェネチアーノは勿論ロマーノまでも尊敬の眼差しでスペインを見ている。
「反対はお前だけやで?どないする」
三人の視線がフランスを突き刺す。
それも深くズブズブと
「分かったよ
お兄さんも賛成する。お兄さんだってリンネお姉さん好きだし」
「フランス・・・」
「でも、リンネは俺達のだから」
ふんっと鼻息を鳴らし、太い撥を手にロマーノは立ち上がる。
「僕もリンネお姉さん好きー」
ロマーノから予備の撥を受け取り、兄弟は構えた。
「リンネ姉ちゃんは人気者やなー羨ましいわー」
「ちょ、スペイン。何呑気な事言ってるの
おい!二人共、なに構えてるんだ。
待て
まだ早い」
フランスの静止の言葉と兄弟二人の掛け声が重なる。
その瞬間、重く体にも響く大きな音が屋敷じゅうに轟いた。
「さあ、ここまでだ」
馬に跨がる男はにやにやと笑う。
逃げる内に追い込まれたのか、リンネにはもう逃げる場所がなかった。
前は馬の軍団、後ろは崖。
先頭の男以外の男達も笑っている。
「さあ、それを渡して貰おうか」
男はリンネが抱き抱える"それ"を指さす。
リンネは男にそれを投げた。
受けとめた感触が硬い。
男は薄汚れたローブを捲る。
本を核にぐるぐると巻かれた布の固まりに男は舌打ちをした。
「私、もう読み終わりましたからどうぞ」
「貴様謀ったな」
「謀ってません。私は只、本を抱えて走っていただけです」
「貴様ぁ!」
後ろの男が弓を構える。
矢が当たったら痛いだろうか
これが夢なら痛くないかもしれない。
でもさっきは痛かった。
・・・これは、本当に
夢?
「まあ、待て」
男は弓を構える者を宥める。
その顔はとても悪い事を考えてる表情。
「あの女はそれと仲が良かった。ここにいないのならこの女を使えば良いのではないか?」
「私を餌に」
「ああ、それを捕まえ、殺したら・・・」
男の視線がリンネの顔から脚へと移る。
囮となるために引きちぎった服の裾は短く、脚が広く露出していた。
何人か男が咽を鳴らす。
「従順な女も良いが反抗的な女もたまには良いだろう。
それを捕まえるのに使ったら後はお前達が好きに使え」
その言葉に男達の雰囲気が変わった。
獣の様な気迫に迫られリンネは一歩、二歩下がる。
後ろは崖
前は獣
「もう、逃げ場は無いぞ」
ああ、もうこうなったら
リンネは崖から飛び降りた。
ぐいっと体が引っ張られ、空気にぶつかって、勢いよく落ちていく。
崖から驚き覗く男達の顔にリンネは笑った。
貴方達に何か捕まらない。
(そしてリンネは夢の外へ)