キミと行く。
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後ろから怒号が聴こえる。
だが、振り向いてはいけない
後ろから馬が地面を蹴る音がする。
距離は徐々に詰められる。
だが、走らなければ
大事そうにそれを抱き締めリンネは走った。
「兄ちゃん。リンネお姉さんを起こすってどう起こすの」
ヴェネチアーノはロマーノに尋ねる。
だが、ロマーノの答えは「知らねぇよ」
二人はいつも誰かに起こされ、目覚めていて誰かを起こしたという事はない。
二人は頭を傾げた。
「どうやったら起きるんだ?」
「分かんない」
「分かんないじゃないだろ!」
ちぎー!!とロマーノは逃げ出したヴェネチアーノの後を追う。
ヴェネチアーノはやー!と声をあげて椅子の周りをぐるぐる周り逃げる。
「逃げんじゃねぇー!!」
「痛いのやだー!殴らないでー!」
ちぎー やー と二人は声をあげて逃げて追われる。
二人の声が五月蝿かったのか今まで寝返りもしなかったリンネの体が少し動く。
その様子を見た二人は顔を見合わせる。
これだ!と
「ちび達が不安になってるだろうから一緒にいてやれ、か」
珍しい。
彼の頼みにフランスは頭を傾げる。
あの最強の男があんなにも弱気になっているとは
それほどまでリンネお姉さんの事が答えているのか
それとも
「なあ、スペイン。さっきのじいさんの様子おかしくなかったか?」
「むっちゃかわえぇ・・・」
「はぁ?」
隣にいるスペインは目をキラキラと輝かせ、息も荒く乱れていた。
少し恐いとも思ってしまうスペインの興奮ぶりにフランスは原因を探ろうとスペインの視線の先を見る。
「何してるのあいつら?」
小さな体で自分達よりも大きな銅鑼を引き摺り、押すロマーノとヴェネチアーノ。
その二人の様子をはぁはぁと息を荒げたスペインの隣で暫く眺めていたのだが、フランスははっと気付く。
「暢気に眺めてる場合じゃないよ!あれ、じいさんお気に入りの銅鑼じゃん」
「あ、本当やわーようみたら喧嘩の度に持っててる銅鑼やなぁ」
「勝手に持ち出しやがって・・・あいつら」
「この事じいさんに知られたら俺等が怒られそうやなぁーどうする?フランス」
「どうするもこうするも
取り返す」
フランスとスペインに銅鑼を持ち出した事がバレた事も知らず二人は懸命に重い銅鑼を押していた。
「でも、本当にこれで起きるのかなぁ」
「起きなかったらネロを呼んでくる」
「駄目だよ兄ちゃん。あの人の歌最悪だよ!しかも皇帝だよ!」
「そうだぞー兄ちゃんそれは持ち出しちゃあ駄目だぞ」
「うわーフランス。その声真似全然似てへんで、0点やわぁ」
もう、スペインは黙っててよ!と漫才の様なやりとりが背後から聴こえる。
そこには怒っていながらも笑うフランスと通常運営のスペイン。
その二人の姿に止まっていたロマーノとヴェネチアーノの体が動き出す。
ガリガリガリ、と嫌な音が聴こえる。
だが、ロマーノもヴェネチアーノも気にせず銅鑼を引き摺り、押して、運ぶ。
寧ろ、気にしたのはフランスで引き摺らないでーと追いかけてくる。
「ついてくるなよ変態野郎共!!」
「追いかけるの止めてやるからその銅鑼は置いてけ!」
「これは駄目なんです!」
「なあ、変態野郎共ってフランスだけやのうて俺も含まれとん?」
「ああ、もう!スペインは黙ってて!!」
叫び、突っ込み追いかける。
だが、距離は縮まらない。
銅鑼は運ぶ二人よりも大きなものなのに
流石、いつも追いかけっこをしているだけある。
「だけどこっちも感心してばっかじゃないんだよ」
一気にピッチを上げ、二人を追い抜く。
そして、前に立ちふさがった。
「どけよ」
「駄目だね。こっちだって自分の身がかかってるんだよ」
「!僕達だって」
「ヴェネチアーノ」
「リンネのお姉さんの身がかかってるもん」
ロマーノが止めてもヴェネチアーノは止まらず言った。
ローマの銅鑼とリンネの身が繋がる。
それはどういう意味なのか訳が分からない。
「なあ、もう銅鑼で何がかかっとるとかいいから何で銅鑼を持ち出したのか理由教えてくれへん?」
理由。
(やないと叱るに叱れんやろ?・・・って、どないしたん。そんな呆けた顔して)
