双子と弁当屋の娘
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「プラズマ団が仕掛けた?」
どういう事か尋ねれば彼はそのままの意味だと答える。
「君はプラズマ団にマークされていたんだよ。一度でも彼等と対峙した事はないかい」
サクラは"ない"の
"な"迄言いかけて言葉を止めた。
何時の事かプラズマ団に絡まれた事を思い出したのだ。
その時は直接攻撃を仕掛けた、という事は無かったが勝手に彼等の写真を撮って笑ったりはした。
まさか写真を撮っただけでマークされたというのか?
「・・・あるみたいだね」
余程サクラの顔が分かりやすかったらしい、まだ答えてもいないのに男はそう結論付けて話を続ける。
「君が何をしたか迄は僕も知らないけど君は確かにプラズマ団に危険人物と見なされマークをされている。
だから君は遊園地で覚えもない罪を密告され警察に連れられた。
彼等は警察を使って君に自分達の邪魔をさせないつもりなんだ」
「・・・で?」
「で?って、」
「貴方の目的は何なんですか」
男の話した話で自分の身に起こった事の理由は分かった。
だがそれを話してくれた彼の真意がサクラには分からない。
「昼間の質問の答えを聞きにきた為だけに警察署の壁を壊す何て普通考えられない。
しかも答えたら脱走の手伝いをするとか言うしプラズマ団の事情には妙に詳しいですよね。
何者ですか?」
「特に目的はないよ。プラズマ団みたいに君を陥れようなんて僕は考えてない。只、君が無実の罪で檻に入れられてるのが嫌なだけだよ」
「プラズマ団に詳しいのは」
「それは僕がプラズマ団の王だからだ」
「王・・・様?」
王と言われてサクラは暫し固まり、動き出すと笑った。
「王様って、冗談やめて下さい」
これでは真面目に尋ねた自分が馬鹿みたいじゃないかと返したが男は至極真面目な顔をしている。
「本当に?」
まだ半信半疑であったが彼が冗談を言う表情をしていなかったので再度尋ねれば、彼は突然立ち上が
「そういえば自己紹介がまだだった。
僕の名前はN、プラズマ団の王だ」
と自己紹介された。
これはこれはご丁寧にとサクラも「私はサクラって言います」と自己紹介を自己紹介で返す。
「って、本当に王様なのね」
わざわざ自分は王様だと自己紹介までされてしまったのだからサクラは信じるしか無かった。
「彼等はこのまま君に檻に入っていてもらいたいみたいだけど僕は君が無実なのに檻に入っているのは嫌だ。
それに」
「それに?」
「君には見届けてもらいたいものがある。僕の夢が叶う所を最後まで見届けてほしい」
「夢ってさっき言ってた」
"ボールから解放し、人間達と区分してポケモンはそこで完全な存在になれる"
「ってやつ」
だよね?とサクラは頭を傾げた。
静かに頷いたNは自身が開けた大穴に近付き、その大きな体で穴を塞ぐように立つポケモンの体を撫でる。
やはりそのポケモンには影がかかっていて形も、どんな色をしているかも分からない。
「僕は世界を導く英雄として彼に選ばれた。
僕は彼と力を合わせ、世界を変える。
その為に僕はチャンピオンリーグに挑戦し、
チャンピオンを倒す!」
「その戦いを私に見ろと、」
英雄とか世界を変えるとか言われてもサクラにはいまいちピンと来なかった。
が、彼の顔を見る限り本気なのだろう迷いもあるがそれ以上に本気で夢を叶えようとしている。
「そこにはトウコやトウヤもくる。きっと英雄となり伝説のポケモンを連れて僕の夢を阻みに」
「何であの二人、こんな危なそうな事に巻き込まれてるのよ」
二人の名前をNの口から聞いて頭を押さえた。
ストレスかそれとも疲れが溜まっているのか頭はひたすら痛むのみ。
「君の友達が来ると言っても君は来ないのかい?」
明らかにややこしそうな問題に巻き込まれている二人はサクラも心配だ。
事情を知ってしまった以上、もし二人に何かあったら彼等の母親に顔向け出来ない。
「だけど、いくら二人が心配でも私にはやる事があるから」
先ずは変な疑いを解かなければならない。
「それを放って二人が心配だからって会いに言ってもあの二人ならすぐ追い返しそうだし」
『私達の事は気にしなくて大丈夫!』
『先ずは自分の事をどうにかして下さいよ』
きっと彼女は少し笑って、彼は怒って背中を押す気がする。
「だから、二人をだしに使われても私は此処から出ません」
ぷいっと顔を逸らしたサクラにNは「残念だな」と溢した。
「じゃあ、良いよ。君の気持ちもよく分かったし僕はここで退散する」
「あ、Nさん?」
「Nで良いよ」
「年上っぽい人を呼び捨てにするのは気が引けるからN君で」
「それで、何?」
「トウコちゃんとトウヤ君に会ったら伝えて
負けるなって!」
「その二人と戦う僕が伝えるのかい?」
「よろしくね!」
と、お願いするとNは小さな声で了承し被っていた帽子を深く被り直した。
彼が待機したポケモンと同様に影で暗くなった直後、目も開けられない程の突風が吹く。
舞い上がる砂埃や小石がサクラの体に当たり、やっと治まり目を開けた時には大きなポケモンもNの姿もそこにはなかった。
サクラの体が床へと傾く。
「ストーカーさんがプラズマ団の王様か。
・・・トップがストーカーってどうなのプラズマ団」
床に倒れ込む様に体を横にしたサクラは今日一番の大きな溜め息をつき、そのまま眠りについた。
どういう事か尋ねれば彼はそのままの意味だと答える。
「君はプラズマ団にマークされていたんだよ。一度でも彼等と対峙した事はないかい」
サクラは"ない"の
"な"迄言いかけて言葉を止めた。
何時の事かプラズマ団に絡まれた事を思い出したのだ。
その時は直接攻撃を仕掛けた、という事は無かったが勝手に彼等の写真を撮って笑ったりはした。
まさか写真を撮っただけでマークされたというのか?
