双子と弁当屋の娘
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「おい、」
「何、おじいちゃん?」
昼の十三時を過ぎるとお客さんも減りそろそろお昼ご飯にしようか、何て考えていた。
汚れた鍋を洗っていたおじいちゃんが私を手招きしている。
何か嫌な、いや、面倒臭そうな予感しかしない。
だけど呼ばれて、返事をしておいて行かないわけにはいかなく。
側に行けば
「お前、銀行行くだろ?」
と言われた。
そりゃあ、行くさ。
昨日の昼と夜の売上を預けに行かなければこんな治安の悪いところ、いつ泥棒や強盗に入られるか分からないのだ。
(因みに昨日はその銀行の帰り、不良に絡まれました)
行くよと、答えるとおじいちゃんは「じゃあ、」と続けた。
「お前、あの坊主が勤めてる駅に行ってこい」
「え?!」
何で、と聞けば何故か知っている名前を出された。
「あのおじさんがどうしたの?」
おじさんとは店に何時もお弁当を買いにくる緑の制服を着た人で、何をしているかは知らないがおじいちゃんの知り合いの人。
そういえば、
「今日は来てないね」
それはもう、お昼はほぼ毎日来て来てくれるのだ。
そして何故かいつも私に飴やらチョコレートをくれる。
「そう、そいつがな。
駅で働いているんだがどうも今日は忙しくて行けそうにないから弁当を届けてくれと頼まれた」
「駅に?」
「ああ、」
「それだけ?」
「それだけだが」
なんだ。
そっか、とサクラは笑って行ってくると言った。
「お前、あの坊主が勤めてる駅に行ってこい」何て前振りをしてきたからクダリさん絡みの面倒臭い事かと思ったが、それは杞憂に終わったようだ。
「じゃあ、行ってきます」
ゾロアに化けたゾロアークを肩に乗せ、靴を履き、家の中に声をかけた。
すると昨日、自分を噛んだヨーテリーを抱き上げたクダリさんが「何処行くの?」と居間から顔を出す。
朝は、布団を被ってシェルダーの様になっていたクダリさんはおじいちゃんが仕事行かなくて良いんじゃない的な事を言った途端、あっさり出てきた。
その後はすることがなく暇そうだったので、庭にいるポケモン達と遊んだらどうですなんて軽い気持ちで勧めたら自分の手持ちも使ってあっさり庭のポケモン達と仲良くなってしまった。
あれ、おかしいな。
庭にいる子達って結構なつきにくい筈なんだけど
「ねー何処行くの?」
『お散歩ですか?お散歩ですか?!』
クダリさんの腕から飛び出したヨーテリーは目を輝かせて私の足に飛び付いてきた。
「お散歩じゃないよ。銀行行って、知り合いのお客さんにお弁当届けに行くの」
『お散歩!お散歩!』
・・・どうやら彼の頭はお散歩でいっぱいの様だ。
お散歩は帰って来たらね、何て言ったら今度は理解してくれたらしく『分かった』と一鳴き。
ヨーテリーの頭を良い子だね、と撫で持ち上げて近付いて来たクダリさんの腕に戻した。
「サクラちゃんって・・・」
「何ですか?」
尋ねても途切れた先を言わないクダリさんに私は首を傾げて「じゃあ、もう行きますね」と玄関の扉を開けた。
「『行ってらっしゃい!』」
そう、仲良く一人と一匹に見送られる。
クダリさんには悪いが一人の人間というよりは大きなヨーテリーに見えて玄関が閉まった途端、吹き出してしまった。
何だかんだ言って、私はクダリさんのいる生活に慣れて来ているらしい。
「人間の順応性って恐ろしいね」
『全くだ』
「何、おじいちゃん?」
昼の十三時を過ぎるとお客さんも減りそろそろお昼ご飯にしようか、何て考えていた。
汚れた鍋を洗っていたおじいちゃんが私を手招きしている。
何か嫌な、いや、面倒臭そうな予感しかしない。
だけど呼ばれて、返事をしておいて行かないわけにはいかなく。
側に行けば
「お前、銀行行くだろ?」
と言われた。
そりゃあ、行くさ。
昨日の昼と夜の売上を預けに行かなければこんな治安の悪いところ、いつ泥棒や強盗に入られるか分からないのだ。
(因みに昨日はその銀行の帰り、不良に絡まれました)
行くよと、答えるとおじいちゃんは「じゃあ、」と続けた。
「お前、あの坊主が勤めてる駅に行ってこい」
「え?!」
何で、と聞けば何故か知っている名前を出された。
「あのおじさんがどうしたの?」
おじさんとは店に何時もお弁当を買いにくる緑の制服を着た人で、何をしているかは知らないがおじいちゃんの知り合いの人。
そういえば、
「今日は来てないね」
それはもう、お昼はほぼ毎日来て来てくれるのだ。
そして何故かいつも私に飴やらチョコレートをくれる。
「そう、そいつがな。
駅で働いているんだがどうも今日は忙しくて行けそうにないから弁当を届けてくれと頼まれた」
「駅に?」
「ああ、」
「それだけ?」
「それだけだが」
なんだ。
そっか、とサクラは笑って行ってくると言った。
「お前、あの坊主が勤めてる駅に行ってこい」何て前振りをしてきたからクダリさん絡みの面倒臭い事かと思ったが、それは杞憂に終わったようだ。
「じゃあ、行ってきます」
ゾロアに化けたゾロアークを肩に乗せ、靴を履き、家の中に声をかけた。
すると昨日、自分を噛んだヨーテリーを抱き上げたクダリさんが「何処行くの?」と居間から顔を出す。
朝は、布団を被ってシェルダーの様になっていたクダリさんはおじいちゃんが仕事行かなくて良いんじゃない的な事を言った途端、あっさり出てきた。
その後はすることがなく暇そうだったので、庭にいるポケモン達と遊んだらどうですなんて軽い気持ちで勧めたら自分の手持ちも使ってあっさり庭のポケモン達と仲良くなってしまった。
あれ、おかしいな。
庭にいる子達って結構なつきにくい筈なんだけど
「ねー何処行くの?」
『お散歩ですか?お散歩ですか?!』
クダリさんの腕から飛び出したヨーテリーは目を輝かせて私の足に飛び付いてきた。
「お散歩じゃないよ。銀行行って、知り合いのお客さんにお弁当届けに行くの」
『お散歩!お散歩!』
・・・どうやら彼の頭はお散歩でいっぱいの様だ。
お散歩は帰って来たらね、何て言ったら今度は理解してくれたらしく『分かった』と一鳴き。
ヨーテリーの頭を良い子だね、と撫で持ち上げて近付いて来たクダリさんの腕に戻した。
「サクラちゃんって・・・」
「何ですか?」
尋ねても途切れた先を言わないクダリさんに私は首を傾げて「じゃあ、もう行きますね」と玄関の扉を開けた。
「『行ってらっしゃい!』」
そう、仲良く一人と一匹に見送られる。
クダリさんには悪いが一人の人間というよりは大きなヨーテリーに見えて玄関が閉まった途端、吹き出してしまった。
何だかんだ言って、私はクダリさんのいる生活に慣れて来ているらしい。
「人間の順応性って恐ろしいね」
『全くだ』