刀剣乱舞
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付き合ってほしいと告白したのはななしである。
付き合い出してから初めて手を繋いだのもキスをしたのも、兎に角二人の関係に於いて先頭を切っていたのはななしであった。
膝丸はその度に顔を真っ赤にして躊躇ったり断ったり、破廉恥だと慌てふためきその場から逃げ出したりとその幾度、乙女もびっくりな反応を見せた。
ななしはそんな初心な膝丸も好きであるから自分達の関係はこの先もこれまでの様に続いていくのだと思っていた。
「今夜もそちらに伺っても良いだろうか」
廊下でのすれ違いざま、ななしの指を浚い、自身の指と絡ませた膝丸。
耳元で囁くようにして告げられた熱っぽい声にななしの身体も呼応して熱を持つ。
膝丸からの夜のお誘いに彼の事が大好きなななしは勿論応と答える。
「分からない。膝丸の気持ちが全く分からない」
俯向くななしは組んだ両手に額を乗せて呟いた。
「膝丸さんも漸く主さんの彼氏として自覚が出てきたんじゃないの?」
ななしの向かいに座るのはこれまでななしの恋愛相談に付き合ってきた乱藤四郎と加州清光である。
散々これまで、膝丸の奥手具合に頭を悩ませるどころか抱えていた側としては今の積極的な膝丸の状態は手放しに喜ばしいものである。
ななしとしても膝丸から誘ってもらえるのは嬉しい。
今夜だって膝丸に見せる為に新調した上下揃いの少しばかりえっちで可愛い下着をお披露目する気満々である。
「でもやっぱりこの変わり様は妙だよね」
「そうなんだよ!」
加州清光の言葉にななしは力強く手を握り頷いた。
そうなのだ。
付き合う前、付き合ってからも暫くは初心でななしが寄り添えばその場で飛び跳ねるほど奥手であった膝丸。
だというのに急に、具体的には二人が身体的に結ばれて以後、常に二人の関係は逆転し、今は膝丸がななしに迫る状態が続いている。
ななしは押せ押せでえっちな事に積極的な膝丸も勿論好きなので現状、迷惑どころか嬉しい事ではあるのだがやはりその急な変わり様は気になっていた。
彼の身に何があったのか、具体的には何処かで頭でも打ったか。
それは手入れでは治らないのだろうか、ななしは謎に頭を悩ませる。
「というわけで、膝丸さんの変わり様について兄である髭切さんに意見を伺いたいんだけど」
何時もは三人だけの女子(但し内、二人は男士)会。
そんな催しにゲストとして呼ばれた髭切はにこにことした表情でお菓子を頬張っていた。
「そんなに弟は変わったかな?僕には何時も通りに見えるけど」
そんな髭切の答えに加州清光は彼をこの会に呼んだのは失敗だったと早々に見切りをつけた。
それは乱藤四郎とななしも同じで、三人は髭切を放って膝丸の変わり様に意見を言い合う。
そんな三人を見ながら髭切は思う。
先程の言葉の通り膝丸に変わりはないのだ。ななしに対して始めから、顕現した時から膝丸は彼女に対してそれだけの熱量を持っていた。
けれどななしは自分の主だから、今はその様な事にうつつを抜かす様な時ではないのだから、と何かしら理由を付けて己の気持ちを逸らし抑えていた。
けれどななしから告白されて、恋人となって、身体が結ばれて漸く我慢しなくても良い事に気がつく。
それがこの結果、ぐいぐい来る膝丸の真相である。
だから髭切には今の膝丸が変わった様には思わない。
隠していたものを表に出しただけである。
そんな膝丸を側で見ていた髭切は嬉しいけれど戸惑うななしを見て小さく笑う。
膝丸が抱えていた気持ちはこの程度ではない。
序の口である。
けれど今は無理に迫ってななしに逃げられては堪らないからと抑えている。