(すげぇ)
(お前がそんなまともな事言ったのお兄さん初めて見たかも)
だが、振り向いてはいけない
後ろから馬が地面を蹴る音がする。
距離は徐々に詰められる。
だが、走らなければ
大事そうにそれを抱き締めリンネは走った。
「兄ちゃん。リンネお姉さんを起こすってどう起こすの」
ヴェネチアーノはロマーノに尋ねる。
だが、ロマーノの答えは「知らねぇよ」
二人はいつも誰かに起こされ、目覚めていて誰かを起こしたという事はない。
二人は頭を傾げた。
「どうやったら起きるんだ?」
「分かんない」
「分かんないじゃないだろ!」
ちぎー!!とロマーノは逃げ出したヴェネチアーノの後を追う。
ヴェネチアーノはやー!と声をあげて椅子の周りをぐるぐる周り逃げる。
「逃げんじゃねぇー!!」
「痛いのやだー!殴らないでー!」
ちぎー やー と二人は声をあげて逃げて追われる。
二人の声が五月蝿かったのか今まで寝返りもしなかったリンネの体が少し動く。
その様子を見た二人は顔を見合わせる。
これだ!と
「ちび達が不安になってるだろうから一緒にいてやれ、か」
珍しい。
彼の頼みにフランスは頭を傾げる。
あの最強の男があんなにも弱気になっているとは
それほどまでリンネお姉さんの事が答えているのか
それとも
「なあ、スペイン。さっきのじいさんの様子おかしくなかったか?」
「むっちゃかわえぇ・・・」
「はぁ?」
隣にいるスペインは目をキラキラと輝かせ、息も荒く乱れていた。
少し恐いとも思ってしまうスペインの興奮ぶりにフランスは原因を探ろうとスペインの視線の先を見る。
「何してるのあいつら?」
小さな体で自分達よりも大きな銅鑼を引き摺り、押すロマーノとヴェネチアーノ。
その二人の様子をはぁはぁと息を荒げたスペインの隣で暫く眺めていたのだが、フランスははっと気付く。
「暢気に眺めてる場合じゃないよ!あれ、じいさんお気に入りの銅鑼じゃん」
「あ、本当やわーようみたら喧嘩の度に持っててる銅鑼やなぁ」
「勝手に持ち出しやがって・・・あいつら」
「この事じいさんに知られたら俺等が怒られそうやなぁーどうする?フランス」
「どうするもこうするも
取り返す」
フランスとスペインに銅鑼を持ち出した事がバレた事も知らず二人は懸命に重い銅鑼を押していた。
「でも、本当にこれで起きるのかなぁ」
「起きなかったらネロを呼んでくる」
「駄目だよ兄ちゃん。あの人の歌最悪だよ!しかも皇帝だよ!」
「そうだぞー兄ちゃんそれは持ち出しちゃあ駄目だぞ」
「うわーフランス。その声真似全然似てへんで、0点やわぁ」
もう、スペインは黙っててよ!と漫才の様なやりとりが背後から聴こえる。
そこには怒っていながらも笑うフランスと通常運営のスペイン。
その二人の姿に止まっていたロマーノとヴェネチアーノの体が動き出す。
ガリガリガリ、と嫌な音が聴こえる。
だが、ロマーノもヴェネチアーノも気にせず銅鑼を引き摺り、押して、運ぶ。
寧ろ、気にしたのはフランスで引き摺らないでーと追いかけてくる。
「ついてくるなよ変態野郎共!!」
「追いかけるの止めてやるからその銅鑼は置いてけ!」
「これは駄目なんです!」
「なあ、変態野郎共ってフランスだけやのうて俺も含まれとん?」
「ああ、もう!スペインは黙ってて!!」
叫び、突っ込み追いかける。
だが、距離は縮まらない。
銅鑼は運ぶ二人よりも大きなものなのに
流石、いつも追いかけっこをしているだけある。
「だけどこっちも感心してばっかじゃないんだよ」
一気にピッチを上げ、二人を追い抜く。
そして、前に立ちふさがった。
「どけよ」
「駄目だね。こっちだって自分の身がかかってるんだよ」
「!僕達だって」
「ヴェネチアーノ」
「リンネのお姉さんの身がかかってるもん」
ロマーノが止めてもヴェネチアーノは止まらず言った。
ローマの銅鑼とリンネの身が繋がる。
それはどういう意味なのか訳が分からない。
「なあ、もう銅鑼で何がかかっとるとかいいから何で銅鑼を持ち出したのか理由教えてくれへん?」
理由。
(やないと叱るに叱れんやろ?・・・って、どないしたん。そんな呆けた顔して)
(すげぇ)
(お前がそんなまともな事言ったのお兄さん初めて見たかも)