双子と弁当屋の娘
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ストレッチャーで運ばれるノボリとその後を追ったクダリをベットの上で見送ったサクラは部屋の扉が閉まるやいなやゾロアに化けていたゾロアークの顔を掴み、
「ゾロアークの
馬鹿ぁ!!」
と柔らかなゾロアのほっぺをこねくり回した。
『あぁああぁあー』
縦横無尽絶え間なくほっぺをこねくり回されるゾロアークは『ギブ!ギブ!』と声を上げ、そこでサクラは本当ならいない筈のゾロアークが何故かここにいる事に気付いた。
ほっぺからサクラの手が離れベットに落ちたゾロアーク。
「そういえばどうしてゾロアークがここにいるの?」
軽く目を回すゾロアークはふらふらになりながも突っ込む事は忘れなかった。
『気付くのがおせえよ・・・』
「ライモン署の署長がさっき家に謝りに来てな」
『俺達をじいさんに返して玄関で土下座してたぞ』
「警察署の署長さんが土下座?!」
「何だ、もう先生に聞いたのか」
話の盛り上がりが無くなってつまらんと言った老人はポロシャツの胸ポケットから煙草の箱を取り出すのだが、すかさずそれはサクラに奪われる。
「おじいちゃん、この病院は全館禁煙です」
サクラが指差す先には毛筆で"禁煙"と書かれたポスターが壁に貼られていた。
「それは知らんかった。すまんすまん」
そう謝る老人だがでかでかと禁煙と書かれた場所でも平気で煙草を吸う老人の性格を知ってサクラは奪った煙草を返さない。
「あー何処まで話した」
暇あれば吸っている煙草を取り上げられ、口寂しそうな老人は口を開く。
「署長さんが家に来て土下座したとこ」
「そうだった。
その署長がわしの友人でな。
お前もよく知っとる、たまにチェス盤を持って家にくるインテリぶったじいさんだ」
『警察署署長が友人って相変わらずすげぇ人脈』
「おじいちゃんも自分がじいさんだって事、忘れないでね」
ゾロアークは老人の人脈に驚いていたがサクラは長年その人脈を目の当たりにしてきてあまり驚く事も無かった。
それより老人が自身の友人を"じいさん"と称した事の方が気になる。
「まあ、その友人が何だ。
部下の不手際だ、まだ犯人と確定してないのに部下がテレビに喋っちまっただの色々謝る事があったらしくてその時に警察署で預けられてたポケモンが帰ってきたんだ」
「成る程、でもテレビって何?」
『それは帰ってからの楽しみだ』
そう答えたゾロアークにサクラは益々"?"を浮かべた。
「それにしても」
老人はそのしわくちゃな手をサクラの頭に置き彼女の頭を優しく撫でる。
「殆どいないとか言っていたくせに実は沢山いてわしも安心した」
「・・・何が?」
さっきからサクラには分からない事ばかりだ。
やはり頭に"?"を浮かべるサクラに対して、老人はいつになく優しい笑みを浮かべている。
「謝りに来た友人が言ってたぞ。
お前が警察に連行された事を知って
カントー、
ジョウト、
ホウエン、
シンオウ、
それにイッシュのジムリーダーに四天王、チャンピオン、トレーナーから抗議の電話が殺到して警察署の回線がパンクしたってな」
老人の話しにサクラはぽかんと、口を開けて呆けていた。
目も開きっぱなしで瞬きも忘れてただ驚く。
「・・・」
「良かったな離れていてもお前を心配して行動を起こしてくれる沢山の友人がいて」
老人はサクラの頭を撫でた後、彼女の背中をやはり優しく叩いた。
ぽん、
ぽん
と叩かれる度にサクラの瞳に涙が溜まり潤む。
「そんな心優しい友人達に感謝しないとな」
「うん、
うん・・・」
