あの葉が落ちたら(▽/暗)
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四週目。
クダリに生きると言った彼女はクダリが止めようと思っていたあの木での練習を続けるよう言った。
「実はたまにだけどこっそり見てたのよ。
君がバチュルと一緒に頑張ってる姿、なかなかかっこよかったから」
彼女の"かっこよかった"発言に俄然、練習へのやる気が起きたクダリ。
そんな彼にその日は嬉しい事が二つ起きた。
一つは練習していた技があの葉にかすった事、もう一つは
「退院決まった!」
嬉しいニュースを彼女の病室に入るなり伝えたクダリ。
その余りにも大きな声に驚いた彼女は瞳をぱちくりさせて、食べようとしていたクッキーを床に落としていた。
「クダリ君の?」
落としたクッキーを見捨て、次のクッキーを手にした彼女は小さかったそのクッキーを一口。
「うん!さっきそこで先生に会って言われた。
もうギプスも取れるって!」
「それは目出度い、」
そこでよし!と意気込んだ彼女は持っていたクッキーを一旦置いてベット側の棚を漁り出すと一つの四角い缶をひっぱり出し、彼女はクダリに手渡した。
「少し早いけど快気祝い。と言ってもクダリ君は骨折で入院だから快気と言えるのか悩むところだけど」
「今!」
「ん?」
「さっきもだけど僕の名前!」
あってもう何日経つのか。
彼女が初めて口にした己の名にクダリは顔を輝かせた。
キラキラと眩しい程に顔を輝かせるクダリに対し、まずったと言わんばかりのサクラの顔。
「お姉さん、いつも呼んでくれない。だから僕の名前知らないんだと思ってた」
「結構前から知ってたわよ。クダリ君がいつも飴を貰うおばあちゃんって私の友人なの
その人から聞いてね」
「じゃあ何で前から知ってたのに僕の名前、呼んでくれなかったの」
「だって今程親しく無かったし。
急に教えてもいない名前を呼ばれたらクダリ君も不審がるかなと思ったのよ。
今更、名前呼びって気持ち悪い?」
「そんな事ない!」
寧ろ嬉しいと答えたクダリは彼女にもっと自分の名前を呼ぶようねだったが断られた。
それで拗ねたクダリは何時もの様に貰った缶入りクッキーの封を開けようとしたのだが、横から伸びた彼女の手に止められる。
「そのクッキーは一応、快気祝いにあげたんだから開けるのは退院後にして」
「分かった・・・」
余りに真剣な顔つきで止めてきたのでクダリはかなり驚いたのだが、その代わりにと自分が持っていたクッキーを差し出すサクラはいつもの表情だった。
「このクッキーがすっごく不味いの!私を助けて」
「でもお店のクッキー何でしょ?」
なら助けを求める程でもないだろうとクダリは一枚クッキーを手に取り、口へ放り込めば
その余りの不味さに倒れた。
何とも形容し難い味。
辛味と苦味、おまけで酸味とひたすら舌を刺激した後、脳天を突き上げるその不味さはクダリに目を回させ、意識を混濁させる。
沈む意識の中、クダリが聞いたのは必死に自身の名を呼ぶサクラの声とナースコールだった。
クダリに生きると言った彼女はクダリが止めようと思っていたあの木での練習を続けるよう言った。
「実はたまにだけどこっそり見てたのよ。
君がバチュルと一緒に頑張ってる姿、なかなかかっこよかったから」
彼女の"かっこよかった"発言に俄然、練習へのやる気が起きたクダリ。
そんな彼にその日は嬉しい事が二つ起きた。
一つは練習していた技があの葉にかすった事、もう一つは
「退院決まった!」
嬉しいニュースを彼女の病室に入るなり伝えたクダリ。
その余りにも大きな声に驚いた彼女は瞳をぱちくりさせて、食べようとしていたクッキーを床に落としていた。
「クダリ君の?」
落としたクッキーを見捨て、次のクッキーを手にした彼女は小さかったそのクッキーを一口。
「うん!さっきそこで先生に会って言われた。
もうギプスも取れるって!」
「それは目出度い、」
そこでよし!と意気込んだ彼女は持っていたクッキーを一旦置いてベット側の棚を漁り出すと一つの四角い缶をひっぱり出し、彼女はクダリに手渡した。
「少し早いけど快気祝い。と言ってもクダリ君は骨折で入院だから快気と言えるのか悩むところだけど」
「今!」
「ん?」
「さっきもだけど僕の名前!」
あってもう何日経つのか。
彼女が初めて口にした己の名にクダリは顔を輝かせた。
キラキラと眩しい程に顔を輝かせるクダリに対し、まずったと言わんばかりのサクラの顔。
「お姉さん、いつも呼んでくれない。だから僕の名前知らないんだと思ってた」
「結構前から知ってたわよ。クダリ君がいつも飴を貰うおばあちゃんって私の友人なの
その人から聞いてね」
「じゃあ何で前から知ってたのに僕の名前、呼んでくれなかったの」
「だって今程親しく無かったし。
急に教えてもいない名前を呼ばれたらクダリ君も不審がるかなと思ったのよ。
今更、名前呼びって気持ち悪い?」
「そんな事ない!」
寧ろ嬉しいと答えたクダリは彼女にもっと自分の名前を呼ぶようねだったが断られた。
それで拗ねたクダリは何時もの様に貰った缶入りクッキーの封を開けようとしたのだが、横から伸びた彼女の手に止められる。
「そのクッキーは一応、快気祝いにあげたんだから開けるのは退院後にして」
「分かった・・・」
余りに真剣な顔つきで止めてきたのでクダリはかなり驚いたのだが、その代わりにと自分が持っていたクッキーを差し出すサクラはいつもの表情だった。
「このクッキーがすっごく不味いの!私を助けて」
「でもお店のクッキー何でしょ?」
なら助けを求める程でもないだろうとクダリは一枚クッキーを手に取り、口へ放り込めば
その余りの不味さに倒れた。
何とも形容し難い味。
辛味と苦味、おまけで酸味とひたすら舌を刺激した後、脳天を突き上げるその不味さはクダリに目を回させ、意識を混濁させる。
沈む意識の中、クダリが聞いたのは必死に自身の名を呼ぶサクラの声とナースコールだった。