キミと行く。
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お前何か
お前何か・・・!
「うっ・・・うぅ」
ここは何処?
そんな事を考える時間は彼にはなかった。
膝が擦りむけ、血が滲んでいても彼は走らなくてはならなかった。
怖い
恐い
確かに自分の兄である者達から彼は逃げるしかなかった。
"逃げなければ殺される!"
頭に響く警鐘。
唯一の友達とも言える妖精の言葉も振り切り森へ入る。
『あそこの森はね危ないの』
『真っ暗で妖精も精霊も何もいない死の森よ』
そんな話を何度も聞いていた。
それでも背後から聴こえてくる馬の蹄の音に体を強張らせ森に逃げる。
「入っちゃ駄目だよ!」
「でも、でも・・・」
だんだん近づいてくる馬の足音に、止まりかけた彼の足が森の奥へ向かう。
「ごめん!」
言うことを訊かなくてごめんなさい。
逃げてごめんなさい。
森の奥。
(それでも兄さん達が恐いんだ)