幽霊退治(▲/幽霊)
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「十の経ったおっさんはどう思う?」
「カッコイイと思います」
「キミハ病的ナ程電車ガ好キカイ?」
「病的と迄はいきませんが電車は好きです」
「ボクは生まれてから一度もここを離れたことがないのです。
いつまでここにいるのだろうか
外の世界にはなにがあるのか・・・」
「そう言う難しい事は他人に尋ねずご自分で判断してご自分の目で確認した方が良いと私は思います」
「オレッテ、テクニシャン?」
「どうでしょうか」
「人生のレールは2本しかない。好きか?嫌いか?それだけだ」
「あの、質問は・・・」
「僕は電車さ。決められたレールの上をただ走るのさ」
「・・・・・・」
昨日の内に見付けたアルバイトの募集に電話をかけたサクラはライモンシティにあるギアスステーションのある一室にいた。
周りを面接官であろう深緑と白の制服を着た彼等に周りを囲まれ色々と質問されてきたのだが今の所まともな質問はされた事がない。
途中から質問にすらなっていなくてサクラ自身、答える気力を失っていた。
向こうからの面接らしくない質問の数々にもしかして自分は面接を受ける前から不採用が決まっていたのかとさえ思えてくる始末。
しかしまだ自分に向かって質問をしてきていない面接官が一人いた。
自分と真向かいに座り、周りが深緑の制服に対し浮きまくる白い制服の面接官だ。
「んーサクラちゃんだっけ
サクラちゃん、僕の事知ってる?」
何だその自意識過剰ともとれる発言は!とサクラは思うのだが此処は我慢。
何とか申し訳無さそうな表情を作り、サクラは首を横に振るう。
「失礼ながら存じておりません」
そう言えば白い面接官の笑みが深まった気がした。
「じゃあ、
サクラちゃん採用で」
ぽんっとあらかじめ渡していた履歴書に採用の判が押される。
「判断速っ!!」
思わず飛び出した言葉にサクラは慌てて口を塞ぎ、ちらりと面接官の方の様子を伺えば向こうは向こうで声は控え目に笑っていた。
「実はね。サクラちゃんの採用、電話をもらった時点で決まってた」
「え、」
じゃあ、この大掛かりな面接は何だと言うのか。
そんな疑問を視線にして送ればそれが伝わったのか白い彼は言葉を続ける。
「電話一本で採用が決まる位ここ、人手不足。だけど中にはミーハーな理由で申込む人もいるから「この面接でその方が純粋にバトルサブウェイで働きたいのかそうでないのかを見極めているのでございます」」
その途中から割り込んできた声にサクラは頭を傾げた。
「あ、ノボリおかえりー」
「クダリ。ちゃんと面接をしていたのでしょうね」
何だが凄く聞き覚えのある声。
そのノボリと呼ばれた声の主は首に包帯を巻いていて、机を挟んだサクラの真ん前の席に腰を下ろしていた。
「ちゃんとした。僕達の事知ってるか尋ねたよ」
「面接の開始時刻からまだ五分と経っていないのに採用とは少し早計ではありませんか?」
ノボリは大きく採用と判の押された履歴書を手に取り目を通す。
そして何度か瞬きした後、彼はサクラを見た。
「サクラ様、先程貴女様を採用する旨を聞いたと思いますが最後に私から貴女様に質問してもよろしいですか?」
彼の言葉にサクラは短く「はい」と答える。
「もし貴女様が幽霊と遭遇いたしましたらどう対処なさいます」
ノボリの意図の見えない質問に周りの面接官は困惑していたが、質問をされたサクラだけは笑っていた。
「そうですね。
取敢えずゴーストタイプのポケモンを出して此方が上位である事を相手に解らせてあげます」
幽霊退治
(何とも不思議な)
(廻り合わせ)