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彼女は何時も"図鑑所有者"の戦いに現れた。
相棒らしいポケモンは連れていないし、彼女がバトルをしている所など見たことない。
誰かが連れてきた強力な助っ人という訳でもなく、何時も突然現れて彼等伝説だ幻だと言われるポケモンを
友人の様に
母の様に
恋人の様に
強く、優しく抱き締める。
その姿を何度か目撃する内に抱き締められるポケモンが羨ましく思うようになった。
「「あ」」
たまたま偶然である。
タマムシデパートの屋上でレッドはユメと再会した。
レッドが何時も彼女と再会するのはのんびり世間話をする暇もない激しい戦闘の時だが今回の再会は違う。
休日のタマムシデパート屋上で、レッドはベンチに座り、ユメはアイス片手に何処か座る所を探していた。
流石休日、家族連れで混みに混み何処のベンチも満員で唯一座るゆとりがあるのはレッドが座るベンチだけ。
それに気付いたレッドはちびちびとミックスオレを飲むピカチュウの方へと体を寄せれば彼女は笑って腰を下ろした。
「おじゃまします」
アイス片手にスカートが皺にならないよう払い、座ったユメ。
彼女は持っていたアイスを幸せそうに食べ出した。
「何か、何時も会うのは激しい戦闘中だったりするからこうやって長閑な場所に二人がいるのも変な感じだね」
ユメもレッドと同じ事を考えていたらしい。
彼女の言葉にレッドは「同じ事を考えてた」と笑う。
ユメが優しい、ふんわりとした笑みを浮かべているのに見とれていたレッドは彼女が持っていたアイスが気になった。
ふわふわのソフトクリームの様に巻かれたアイス地にキラキラ光る青い粒。
色んな地方を回ったがまだ一度として見たことないそのアイスは何かと尋ねれば
「イッシュ地方名物のヒウンアイス!」
聞きなれない地名で返ってきた。
いや、聞いた事があるかもしれない。
オーキド博士かその孫のグリーンがイッシュ地方がどうだの言っていた気もするが、今は記憶の引き出しを漁るよりアイスを頬張り幸せそうなユメの横顔を見ることがレッドにとって最重要事項だった。
今まで幾度と出会ったが彼女がポケモン以外にこんな幸せそうな表情をした事は一度として見たことがない。
それどころか彼女が久し振りに出会った自分達に向ける表情は何時も一貫して冷たい表情なのだ。
自分達が戦っていたポケモン、敵に利用されたポケモンを優しく強く抱き締めてレッド達人間には冷たい表情を向ける。
その表情はポケモンに向ける慈愛に満ちたものとは程遠く、侮蔑の感情が籠ったもの。
その表情のお陰でレッド以外の図鑑所有者達からはあまり良い印象を与えていない。
そんな彼女が狭いベンチの、自分のすぐ隣でアイスを手に優しく幸せな笑みを浮かべているのだからレッドの心臓はばくばくと高く、強く跳ねずにはいられなかった。
「キュートな色とナイーブな味!」
「え?」
「そういう謳い文句でね。このアイスがタマムシデパートの物産展に出展するって聞いたから思わず来ちゃったの」
「キュートは分かるけど、ナイーブな味って」
どんな味か想像出来ないと言えばユメは少し思案する素振りを見せ、
「どうぞ」
と持っていたアイスを差し出す。
「いや、俺は別にアイスが欲しかったわけじゃなくてナイーブっていうからどんな味か気になっただけ」
「だからナイーブな味を知ってもらうには食べてみるのが一番でしょ
それにピカ君もこのアイスが気になってるみたい」
彼女にそう言われてレッドが隣に座るピカチュウを見れば、ピカチュウはヒウンアイスを前に欲しそうな顔をして見上げていた。
というか既に手は出ている。
「じゃあピカ君、お先にどうぞ」
ユメから受け取ったアイスをピカチュウはうっとりと見ていた。
その小さな手でアイスを器用に持ったピカチュウは大口を開けてアイスを食べようとする。
ちょうどその場所はさっきまでユメが口をつけていた所で、
そこを食べれば間接ながら彼女とキスをした事にならないか
そう考え着いた時にはレッドの口にヒウンアイスが入っていた。
「あら」
レッドの突然の行動にユメもピカチュウも呆然としていた。
「そんなに慌てて食べなくてもアイスは無くならないのに」
まさかレッドの行動が煩悩によるものだとも知らずユメは見当違いの言葉をかける。
「ヒウンアイスのナイーブな味はどうでした?」
「あ、うん」
さっきの行動は煩悩に突き動かされるがままに行ったもので、アイスの味を聞かれる何て思っても見なかったレッドは狼狽した。
そして自分の考えた事、した事が今になり恥ずかしくなるレッド。
うっかりユメの唇を見てしまったレッドは己のした事に対する羞恥に苛み名と相応するが如く顔を真っ赤に染め上げながら
「甘かった、です」
と答えた。
アイスのお味は如何?
