逃亡劇→終着(ユウキ+▲▽/絡み無)
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「え?」
「今日は、この子と一緒にポケモンの美容院に行ったのだけど余程ブラッシングが嫌いなのね。
暴れに暴れて結局何も出来ずに帰ってきたの」
「は、はぁ」
「なのに私が自販機を探す短時間でこんなに綺麗になるなんて
貴女、プロのポケモン美容師さんなの?」
聞かれてサクラは違いますと首を振った。
「じゃあ、見習いさんとかかしら」
どうやら老女の中ではサクラは美容師で決まってるらしく、答える気力の無かったサクラはそんな所だと曖昧に答える。
「やっぱり!」
嬉しそうに笑う老女にサクラは只困惑していた。
「あの、私が勝手にヨーテリーちゃんを弄っちゃって怒ってたりなんて」
「まさか!寧ろお礼を言いたいぐらいよ。
ありがとう」
老女の言葉に安堵の息を吐いたサクラはそのまま床に座り込み肩の力を解く。
と、その肩を叩かれて振り向けばチラーミィを抱えた女の子がサクラの背後に立っていた。
「あの、私のチラーミィちゃんも綺麗にして下さい」
「え?」
一体、突然なんなのか。
呆然とするサクラの耳には老女の間延びした声。
「あらあら、何時の間にか
こんなに人が集まっていたのねぇ」
自分達を取り囲む。
人、人、人。
その人達はサクラが土下座をした時には集まり出していたのだが、人達は何時の間にやら"土下座ショー"を"ポケモンを無料でトリミング・ブラッシング"してもらえると勘違いしていた。
律儀にもチラーミィをサクラの前に出した女の子の後ろには同じくポケモンを綺麗にしてもらいたい人々の列。
「どうしてこんな事に」
「良いじゃない。さっき聞いた話じゃ此処に来る筈の電車が踏切に人が立ち入ったとかで遅れるみたい。
丁度電車を待つ暇潰しにはなるんじゃないかしら」
ヨーテリーの艶々滑らかな毛並みを満足気に撫でる老女は笑って言うが、サクラは笑っていられなかった。
「電車が遅れるって、
そんな・・・」