双子と弁当屋の娘
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サクラは家の中を慌ただしく駆けた。
そんなに距離のない廊下を走り何故かカビゴンに化けたゾロアークがリビングへの入り口を塞いでいたが、サクラは構わず壁を走り登る様にその柔らかな壁を越える。
リビングに到達したサクラは踵を返し、先程からの騒ぎに何事かと頭を傾げるカビゴンに抱きついた。
どうして、
どうして、
「あの二人が此処にいるのよ!」
『あの二人って・・・』
どいつだよ、と呟き姿を戻したゾロアーク。
丁度その時、背後からサクラの言う"二人"とは彼らなのだろう、ノボリとクダリの騒がしい声が聴こえゾロアークは条件反射にリビングの扉を閉めた。
『そういえば何であの二人が此処にいるんだよ』
「それは私が知りたい」
薄い木の扉を挟み、扉閉まってる!と騒ぐクダリの声が聴こえる。
「そうだ!僕のオノノクスを使って扉を開ければ!」
扉に填められた磨りガラス越しにクダリが本当にオノノクスを出したのだろう赤い閃光が見え、大きな影がサクラ達にかかった。
「え、ちょっ、待って、
ドラゴン、ドラゴンタイプには・・・!」
何時になく混乱を極めるサクラ。
一人わたわたと焦ったサクラはクダリが召喚したオノノクスに対峙させるつもりなのか側にいたゾロアークにガブリアスかボーマンダになるよう言った。
だがサクラの言葉をゾロアークは聞こうとせず、寧ろ彼女に落ち着くよう諭す。
『俺が対峙させてどうすんだ!家を壊す気か?!』
ちび達を巻き込んで、と部屋の中央で此方の様子を伺う幼いポケモン達をゾロアークは指差した。
見るからに穏やかでない状況に不安げな表情をしたポケモン達を見て何処かへ行っていたサクラの落ち着きが戻ってくる。
「・・・私、どうにかしてた。
頭の中を自分の都合ばかりにして危うく家を壊す所だった」
『壊したら姐さんの仕置きだぞ』
「それは嫌」
とサクラは笑い、立ち上がり少し暴走気味なクダリを止める為に扉の持ち手を握った。
「クダリさん!此処でのポケモンを使った破壊行為は許しませんよ!」
「クダリ!人様の家でポケモンを使った破壊行為は如何なる理由であれ許される事ではありませんよ」
クダリの行動を諌める言葉は二人の口からほぼ同時に出た。
ノボリはクダリの後で、サクラは閉めていた扉を開いて、クダリを互いに挟み目を合わした二人。
「・・・それじゃあ」
一時の無言から先に動いたサクラは扉を再度閉めようと動く。
固く閉じられようとした扉を止めたのはクダリの履いていた革靴。
「待って、逃げないで!
僕達サクラちゃんに言いたい事がある!」
「ナイスでございますクダリ!
私も加勢致しますから絶対にその足、扉の隙間から抜かないで下さいまし」
ノボリは言葉通り閉まろうとする扉の動きを止めようとクダリの隣に立ち、扉を掴んだ。
何とか扉を閉めよう身体全体を使い引っ張るサクラの力とは逆方向にノボリとクダリも引っ張る。
男と女。
ノボリとクダリは二人分の力で引っ張るのに対しサクラは一人で三人の静かな攻防はすぐに結果が現れた。
サクラの抵抗は虚しく簡単に口を開けた部屋の扉の勢いに引っ張られ彼女の身体は傾く。
「捕まえた」
酷く傾いたサクラの身体を受け止めたのはクダリ。
「せっかく捕まえたんだから逃がさない」
がっちりとクダリの両腕に捕獲されたサクラはもうこれ以上の抵抗も思いつけず、彼の腕の中で白旗を挙げるしか無かった。
「降参です」
そんなに距離のない廊下を走り何故かカビゴンに化けたゾロアークがリビングへの入り口を塞いでいたが、サクラは構わず壁を走り登る様にその柔らかな壁を越える。
リビングに到達したサクラは踵を返し、先程からの騒ぎに何事かと頭を傾げるカビゴンに抱きついた。
どうして、
どうして、
「あの二人が此処にいるのよ!」
『あの二人って・・・』
どいつだよ、と呟き姿を戻したゾロアーク。
丁度その時、背後からサクラの言う"二人"とは彼らなのだろう、ノボリとクダリの騒がしい声が聴こえゾロアークは条件反射にリビングの扉を閉めた。
『そういえば何であの二人が此処にいるんだよ』
「それは私が知りたい」
薄い木の扉を挟み、扉閉まってる!と騒ぐクダリの声が聴こえる。
「そうだ!僕のオノノクスを使って扉を開ければ!」
扉に填められた磨りガラス越しにクダリが本当にオノノクスを出したのだろう赤い閃光が見え、大きな影がサクラ達にかかった。
「え、ちょっ、待って、
ドラゴン、ドラゴンタイプには・・・!」
何時になく混乱を極めるサクラ。
一人わたわたと焦ったサクラはクダリが召喚したオノノクスに対峙させるつもりなのか側にいたゾロアークにガブリアスかボーマンダになるよう言った。
だがサクラの言葉をゾロアークは聞こうとせず、寧ろ彼女に落ち着くよう諭す。
『俺が対峙させてどうすんだ!家を壊す気か?!』
ちび達を巻き込んで、と部屋の中央で此方の様子を伺う幼いポケモン達をゾロアークは指差した。
見るからに穏やかでない状況に不安げな表情をしたポケモン達を見て何処かへ行っていたサクラの落ち着きが戻ってくる。
「・・・私、どうにかしてた。
頭の中を自分の都合ばかりにして危うく家を壊す所だった」
『壊したら姐さんの仕置きだぞ』
「それは嫌」
とサクラは笑い、立ち上がり少し暴走気味なクダリを止める為に扉の持ち手を握った。
「クダリさん!此処でのポケモンを使った破壊行為は許しませんよ!」
「クダリ!人様の家でポケモンを使った破壊行為は如何なる理由であれ許される事ではありませんよ」
クダリの行動を諌める言葉は二人の口からほぼ同時に出た。
ノボリはクダリの後で、サクラは閉めていた扉を開いて、クダリを互いに挟み目を合わした二人。
「・・・それじゃあ」
一時の無言から先に動いたサクラは扉を再度閉めようと動く。
固く閉じられようとした扉を止めたのはクダリの履いていた革靴。
「待って、逃げないで!
僕達サクラちゃんに言いたい事がある!」
「ナイスでございますクダリ!
私も加勢致しますから絶対にその足、扉の隙間から抜かないで下さいまし」
ノボリは言葉通り閉まろうとする扉の動きを止めようとクダリの隣に立ち、扉を掴んだ。
何とか扉を閉めよう身体全体を使い引っ張るサクラの力とは逆方向にノボリとクダリも引っ張る。
男と女。
ノボリとクダリは二人分の力で引っ張るのに対しサクラは一人で三人の静かな攻防はすぐに結果が現れた。
サクラの抵抗は虚しく簡単に口を開けた部屋の扉の勢いに引っ張られ彼女の身体は傾く。
「捕まえた」
酷く傾いたサクラの身体を受け止めたのはクダリ。
「せっかく捕まえたんだから逃がさない」
がっちりとクダリの両腕に捕獲されたサクラはもうこれ以上の抵抗も思いつけず、彼の腕の中で白旗を挙げるしか無かった。
「降参です」