双子と弁当屋の娘
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
サクラ様の手持ちであるゾロアークは高い能力を持ったポケモンだと私は思います。
何度かバトルサブウェイの挑戦者でゾロアークを連れていたお客様とバトルしたことがありますがサクラ様が連れているゾロアークの様な能力は初めてでした。
通常、普通のゾロアークは主人の手持ち最後のポケモンに化けて出てきますがサクラ様は何時も手持ちはゾロアーク一匹だけ、ですが命令すればどんなポケモンにでも化けます。
今、私の肩には"ケーシィ"という他地方のポケモンに化けたゾロアークが乗っています。
どうやら化けたケーシィの技、"テレポート"を使ってサクラ様のお家へと移動するそうなのですが何故私はサクラ様と手を繋いでいるのでしょうか。
「何回も往復すると化けて技を使うゾロアークが疲れますから一回で飛ぼうと思いまして
手を繋ぐのは少しの間ですから我慢して下さいね」
なるほど、ゾロアークの事を考え技を節約ですか。
今日で充分知りましたがサクラ様はお優しい人だ。
人にもポケモンにも
「サクラ様の手は冷たいのですね」
「私、冷え症何です」
手が冷たい人は優しい人というのは本当のようです。
喋っている間にもう、サクラ様の家についてしまいました。
クダリを迎えにきた時に何度かお邪魔した事がありましたがここは玄関でしょうか。
「おー帰ったか。客間に布団を敷いといたから案内してやれ」
「はーい、ノボリさんこっちです」
サクラ様は私と手を繋いだまま引っ張ります。
手を繋ぐのは少しの間だけと言っていましたが彼女はそれを忘れているのか私と彼女は未だ手を繋いだまま。
別に彼女と手を繋ぐのが嫌だというわけではありません。
寧ろ冷え症だという彼女の手は風邪をひき体温の上がった私には心地よい位なのです。
ですが、こんなにも心地いい彼女の手が後数分もたたない内に離れていってしまうと思うと何故だが寂しく感じます。
「そういえば」
私が一人、勝手に寂しいなどと感じている間会話がなかった事を思い出し私は適当な話題を探しました。
と言ってもサクラ様との付き合いがまだ浅い私は彼女と話せる話題が何か今一分からず、結局ポケモンの、サクラ様が持つゾロアークの話を持ち出します。
「サクラ様の手持ちのゾロアークは大変素晴らしいですね」
「そうですか?」
「はい。他のゾロアークとは異なる変身能力もさることながらやはり変身後の能力の高さでしょうか。
先程のテレポートは長距離にも関わらず何回と区切る事なく一回で行えました。変身する能力を持つポケモンは何種かいますがやはりオリジナルと比べる能力は劣ります。ですがサクラ様のゾロアークはオリジナルに劣らない、いえオリジナルをも越えるかもしれません」
「はあ、」
「サクラ様はギアスステーションにいますジャッジという少年をご存じですか?」
「いえ、知らないです」
「そうですか。ジャッジ様は何時もと言って良いほどギアスステーションにいますので良かったら彼にお声をかけてみて下さい」
「声をかけるとどうなるんですか?」
「ジャッジ様はポケモンの能力を見極める方でして個体値という言葉を聞いた事はありませんか。きっとサクラ様のゾロアークでしたら6Vが出るかも「ノボリさん」はい、何でしょう」
「すみません私、固体値とかポケモンの能力がどうとか興味ありませんので」
サクラ様のその時の表情は俯いていてよく分かりませんでしたが声の雰囲気からして私が彼女の気分を害してしまったのは明確にございました。
気付けは繋いでいた手も離れています。
「すみません、サクラ様」
「気にしないで下さい。
あ、ノボリさん。ここが客間になります。狭いですけど自由に使って下さい。
私は色々と必要そうな物をとってきますので」
結局、サクラ様は俯いたままで表情は見れませんでした。
最悪です。
私は最低な男です。
彼女は他人である私に色々と良くしてくれているというのに私は彼女を嫌な気分にさせてしまった。
「私は、
最低な男です」
「私ってば最低、」
ノボリさんは悪気何てなかった。
ただ、ゾロアークを褒めていて、言ってくれただけなのにあんな冷たい態度をとってしまった。
私の馬鹿ー!と座って落ち込んでいれば背中を何かが登る感覚。
