双子と弁当屋の娘
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やっぱり美味いよな、と溜め息混じりの声が聴こえて近くにいたクダリは「なになに?何の話?」と駅員達の話に混ざった。
「あ、ボス!」
お疲れ様ですと何人かの声が聴こえる。
休憩中であろう彼等の手元を見れば中身は違えど皆が同じお弁当を持っていた。
美味しそうだと呟けば弁当を持っていた皆が
「美味し"そう"じゃなくて美味し"いん"です!」
と口を揃えて言ったのでクダリは思わず「え?何、こいつら」なんて思ってしまう。
だが確かに近くの彼が持つ唐揚げ弁当見ればお弁当なのにまだ温かそうで食欲をそそる良い匂いがした。
クダリには彼の兄弟が作ったお弁当があるのだが匂いに我慢出来ず「一つ頂戴?」なんて頼んでみる。
すると予想通り、
「いくらボスのお願いでも此処の唐揚げだけは駄目です!」
なんて返される。
「えーけち
一つ位良いじゃない」
「駄目ったら駄目です!」
それほど大切なのかこの唐揚げだけは!と弁当箱を宝物の様に抱え、自分から守ろうとする駅員にクダリは早々に諦めた。
視線を彼から皆に向ければ、瞬間で逸らされ中にはクダリに盗られる前にと弁当を掻き込む者もいる。
そこまでして守る程美味しいのかと思うとやはり食べたくなるのが人間の性だ。
手に入らないからこそ欲しい、気になる無い物ねだり。
「う、」
「う?」
クダリの口から漏れた言葉に鳴らぬ音に駅員の一人が頭を傾げる。
昼食をとっていた駅員の中でも職歴が長い者が何人かこの後の事を覚り耳を指で塞いでいた。
バトルサブウェイボスの謎の声に先輩駅員の謎な行動。
謎だらけな目の前の光景に頭を傾げる若い駅員達の耳を襲うバクオングも吃驚なハイパーボイスにうっかりと何人かが椅子から落ちて倒れた。
「うわぁぁぁぁんっ
良いじゃないか、一つぐらいくれたって」
ぎったんばったん、
ハイパーボイスを使ったクダリはついでに側にあった椅子やゴミ箱も倒し暴れた。
「大変です!ボスが"暴れ"て"混乱"してます」
「そんなの誰だってみたら分かるわ!」
おい、誰かノボリさんを呼んでこいと慣れた様子で先輩駅員は後輩に指示を出す。
その指示を受けた後輩駅員は律儀に敬礼をして弁当片手に休憩室を飛び出した。
それと入れ替わりで休憩室に入って来たのはクラウドだった。
「なんやまたボスは駄々捏ねとんのか
今日は何や?アイスか?仕事か?」
「今日はお弁当です」
「弁当?ボスいつも手作りで豪勢な弁当食っとるやないか」
何が文句あるんやと聞いたクラウドは喋っていた駅員の手元にあった弁当箱を見て、勝手に納得した。
「あー・・・そこの弁当は美味いからなぁ。
味良しで店をやっとるじいさんは優しいし安くて良いとこ尽くしや」
「!ねえ、頂戴よ
ちょっとで良いから!!」
うわぁぁん、と近くにいた駅員の服を掴み駄々を捏ねるのだがクダリが休憩室を壊す勢いで暴れ様と服を掴み揺さぶろうと誰一人として首を縦に振らない。
その断固とした彼等の姿勢にクダリの頬が膨れた。
「僕も食べたい!
食べてみたいよそのお弁当!」
「何やボスは此処の弁当を食べた事ないんか」
そりゃあ人生、損しとるわとクラウドは近くの駅員のエビフライを一尾拐い(その時に駅員の悲鳴にも似た声が聴こえたが聴こえないふりをした)クダリの口に突っ込む。
エビフライが口に入りクダリの動きが止まった。
(その間、最後の一尾だったエビフライが拐われた駅員はショックの余り机に突っ伏しぷるぷる震えている)
さくさくのエビフライがさくさくとクダリの口の中に消え、咀嚼、でごっくん。
「・・・美味しい!」
さっきの嘘無きも嘘の様にクダリの笑顔が輝く。
「このエビフライすっごく美味しい」
「そうでしょ?」
「それに暖かい味がする!」
「それがお袋の味言うもんですよ。
まあ、弁当を作っとるのはじいさんなんやけど」
お袋の味かーと、瀕死駅員の側で呟くクダリはちらりと他の駅員の弁当も見た。
食べ足りないのか物欲しげなクダリの視線に気付いた駅員達はもの凄い勢いで残りのおかずを口に入れる。
「ぶー!皆酷い!!」
酷いのはあんただよ何て駅員達の心の声がクダリに届く事はなく、エビフライを食べたクダリは何とか満足したようで先程の様には暴れなくなった。
「ねえ、クラウドはこの弁当屋さん知ってるの?」
「ああ、知ってますよ!わいがギアスステーションに勤めだしてからずっと通うとる」