(意識すればする程)
(甘くなる味)
相棒らしいポケモンは連れていないし、彼女がバトルをしている所など見たことない。
誰かが連れてきた強力な助っ人という訳でもなく、何時も突然現れて彼等伝説だ幻だと言われるポケモンを
友人の様に
母の様に
恋人の様に
強く、優しく抱き締める。
その姿を何度か目撃する内に抱き締められるポケモンが羨ましく思うようになった。
「「あ」」
たまたま偶然である。
タマムシデパートの屋上でレッドはユメと再会した。
レッドが何時も彼女と再会するのはのんびり世間話をする暇もない激しい戦闘の時だが今回の再会は違う。
休日のタマムシデパート屋上で、レッドはベンチに座り、ユメはアイス片手に何処か座る所を探していた。
流石休日、家族連れで混みに混み何処のベンチも満員で唯一座るゆとりがあるのはレッドが座るベンチだけ。
それに気付いたレッドはちびちびとミックスオレを飲むピカチュウの方へと体を寄せれば彼女は笑って腰を下ろした。
「おじゃまします」
アイス片手にスカートが皺にならないよう払い、座ったユメ。
彼女は持っていたアイスを幸せそうに食べ出した。
「何か、何時も会うのは激しい戦闘中だったりするからこうやって長閑な場所に二人がいるのも変な感じだね」
ユメもレッドと同じ事を考えていたらしい。
彼女の言葉にレッドは「同じ事を考えてた」と笑う。
ユメが優しい、ふんわりとした笑みを浮かべているのに見とれていたレッドは彼女が持っていたアイスが気になった。
ふわふわのソフトクリームの様に巻かれたアイス地にキラキラ光る青い粒。
色んな地方を回ったがまだ一度として見たことないそのアイスは何かと尋ねれば
「イッシュ地方名物のヒウンアイス!」
聞きなれない地名で返ってきた。
いや、聞いた事があるかもしれない。
オーキド博士かその孫のグリーンがイッシュ地方がどうだの言っていた気もするが、今は記憶の引き出しを漁るよりアイスを頬張り幸せそうなユメの横顔を見ることがレッドにとって最重要事項だった。
今まで幾度と出会ったが彼女がポケモン以外にこんな幸せそうな表情をした事は一度として見たことがない。
それどころか彼女が久し振りに出会った自分達に向ける表情は何時も一貫して冷たい表情なのだ。
自分達が戦っていたポケモン、敵に利用されたポケモンを優しく強く抱き締めてレッド達人間には冷たい表情を向ける。
その表情はポケモンに向ける慈愛に満ちたものとは程遠く、侮蔑の感情が籠ったもの。
その表情のお陰でレッド以外の図鑑所有者達からはあまり良い印象を与えていない。
そんな彼女が狭いベンチの、自分のすぐ隣でアイスを手に優しく幸せな笑みを浮かべているのだからレッドの心臓はばくばくと高く、強く跳ねずにはいられなかった。
「キュートな色とナイーブな味!」
「え?」
「そういう謳い文句でね。このアイスがタマムシデパートの物産展に出展するって聞いたから思わず来ちゃったの」
「キュートは分かるけど、ナイーブな味って」
どんな味か想像出来ないと言えばユメは少し思案する素振りを見せ、
「どうぞ」
と持っていたアイスを差し出す。
「いや、俺は別にアイスが欲しかったわけじゃなくてナイーブっていうからどんな味か気になっただけ」
「だからナイーブな味を知ってもらうには食べてみるのが一番でしょ
それにピカ君もこのアイスが気になってるみたい」
彼女にそう言われてレッドが隣に座るピカチュウを見れば、ピカチュウはヒウンアイスを前に欲しそうな顔をして見上げていた。
というか既に手は出ている。
「じゃあピカ君、お先にどうぞ」
ユメから受け取ったアイスをピカチュウはうっとりと見ていた。
その小さな手でアイスを器用に持ったピカチュウは大口を開けてアイスを食べようとする。
ちょうどその場所はさっきまでユメが口をつけていた所で、
そこを食べれば間接ながら彼女とキスをした事にならないか
そう考え着いた時にはレッドの口にヒウンアイスが入っていた。
「あら」
レッドの突然の行動にユメもピカチュウも呆然としていた。
「そんなに慌てて食べなくてもアイスは無くならないのに」
まさかレッドの行動が煩悩によるものだとも知らずユメは見当違いの言葉をかける。
「ヒウンアイスのナイーブな味はどうでした?」
「あ、うん」
さっきの行動は煩悩に突き動かされるがままに行ったもので、アイスの味を聞かれる何て思っても見なかったレッドは狼狽した。
そして自分の考えた事、した事が今になり恥ずかしくなるレッド。
うっかりユメの唇を見てしまったレッドは己のした事に対する羞恥に苛み名と相応するが如く顔を真っ赤に染め上げながら
「甘かった、です」
と答えた。
アイスのお味は如何?
(意識すればする程)
(甘くなる味)