そこでどんなに酷い事を言われても話を聞いてもらえなくても泣かなかったサクラはここで初めて涙を流した。
「そう言えばお前はもう無罪放免だそうだ」
老人が剥く林檎を側から食べ尽していたサクラはその言葉に思わず食べ掛けの林檎を布団に落とす。
のだがその落ちた林檎はナイス反射神経を発揮したゾロアークが口でキャッチし、そのまま彼の腹の中に落ち着く。
「それこそ何で!!」
「あの黒白の坊主達がな」
「ノボリさんとクダリさん?」
「そう、その二人が提出した資料や証拠が警察の人間も思わず唸る程の出来でな。
その資料や証拠のお陰でお前の無実が認められて晴れて無罪放免となったわけだ」
『だから俺達も返されたんだ』
「今度あの黒い坊主が元気になった時にでもあの二人に感謝しとけ。お前はあの二人に助けられたわけでもあるんだからな」
「ノボリさんとクダリさんが・・・」
『どうした?』
枕元に置いていたタオルを掴み、それに顔を埋めるサクラにゾロアークは頭を傾げる。
「さっき二人が此処にいた時、二人の目の下にうっすら隈があったの
見付けた時は夜更かしでもしてたのかな位に思ってたんだけど
あの隈、私の為に資料とか作ってて出来たものだって自惚れても良いのかなって・・・」
『・・・・・・』
「・・・・・・」
そこでサクラの言葉は止まった。
胸の内の殆どを言い切った所で自分で何を言っているのかサクラは気付いたのだ。
「・・・私、何でこんな恥ずかしい事」
うわぁぁっと叫び出したサクラはベットの上で悶絶をする。
『大丈夫大丈夫、全然恥ずかしい事なんてぶふぉっ』
フォローしてくれるのかと思いきや勢いよく噴き出したゾロアークはそのまま倒れて小刻みに震えていた。
ぷにぷになほっぺを最大限に膨らまし体を震わすゾロアークの姿にサクラはますます自分に対して羞恥が増す。
「わ、わたし、私の」
相変わらずサクラは顔をタオルに埋めているが、そのタオルからはみ出した耳は老人が今も機嫌よく剥いている林檎の様に真っ赤であった。
「私の馬鹿ぁ~!!」
「ゾロアークの
馬鹿ぁ!!」
と柔らかなゾロアのほっぺをこねくり回した。
『あぁああぁあー』
縦横無尽絶え間なくほっぺをこねくり回されるゾロアークは『ギブ!ギブ!』と声を上げ、そこでサクラは本当ならいない筈のゾロアークが何故かここにいる事に気付いた。
ほっぺからサクラの手が離れベットに落ちたゾロアーク。
「そういえばどうしてゾロアークがここにいるの?」
軽く目を回すゾロアークはふらふらになりながも突っ込む事は忘れなかった。
『気付くのがおせえよ・・・』
「ライモン署の署長がさっき家に謝りに来てな」
『俺達をじいさんに返して玄関で土下座してたぞ』
「警察署の署長さんが土下座?!」
「何だ、もう先生に聞いたのか」
話の盛り上がりが無くなってつまらんと言った老人はポロシャツの胸ポケットから煙草の箱を取り出すのだが、すかさずそれはサクラに奪われる。
「おじいちゃん、この病院は全館禁煙です」
サクラが指差す先には毛筆で"禁煙"と書かれたポスターが壁に貼られていた。
「それは知らんかった。すまんすまん」
そう謝る老人だがでかでかと禁煙と書かれた場所でも平気で煙草を吸う老人の性格を知ってサクラは奪った煙草を返さない。
「あー何処まで話した」
暇あれば吸っている煙草を取り上げられ、口寂しそうな老人は口を開く。
「署長さんが家に来て土下座したとこ」
「そうだった。
その署長がわしの友人でな。
お前もよく知っとる、たまにチェス盤を持って家にくるインテリぶったじいさんだ」
『警察署署長が友人って相変わらずすげぇ人脈』
「おじいちゃんも自分がじいさんだって事、忘れないでね」