はてさて、弟に全力で気持ちを向けられたらこの年若い主は一体どうなってしまうのかと他人事の様に思いつつ髭切はお茶を啜るのであった。
付き合い出してから初めて手を繋いだのもキスをしたのも、兎に角二人の関係に於いて先頭を切っていたのはななしであった。
膝丸はその度に顔を真っ赤にして躊躇ったり断ったり、破廉恥だと慌てふためきその場から逃げ出したりとその幾度、乙女もびっくりな反応を見せた。
ななしはそんな初心な膝丸も好きであるから自分達の関係はこの先もこれまでの様に続いていくのだと思っていた。
「今夜もそちらに伺っても良いだろうか」
廊下でのすれ違いざま、ななしの指を浚い、自身の指と絡ませた膝丸。
耳元で囁くようにして告げられた熱っぽい声にななしの身体も呼応して熱を持つ。
膝丸からの夜のお誘いに彼の事が大好きなななしは勿論応と答える。
「分からない。膝丸の気持ちが全く分からない」
俯向くななしは組んだ両手に額を乗せて呟いた。
「膝丸さんも漸く主さんの彼氏として自覚が出てきたんじゃないの?」
ななしの向かいに座るのはこれまでななしの恋愛相談に付き合ってきた乱藤四郎と加州清光である。
散々これまで、膝丸の奥手具合に頭を悩ませるどころか抱えていた側としては今の積極的な膝丸の状態は手放しに喜ばしいものである。
ななしとしても膝丸から誘ってもらえるのは嬉しい。
今夜だって膝丸に見せる為に新調した上下揃いの少しばかりえっちで可愛い下着をお披露目する気満々である。
「でもやっぱりこの変わり様は妙だよね」
「そうなんだよ!」
加州清光の言葉にななしは力強く手を握り頷いた。
そうなのだ。
付き合う前、付き合ってからも暫くは初心でななしが寄り添えばその場で飛び跳ねるほど奥手であった膝丸。
だというのに急に、具体的には二人が身体的に結ばれて以後、常に二人の関係は逆転し、今は膝丸がななしに迫る状態が続いている。
ななしは押せ押せでえっちな事に積極的な膝丸も勿論好きなので現状、迷惑どころか嬉しい事ではあるのだがやはりその急な変わり様は気になっていた。
彼の身に何があったのか、具体的には何処かで頭でも打ったか。
それは手入れでは治らないのだろうか、ななしは謎に頭を悩ませる。
「というわけで、膝丸さんの変わり様について兄である髭切さんに意見を伺いたいんだけど」
何時もは三人だけの女子(但し内、二人は男士)会。
そんな催しにゲストとして呼ばれた髭切はにこにことした表情でお菓子を頬張っていた。
「そんなに弟は変わったかな?僕には何時も通りに見えるけど」
そんな髭切の答えに加州清光は彼をこの会に呼んだのは失敗だったと早々に見切りをつけた。
それは乱藤四郎とななしも同じで、三人は髭切を放って膝丸の変わり様に意見を言い合う。
そんな三人を見ながら髭切は思う。
先程の言葉の通り膝丸に変わりはないのだ。ななしに対して始めから、顕現した時から膝丸は彼女に対してそれだけの熱量を持っていた。
けれどななしは自分の主だから、今はその様な事にうつつを抜かす様な時ではないのだから、と何かしら理由を付けて己の気持ちを逸らし抑えていた。
けれどななしから告白されて、恋人となって、身体が結ばれて漸く我慢しなくても良い事に気がつく。
それがこの結果、ぐいぐい来る膝丸の真相である。
だから髭切には今の膝丸が変わった様には思わない。
隠していたものを表に出しただけである。
そんな膝丸を側で見ていた髭切は嬉しいけれど戸惑うななしを見て小さく笑う。
膝丸が抱えていた気持ちはこの程度ではない。
序の口である。
けれど今は無理に迫ってななしに逃げられては堪らないからと抑えている。
はてさて、弟に全力で気持ちを向けられたらこの年若い主は一体どうなってしまうのかと他人事の様に思いつつ髭切はお茶を啜るのであった。