屋敷に着くなり自分に与えられた部屋の説明を簡単に、そして俺はとうぶん用事でいないからその間に四人分の食事だけ頼むと頼まれローマさんは行ってしまった。

｢嵐みたいな人だったな｣

それがローマの第一印象。
ローマには悪い印象はなく、それどころか好感を抱けた。

｢でも太陽みたいな人だった｣

この太陽みたいに

リンネが窓から空を見上げればやっと本調子の太陽が眩しく輝いている。

｢ローマさんが帰ってきたらちゃんと挨拶しないと・・・いつ頃帰ってくるんだろ｣

＊

｢やーお兄ちゃんごめんなさいー｣

ヴェーとヴェネチアーノが部屋の中で逃げ回る。
そんなヴェネチアーノの後をぽこぽこ怒るロマーノが追いかけていた。

｢待てよヴェネチアーノ！コノヤロー！｣

｢ごめんなさーいーもう、しないから許してー｣

｢いーや！絶対今度こそ許さねぇ

一発殴らせろ！！｣

ロマーノがヴェネチアーノを追いかける速度が上がった。
それに気付いたヴェネチアーノも｢痛いの嫌ーっ｣とスピードを上げる。


｢え、何ロマーノ怒ってんの？｣

部屋の中で行われる可愛い追いかけっこにフランスはわけわからず頭を傾げる。

困惑するフランスに気付き、側の椅子に座っていたスペインは楽しそうに事のはったんを説明した。

｢イタちゃんがロマーノの分の卵を食べちゃったんよ
それでロマーノが怒ってな｣

｢・・・何かそれこの前もあったよな？｣

｢もうしないから許して～！！｣

ヴェーと声を上げ、フランスが開けたままにした部屋の扉から逃げた。
その後をロマーノが追いかける。

｢おい、待てよヴェネチアーノ！逃げるなんて卑怯だぞ｣


｢おい、あいつら部屋から出てったけど｣

｢大丈夫、大丈夫や。
きっとその内戻ってくるがな。それより喉乾いたわ｣

｢はいはい、今準備します｣














３時には戻っておいで

(ほんまフランスの菓子は美味いわー)
(褒めても何も出ないよ？)
(何や自分ケチやな)