キミと行く。
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昔の事、と言うとあまり覚えていない。
楽しかった事や悲しかった事は覚えているけど、特にそういう事がなかった日はいちいち覚えていない。
でもあの日はちゃんと覚えている。
私が初めて彼を・・・王燿さんを悲しませた日の事だけは
「・・・さん!」
「ん?どうしたあるかリンネ」
服の裾を引っ張られ、燿は振り向く。
そこには膨れっ面のリンネが立っていて燿は面白そうに膨れたの頬を触った。
むにむにと頬を触る燿に抵抗しながらもリンネは文句を言う。
「さっきから呼んでたのに何で返事をしてくれなかったんですか!」
ぷりぷりと頬を真っ赤にして怒るリンネ。
それに対して燿は頬を触りながら「あー・・・」と声を漏らす。
「リンネは何で我を呼んだあるか?」
「えっと、この前教えてもらった名前です
・・・まさか」
一つ思いあたる節があったのかリンネは酷く嫌そうな顔をし、燿も苦笑いを浮かべていた。
「また、名前が変わったんですか?」
「その通りある」
リンネはお利口さんあるなーと燿はリンネの頭を撫でた。
「名前変わり過ぎですよ!そうじゃなくても名前が多いのに」
「しょうがないある。我は国だから上司が変われば名前も変わるね」
「そんな・・・!」
ははっと笑う燿が理解出来なくて、
言葉の勢いが止まらなくて
リンネは思わず言ってしまう。
「だったら誰かに名前を付けてもらえばいいじゃないですか!」
国としてじゃなくて、あなた個人の名前を
まるで叱りつけるかのように、大きな声で言ったせいかリンネの呼吸は乱れた。
その呼吸を整え様と少し深く息を吸っていると燿の静かな声が降ってきた。
「そうあるな。
そんな物好きな奴が我にいたらいいあるが」
いつもよりも数段低いトーンの声。
その声にリンネは恐る恐る顔を上げた。
怒られる?
怒られるのかな?
なんて顔を上げれば、燿は悲しそうな表情をしていた。
ああ、何て私は愚かなんだろう
己の頭の悪さに嫌気がさした。
「どうしてお前が泣くあるか」
さっきの悲しい表情は何処へやら燿はリンネを抱き上げぽろぽろと涙を流すリンネを抱き上げる。
「・・・なさい。ごめんなさい」
「何、謝ってるあるか?別にお前が泣く事ないあるよ」
だから泣き止むよろし、と慰める燿にリンネは首を横に振った。
「ごめんなさい」
自分勝手な事を言って
「ごめんなさい」
貴方の優しさに甘えてばかりで
「ごめんなさい」
泣いて困らせて
「ごめんなさい」
あなたに名前も与えずこの世に落として
(ごめんなさい)
--------------
状況を伝える文章では燿と出ていますがこの時リンネはまだ国名で呼んでいます。
思い出話というわけで彼ではなく燿と表記しています。
分かりずらくてすみません
楽しかった事や悲しかった事は覚えているけど、特にそういう事がなかった日はいちいち覚えていない。
でもあの日はちゃんと覚えている。
私が初めて彼を・・・王燿さんを悲しませた日の事だけは
「・・・さん!」
「ん?どうしたあるかリンネ」
服の裾を引っ張られ、燿は振り向く。
そこには膨れっ面のリンネが立っていて燿は面白そうに膨れたの頬を触った。
むにむにと頬を触る燿に抵抗しながらもリンネは文句を言う。
「さっきから呼んでたのに何で返事をしてくれなかったんですか!」
ぷりぷりと頬を真っ赤にして怒るリンネ。
それに対して燿は頬を触りながら「あー・・・」と声を漏らす。
「リンネは何で我を呼んだあるか?」
「えっと、この前教えてもらった名前です
・・・まさか」
一つ思いあたる節があったのかリンネは酷く嫌そうな顔をし、燿も苦笑いを浮かべていた。
「また、名前が変わったんですか?」
「その通りある」
リンネはお利口さんあるなーと燿はリンネの頭を撫でた。
「名前変わり過ぎですよ!そうじゃなくても名前が多いのに」
「しょうがないある。我は国だから上司が変われば名前も変わるね」
「そんな・・・!」
ははっと笑う燿が理解出来なくて、
言葉の勢いが止まらなくて
リンネは思わず言ってしまう。
「だったら誰かに名前を付けてもらえばいいじゃないですか!」
国としてじゃなくて、あなた個人の名前を
まるで叱りつけるかのように、大きな声で言ったせいかリンネの呼吸は乱れた。
その呼吸を整え様と少し深く息を吸っていると燿の静かな声が降ってきた。
「そうあるな。
そんな物好きな奴が我にいたらいいあるが」
いつもよりも数段低いトーンの声。
その声にリンネは恐る恐る顔を上げた。
怒られる?
怒られるのかな?
なんて顔を上げれば、燿は悲しそうな表情をしていた。
ああ、何て私は愚かなんだろう
己の頭の悪さに嫌気がさした。
「どうしてお前が泣くあるか」
さっきの悲しい表情は何処へやら燿はリンネを抱き上げぽろぽろと涙を流すリンネを抱き上げる。
「・・・なさい。ごめんなさい」
「何、謝ってるあるか?別にお前が泣く事ないあるよ」
だから泣き止むよろし、と慰める燿にリンネは首を横に振った。
「ごめんなさい」
自分勝手な事を言って
「ごめんなさい」
貴方の優しさに甘えてばかりで
「ごめんなさい」
泣いて困らせて
「ごめんなさい」
あなたに名前も与えずこの世に落として
(ごめんなさい)
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状況を伝える文章では燿と出ていますがこの時リンネはまだ国名で呼んでいます。
思い出話というわけで彼ではなく燿と表記しています。
分かりずらくてすみません