「なら!」
とクダリは何処から出したのか紙とペンをクラウドに渡した。
「今からそこに行くから地図描いて!」
「あ、ボス!」
お疲れ様ですと何人かの声が聴こえる。
休憩中であろう彼等の手元を見れば中身は違えど皆が同じお弁当を持っていた。
美味しそうだと呟けば弁当を持っていた皆が
「美味し"そう"じゃなくて美味し"いん"です!」
と口を揃えて言ったのでクダリは思わず「え?何、こいつら」なんて思ってしまう。
だが確かに近くの彼が持つ唐揚げ弁当見ればお弁当なのにまだ温かそうで食欲をそそる良い匂いがした。
クダリには彼の兄弟が作ったお弁当があるのだが匂いに我慢出来ず「一つ頂戴?」なんて頼んでみる。
すると予想通り、
「いくらボスのお願いでも此処の唐揚げだけは駄目です!」
なんて返される。
「えーけち
一つ位良いじゃない」
「駄目ったら駄目です!」
それほど大切なのかこの唐揚げだけは!と弁当箱を宝物の様に抱え、自分から守ろうとする駅員にクダリは早々に諦めた。
視線を彼から皆に向ければ、瞬間で逸らされ中にはクダリに盗られる前にと弁当を掻き込む者もいる。
そこまでして守る程美味しいのかと思うとやはり食べたくなるのが人間の性だ。
手に入らないからこそ欲しい、気になる無い物ねだり。
「う、」
「う?」
クダリの口から漏れた言葉に鳴らぬ音に駅員の一人が頭を傾げる。
昼食をとっていた駅員の中でも職歴が長い者が何人かこの後の事を覚り耳を指で塞いでいた。
バトルサブウェイボスの謎の声に先輩駅員の謎な行動。
謎だらけな目の前の光景に頭を傾げる若い駅員達の耳を襲うバクオングも吃驚なハイパーボイスにうっかりと何人かが椅子から落ちて倒れた。
「うわぁぁぁぁんっ
良いじゃないか、一つぐらいくれたって」
ぎったんばったん、
ハイパーボイスを使ったクダリはついでに側にあった椅子やゴミ箱も倒し暴れた。
「大変です!ボスが"暴れ"て"混乱"してます」
「そんなの誰だってみたら分かるわ!」
おい、誰かノボリさんを呼んでこいと慣れた様子で先輩駅員は後輩に指示を出す。
その指示を受けた後輩駅員は律儀に敬礼をして弁当片手に休憩室を飛び出した。
それと入れ替わりで休憩室に入って来たのはクラウドだった。
「なんやまたボスは駄々捏ねとんのか
今日は何や?アイスか?仕事か?」
「今日はお弁当です」
「弁当?ボスいつも手作りで豪勢な弁当食っとるやないか」
何が文句あるんやと聞いたクラウドは喋っていた駅員の手元にあった弁当箱を見て、勝手に納得した。
「あー・・・そこの弁当は美味いからなぁ。
味良しで店をやっとるじいさんは優しいし安くて良いとこ尽くしや」
「!ねえ、頂戴よ
ちょっとで良いから!!」
うわぁぁん、と近くにいた駅員の服を掴み駄々を捏ねるのだがクダリが休憩室を壊す勢いで暴れ様と服を掴み揺さぶろうと誰一人として首を縦に振らない。
その断固とした彼等の姿勢にクダリの頬が膨れた。
「僕も食べたい!
食べてみたいよそのお弁当!」
「何やボスは此処の弁当を食べた事ないんか」
そりゃあ人生、損しとるわとクラウドは近くの駅員のエビフライを一尾拐い(その時に駅員の悲鳴にも似た声が聴こえたが聴こえないふりをした)クダリの口に突っ込む。
エビフライが口に入りクダリの動きが止まった。
(その間、最後の一尾だったエビフライが拐われた駅員はショックの余り机に突っ伏しぷるぷる震えている)
さくさくのエビフライがさくさくとクダリの口の中に消え、咀嚼、でごっくん。
「・・・美味しい!」
さっきの嘘無きも嘘の様にクダリの笑顔が輝く。
「このエビフライすっごく美味しい」
「そうでしょ?」
「それに暖かい味がする!」
「それがお袋の味言うもんですよ。
まあ、弁当を作っとるのはじいさんなんやけど」
お袋の味かーと、瀕死駅員の側で呟くクダリはちらりと他の駅員の弁当も見た。
食べ足りないのか物欲しげなクダリの視線に気付いた駅員達はもの凄い勢いで残りのおかずを口に入れる。
「ぶー!皆酷い!!」
酷いのはあんただよ何て駅員達の心の声がクダリに届く事はなく、エビフライを食べたクダリは何とか満足したようで先程の様には暴れなくなった。
「ねえ、クラウドはこの弁当屋さん知ってるの?」
「ああ、知ってますよ!わいがギアスステーションに勤めだしてからずっと通うとる」
「なら!」
とクダリは何処から出したのか紙とペンをクラウドに渡した。
「今からそこに行くから地図描いて!」