それは頭に迄登るとぽろりと何かが落ちてきた。
ゾロアークが化けたゾロアの尻尾だ。
「ゾロアーク、私ノボリさんに酷い態度をとっちゃった」
『ごめん』
「何でゾロアークが謝るの。しかも私に」
『いや、俺が個体値も能力もせめて平均並にあったらまずこんな事になって無かったらなと思って』
「個体値とか能力とかどうでも良いよ。ゾロアークには悪いけど能力とか平均並にあったら今こうして喋ってないし
私は死んでた」
あの暗くて臭いごみ箱の中で
彼と出逢わなければ
私は確かに死んでいた。
「それにね、ノボリさん褒めてたよ。ゾロアークが凄いって大人なのに子供みたいに目をキラキラして熱弁してた。
個体値とか聞いて私が思わず酷い態度をとったけど」
何であんな態度をとったのか自己嫌悪だった。
もはや無限ループ。
落ち込んでは慰められ、慰めて落ち込む。
くるくる回っていつ止まるのか
私達の気分はただただ落ち込むばかり。
「こりゃ」
「あいた」『あいて』
頭を何かで叩かれた。
ゾロアークからも声が聞こえたので彼もやはり何かで叩かれていて、振り向けば予想通りのおじいちゃん。
手には丸めた新聞紙だ。
「サクラ、お前は何病人を放ってこんな所で遊んどるんだ」
「別に遊んでない」
「嘘つけ。暫くお前の様子を見ていたがずっと百面相していたぞ」
「あれは、」
自己嫌悪と何も知らないノボリさんにこちらの事情で冷たい態度をとってしまった後悔だ。
「・・・それはお前が悪いのか」
「うん」
どう考えても私に問題がある。
私が勝手に怒って勝手に起こしてしまった何ともしょうもない自分勝手な話。
私が悪いと伝えるとおじいちゃんは厨房に消え、今度は何かを持ってきてそれを渡された。
スポーツドリンクに
「水蜜桃?」
「丁度知り合いに貰ったから皮を剥いて冷やしておいた。
自分が悪いと思うならちゃんと謝って仲直りしたら一緒に食え」
「あ、うん」
丁寧にフォークまで用意されていてそれらを受けとると私は立ち上がる。
「私、ノボリさんに謝ってくる」
決心のついた私におじいちゃんは頭を撫でてくれた。
「バトルみたいにちゃんと勝ってこい」
「勝ち負けなんてないのにどうやって勝ってくるの
でも頑張る。
おじいちゃんありがとう」
私は色々抱えてノボリさんのところに向かった。
何度かバトルサブウェイの挑戦者でゾロアークを連れていたお客様とバトルしたことがありますがサクラ様が連れているゾロアークの様な能力は初めてでした。
通常、普通のゾロアークは主人の手持ち最後のポケモンに化けて出てきますがサクラ様は何時も手持ちはゾロアーク一匹だけ、ですが命令すればどんなポケモンにでも化けます。
今、私の肩には"ケーシィ"という他地方のポケモンに化けたゾロアークが乗っています。
どうやら化けたケーシィの技、"テレポート"を使ってサクラ様のお家へと移動するそうなのですが何故私はサクラ様と手を繋いでいるのでしょうか。
「何回も往復すると化けて技を使うゾロアークが疲れますから一回で飛ぼうと思いまして
手を繋ぐのは少しの間ですから我慢して下さいね」
なるほど、ゾロアークの事を考え技を節約ですか。
今日で充分知りましたがサクラ様はお優しい人だ。
人にもポケモンにも
「サクラ様の手は冷たいのですね」
「私、冷え症何です」
手が冷たい人は優しい人というのは本当のようです。
喋っている間にもう、サクラ様の家についてしまいました。
クダリを迎えにきた時に何度かお邪魔した事がありましたがここは玄関でしょうか。
「おー帰ったか。客間に布団を敷いといたから案内してやれ」
「はーい、ノボリさんこっちです」
サクラ様は私と手を繋いだまま引っ張ります。
手を繋ぐのは少しの間だけと言っていましたが彼女はそれを忘れているのか私と彼女は未だ手を繋いだまま。
別に彼女と手を繋ぐのが嫌だというわけではありません。
寧ろ冷え症だという彼女の手は風邪をひき体温の上がった私には心地よい位なのです。
ですが、こんなにも心地いい彼女の手が後数分もたたない内に離れていってしまうと思うと何故だが寂しく感じます。
「そういえば」
私が一人、勝手に寂しいなどと感じている間会話がなかった事を思い出し私は適当な話題を探しました。
と言ってもサクラ様との付き合いがまだ浅い私は彼女と話せる話題が何か今一分からず、結局ポケモンの、サクラ様が持つゾロアークの話を持ち出します。
