これが逆トリップと言うヤツか!
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「何て飲めるか!!」
取敢えずノってはみたが知っているメーカーの物とはいえ、何処かも分からない所で出された物など飲める筈もなくペットボトルを床へと叩きつけた。
「現代人の腸をナメるなよ!デリケートなんだからな!」
もう私の精神は疲れてきたのだろうか。
正直、自分でも何を言っているのか分からない。
「しかも何?搾水地が『???』って!!そんな水を飲めってか?!!飲めるかっ」
水を寄越せ!まともな水を!
私が上へと叫んだ途端、
「へぼっ!!」
水が落ちてきた。
容器にはいった物でなく雨みたいな優しい物でもなく、バケツの水を傾け溢したかの様な大量の水。
結構な高さから落ちてきたのだろう衝撃がハンパない。
しかも不意打ちだった為、ノーガード。
運が悪ければ首の骨ぐらい逝ってしまいそうな水に再度上を見上げれば、さっきと同じ水は雨の様に降っていた。
落ちてくる水に当たるまいと必死に避ける。
避けて、
避けて、
「あっ?!」
落ちた水に足をとられて転けた。
顔面からずるっと滑り込んでそのまま停止。
気付いたら変な所にいて
降ってくる水に襲われて
顔面から転けて
・・・痛い、痛いのだ。
正に腹が煮えくり返る思いだった。
言いようもない怒りをあたる相手はいない。
どうして私がこんな目に会わなくてはいけないのか
降ってくる水の音に紛れて声が聴こえる。
泣き声が、
私だって
「私だって泣きたいわよ!馬鹿ぁっ!!」
思わず叫んだ。
怒りが涙になって溢れる。
滲む視界に飛び込んでくる
"金"
「って子供じゃない!」
水に紛れて降ってくる子供に、慌てて駆け出した。
髪を振り乱して何度も転けそうになって、大粒の水にも負けず
地へと迫る子供に向かって走る。
後、少し
もう少し
降ってきた子供の速度は意外にもゆっくりで、子供の体に手が触れた瞬間にまた足を滑らせた。
子供を何とか抱えたまま、後ろに傾く体。
私は地へと頭を打つ瞬間に金色の子供と目があった。
涙の溜まった青い瞳。
「泣いていたのは君か」
そう呟いた時には私は地に頭を打ち付けていた。
今度は痛みを感じなかったけど視界が暗転する。
白から黒へ
落ちる感覚
何かに引き込まれる感覚
何処かで何かが鳴っている。
ああ、この音は・・・