「・・・あるみたいだね」
余程サクラの顔が分かりやすかったらしい、まだ答えてもいないのに男はそう結論付けて話を続ける。
「君が何をしたか迄は僕も知らないけど君は確かにプラズマ団に危険人物と見なされマークをされている。
だから君は遊園地で覚えもない罪を密告され警察に連れられた。
彼等は警察を使って君に自分達の邪魔をさせないつもりなんだ」
「・・・で?」
「で?って、」
「貴方の目的は何なんですか」
男の話した話で自分の身に起こった事の理由は分かった。
だがそれを話してくれた彼の真意がサクラには分からない。
「昼間の質問の答えを聞きにきた為だけに警察署の壁を壊す何て普通考えられない。
しかも答えたら脱走の手伝いをするとか言うしプラズマ団の事情には妙に詳しいですよね。
何者ですか?」
「特に目的はないよ。プラズマ団みたいに君を陥れようなんて僕は考えてない。只、君が無実の罪で檻に入れられてるのが嫌なだけだよ」
「プラズマ団に詳しいのは」
「それは僕がプラズマ団の王だからだ」
「王・・・様?」
王と言われてサクラは暫し固まり、動き出すと笑った。
「王様って、冗談やめて下さい」
これでは真面目に尋ねた自分が馬鹿みたいじゃないかと返したが男は至極真面目な顔をしている。
「本当に?」
まだ半信半疑であったが彼が冗談を言う表情をしていなかったので再度尋ねれば、彼は突然立ち上が
「そういえば自己紹介がまだだった。
僕の名前はN、プラズマ団の王だ」
と自己紹介された。
これはこれはご丁寧にとサクラも「私はサクラって言います」と自己紹介を自己紹介で返す。
「って、本当に王様なのね」
わざわざ自分は王様だと自己紹介までされてしまったのだからサクラは信じるしか無かった。
「彼等はこのまま君に檻に入っていてもらいたいみたいだけど僕は君が無実なのに檻に入っているのは嫌だ。
それに」
「それに?」
「君には見届けてもらいたいものがある。僕の夢が叶う所を最後まで見届けてほしい」
「夢ってさっき言ってた」
"ボールから解放し、人間達と区分してポケモンはそこで完全な存在になれる"
「ってやつ」
だよね?とサクラは頭を傾げた。
静かに頷いたNは自身が開けた大穴に近付き、その大きな体で穴を塞ぐように立つポケモンの体を撫でる。
やはりそのポケモンには影がかかっていて形も、どんな色をしているかも分からない。
「僕は世界を導く英雄として彼に選ばれた。
僕は彼と力を合わせ、世界を変える。
その為に僕はチャンピオンリーグに挑戦し、
チャンピオンを倒す!」
「その戦いを私に見ろと、」
英雄とか世界を変えるとか言われてもサクラにはいまいちピンと来なかった。
が、彼の顔を見る限り本気なのだろう迷いもあるがそれ以上に本気で夢を叶えようとしている。
「そこにはトウコやトウヤもくる。きっと英雄となり伝説のポケモンを連れて僕の夢を阻みに」
「何であの二人、こんな危なそうな事に巻き込まれてるのよ」
二人の名前をNの口から聞いて頭を押さえた。
ストレスかそれとも疲れが溜まっているのか頭はひたすら痛むのみ。
「君の友達が来ると言っても君は来ないのかい?」
明らかにややこしそうな問題に巻き込まれている二人はサクラも心配だ。
事情を知ってしまった以上、もし二人に何かあったら彼等の母親に顔向け出来ない。
「だけど、いくら二人が心配でも私にはやる事があるから」
先ずは変な疑いを解かなければならない。
「それを放って二人が心配だからって会いに言ってもあの二人ならすぐ追い返しそうだし」
『私達の事は気にしなくて大丈夫!』
『先ずは自分の事をどうにかして下さいよ』
きっと彼女は少し笑って、彼は怒って背中を押す気がする。
「だから、二人をだしに使われても私は此処から出ません」
ぷいっと顔を逸らしたサクラにNは「残念だな」と溢した。
「じゃあ、良いよ。君の気持ちもよく分かったし僕はここで退散する」
「あ、Nさん?」
「Nで良いよ」
「年上っぽい人を呼び捨てにするのは気が引けるからN君で」
「それで、何?」
「トウコちゃんとトウヤ君に会ったら伝えて
負けるなって!」
「その二人と戦う僕が伝えるのかい?」
「よろしくね!」
と、お願いするとNは小さな声で了承し被っていた帽子を深く被り直した。
彼が待機したポケモンと同様に影で暗くなった直後、目も開けられない程の突風が吹く。
舞い上がる砂埃や小石がサクラの体に当たり、やっと治まり目を開けた時には大きなポケモンもNの姿もそこにはなかった。
サクラの体が床へと傾く。
「ストーカーさんがプラズマ団の王様か。
・・・トップがストーカーってどうなのプラズマ団」
床に倒れ込む様に体を横にしたサクラは今日一番の大きな溜め息をつき、そのまま眠りについた。