ゾロアークは老人の人脈に驚いていたがサクラは長年その人脈を目の当たりにしてきてあまり驚く事も無かった。
それより老人が自身の友人を"じいさん"と称した事の方が気になる。
「まあ、その友人が何だ。
部下の不手際だ、まだ犯人と確定してないのに部下がテレビに喋っちまっただの色々謝る事があったらしくてその時に警察署で預けられてたポケモンが帰ってきたんだ」
「成る程、でもテレビって何?」
『それは帰ってからの楽しみだ』
そう答えたゾロアークにサクラは益々"?"を浮かべた。
「それにしても」
老人はそのしわくちゃな手をサクラの頭に置き彼女の頭を優しく撫でる。
「殆どいないとか言っていたくせに実は沢山いてわしも安心した」
「・・・何が?」
さっきからサクラには分からない事ばかりだ。
やはり頭に"?"を浮かべるサクラに対して、老人はいつになく優しい笑みを浮かべている。
「謝りに来た友人が言ってたぞ。
お前が警察に連行された事を知って
カントー、
ジョウト、
ホウエン、
シンオウ、
それにイッシュのジムリーダーに四天王、チャンピオン、トレーナーから抗議の電話が殺到して警察署の回線がパンクしたってな」
老人の話しにサクラはぽかんと、口を開けて呆けていた。
目も開きっぱなしで瞬きも忘れてただ驚く。
「・・・」
「良かったな離れていてもお前を心配して行動を起こしてくれる沢山の友人がいて」
老人はサクラの頭を撫でた後、彼女の背中をやはり優しく叩いた。
ぽん、
ぽん
と叩かれる度にサクラの瞳に涙が溜まり潤む。
「そんな心優しい友人達に感謝しないとな」
「うん、
うん・・・」
そこでどんなに酷い事を言われても話を聞いてもらえなくても泣かなかったサクラはここで初めて涙を流した。
「そう言えばお前はもう無罪放免だそうだ」
老人が剥く林檎を側から食べ尽していたサクラはその言葉に思わず食べ掛けの林檎を布団に落とす。
のだがその落ちた林檎はナイス反射神経を発揮したゾロアークが口でキャッチし、そのまま彼の腹の中に落ち着く。
「それこそ何で!!」
「あの黒白の坊主達がな」
「ノボリさんとクダリさん?」
「そう、その二人が提出した資料や証拠が警察の人間も思わず唸る程の出来でな。
その資料や証拠のお陰でお前の無実が認められて晴れて無罪放免となったわけだ」
『だから俺達も返されたんだ』
「今度あの黒い坊主が元気になった時にでもあの二人に感謝しとけ。お前はあの二人に助けられたわけでもあるんだからな」
「ノボリさんとクダリさんが・・・」
『どうした?』
枕元に置いていたタオルを掴み、それに顔を埋めるサクラにゾロアークは頭を傾げる。
「さっき二人が此処にいた時、二人の目の下にうっすら隈があったの
見付けた時は夜更かしでもしてたのかな位に思ってたんだけど
あの隈、私の為に資料とか作ってて出来たものだって自惚れても良いのかなって・・・」
『・・・・・・』
「・・・・・・」
そこでサクラの言葉は止まった。
胸の内の殆どを言い切った所で自分で何を言っているのかサクラは気付いたのだ。
「・・・私、何でこんな恥ずかしい事」
うわぁぁっと叫び出したサクラはベットの上で悶絶をする。
『大丈夫大丈夫、全然恥ずかしい事なんてぶふぉっ』
フォローしてくれるのかと思いきや勢いよく噴き出したゾロアークはそのまま倒れて小刻みに震えていた。
ぷにぷになほっぺを最大限に膨らまし体を震わすゾロアークの姿にサクラはますます自分に対して羞恥が増す。
「わ、わたし、私の」
相変わらずサクラは顔をタオルに埋めているが、そのタオルからはみ出した耳は老人が今も機嫌よく剥いている林檎の様に真っ赤であった。
「私の馬鹿ぁ~!!」