「サクラ様の手持ちのゾロアークは大変素晴らしいですね」
「そうですか?」
「はい。他のゾロアークとは異なる変身能力もさることながらやはり変身後の能力の高さでしょうか。
先程のテレポートは長距離にも関わらず何回と区切る事なく一回で行えました。変身する能力を持つポケモンは何種かいますがやはりオリジナルと比べる能力は劣ります。ですがサクラ様のゾロアークはオリジナルに劣らない、いえオリジナルをも越えるかもしれません」
「はあ、」
「サクラ様はギアスステーションにいますジャッジという少年をご存じですか?」
「いえ、知らないです」
「そうですか。ジャッジ様は何時もと言って良いほどギアスステーションにいますので良かったら彼にお声をかけてみて下さい」
「声をかけるとどうなるんですか?」
「ジャッジ様はポケモンの能力を見極める方でして個体値という言葉を聞いた事はありませんか。きっとサクラ様のゾロアークでしたら6Vが出るかも「ノボリさん」はい、何でしょう」
「すみません私、固体値とかポケモンの能力がどうとか興味ありませんので」
サクラ様のその時の表情は俯いていてよく分かりませんでしたが声の雰囲気からして私が彼女の気分を害してしまったのは明確にございました。
気付けは繋いでいた手も離れています。
「すみません、サクラ様」
「気にしないで下さい。
あ、ノボリさん。ここが客間になります。狭いですけど自由に使って下さい。
私は色々と必要そうな物をとってきますので」
結局、サクラ様は俯いたままで表情は見れませんでした。
最悪です。
私は最低な男です。
彼女は他人である私に色々と良くしてくれているというのに私は彼女を嫌な気分にさせてしまった。
「私は、
最低な男です」
「私ってば最低、」
ノボリさんは悪気何てなかった。
ただ、ゾロアークを褒めていて、言ってくれただけなのにあんな冷たい態度をとってしまった。
私の馬鹿ー!と座って落ち込んでいれば背中を何かが登る感覚。
それは頭に迄登るとぽろりと何かが落ちてきた。
ゾロアークが化けたゾロアの尻尾だ。
「ゾロアーク、私ノボリさんに酷い態度をとっちゃった」
『ごめん』
「何でゾロアークが謝るの。しかも私に」
『いや、俺が個体値も能力もせめて平均並にあったらまずこんな事になって無かったらなと思って』
「個体値とか能力とかどうでも良いよ。ゾロアークには悪いけど能力とか平均並にあったら今こうして喋ってないし
私は死んでた」
あの暗くて臭いごみ箱の中で
彼と出逢わなければ
私は確かに死んでいた。
「それにね、ノボリさん褒めてたよ。ゾロアークが凄いって大人なのに子供みたいに目をキラキラして熱弁してた。
個体値とか聞いて私が思わず酷い態度をとったけど」
何であんな態度をとったのか自己嫌悪だった。
もはや無限ループ。
落ち込んでは慰められ、慰めて落ち込む。
くるくる回っていつ止まるのか
私達の気分はただただ落ち込むばかり。
「こりゃ」
「あいた」『あいて』
頭を何かで叩かれた。
ゾロアークからも声が聞こえたので彼もやはり何かで叩かれていて、振り向けば予想通りのおじいちゃん。
手には丸めた新聞紙だ。
「サクラ、お前は何病人を放ってこんな所で遊んどるんだ」
「別に遊んでない」
「嘘つけ。暫くお前の様子を見ていたがずっと百面相していたぞ」
「あれは、」
自己嫌悪と何も知らないノボリさんにこちらの事情で冷たい態度をとってしまった後悔だ。
「・・・それはお前が悪いのか」
「うん」
どう考えても私に問題がある。
私が勝手に怒って勝手に起こしてしまった何ともしょうもない自分勝手な話。
私が悪いと伝えるとおじいちゃんは厨房に消え、今度は何かを持ってきてそれを渡された。
スポーツドリンクに
「水蜜桃?」
「丁度知り合いに貰ったから皮を剥いて冷やしておいた。
自分が悪いと思うならちゃんと謝って仲直りしたら一緒に食え」
「あ、うん」
丁寧にフォークまで用意されていてそれらを受けとると私は立ち上がる。
「私、ノボリさんに謝ってくる」
決心のついた私におじいちゃんは頭を撫でてくれた。
「バトルみたいにちゃんと勝ってこい」
「勝ち負けなんてないのにどうやって勝ってくるの
でも頑張る。
おじいちゃんありがとう」
私は色々抱えてノボリさんのところに向かった。