幻影少女
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
驚きがいっぱい詰まったミナトの呟きがクシナの内にいたヨミの耳にも届く。
『産まれたんだ』
九尾の首に座っていたヨミは地面へと下り、今だヨミの"命令"に体を地面に伏した九尾を見つめる。
『ごめんね。窮屈な思いをさせて
命令は私が外に出たら勝手解けるから』
九尾の顔へと周り、せっかくのチャンスに外へ出れず不貞腐れる九尾の頭をヨミは撫でた。
「あれ、誰もいない?」
クシナの内から出てきて外に戻った筈なのに誰もいない。
だが、戻ってきたのは確かにクシナが出産に使っていた部屋である。
「誰かいませんか~?クシナさん、ミナトさ~ん」
返事はなかった。
いないと言うことは自分を置いて皆、帰ってしまったのか?
そんなまさかと思いながらも分娩台の反対側に回ると誰かが倒れていた。
誰かではない
「ビワコ様!タジさん!」
クシナの出産を手伝う二人が床に倒れているのを見付けて慌てて駆け寄る。
何度も二人の名を呼び、揺するのだが反応はない。
何とかビワコを仰向けにしようと彼女の服を掴むと、ぬらりと嫌な感触が手に付く。
嫌な予感を感じながらもその手に付いた物を確認すればそれは
真っ赤な血。
「・・・まさか」
ヨミは慌てて部屋から飛び出した。
廊下に、入り口に、外に配置された暗部迄も皆、全て死んでいる。
この光景に何者かに襲われた事が分かった。
「誰がこんな事を」
そう呟いた瞬間、全身にのし掛かる様な重いチャクラを感じる。
「嘘でしょ」
その重いと感じたチャクラはクシナの内に感じたのと同じ九尾のチャクラ。
内で感じたのとは違う何倍にも重いと感じるチャクラは九尾の封印が解けた事を物語る。
ヨミは大きな木を探してっぺんへと一気に駆け上がった。
「やっぱり解けてる・・・」
森の向こう、里のある方角に九尾の姿が小さくも見える。
ヨミは「里に戻らなくちゃ」と腰に付けていたポーチから巻物を一つ取り上げて開く。
そして指を少し噛み、ぷくりと傷口から出てくる血を巻物に押し付けるよに拭う。
その瞬間、軽い爆発音と共に大きな隼が煙の中から現れた。
「里まで運んで!」
お願い、と隼の背に移ったヨミはそうお願いする。
すると分かったと言わんばかりに隼は一鳴きし、ヨミを背に乗せて里へと向かう。
里の状態は酷いものだった。
デカイ九尾の図体である。
九尾が動く度に建物が崩れ、木が折れ、人が死んでいく。
その様子を九尾も届かない空から見ていたヨミは眉間に皺を寄せていた。
隼は九尾の頭上を旋回をしながら不安げな声をあげる。
「大丈夫」
首を抱き締めながら隼に頬擦りをした。
軟らかな毛がヨミの鼻をくすぐる。
「私は大丈夫たから、私には強いお母さんとお父さんがいるから」
隼を抱き締めながらヨミはちらりと地上を見た。
三代目や上忍・暗部・中忍と役職は揃っているがミナトもクシナの姿も見つからない。
まさか、なんて嫌な事を考えるが頭を振ってその考えを消す。
「二人がいないなら私が止めないと・・・」
ずるりと落ちる様にヨミは隼から離れた。
未だ心配の表情を変えない隼だが、下へと落ちていくヨミを見て隼は煙と共に消える。
ギロリと九尾の眼孔がヨミを捉えた。
「遅いってば
伏せ」
上げた指を下へと下ろす動作をしながらヨミは命令した。
その瞬間に九尾は地面へと見えない力で押さえつけられる。
その様子を下にいた者達は何が起こったのか分からずただ見上げていた。
『産まれたんだ』
九尾の首に座っていたヨミは地面へと下り、今だヨミの"命令"に体を地面に伏した九尾を見つめる。
『ごめんね。窮屈な思いをさせて
命令は私が外に出たら勝手解けるから』
九尾の顔へと周り、せっかくのチャンスに外へ出れず不貞腐れる九尾の頭をヨミは撫でた。
「あれ、誰もいない?」
クシナの内から出てきて外に戻った筈なのに誰もいない。
だが、戻ってきたのは確かにクシナが出産に使っていた部屋である。
「誰かいませんか~?クシナさん、ミナトさ~ん」
返事はなかった。
いないと言うことは自分を置いて皆、帰ってしまったのか?
そんなまさかと思いながらも分娩台の反対側に回ると誰かが倒れていた。
誰かではない
「ビワコ様!タジさん!」
クシナの出産を手伝う二人が床に倒れているのを見付けて慌てて駆け寄る。
何度も二人の名を呼び、揺するのだが反応はない。
何とかビワコを仰向けにしようと彼女の服を掴むと、ぬらりと嫌な感触が手に付く。
嫌な予感を感じながらもその手に付いた物を確認すればそれは
真っ赤な血。
「・・・まさか」
ヨミは慌てて部屋から飛び出した。
廊下に、入り口に、外に配置された暗部迄も皆、全て死んでいる。
この光景に何者かに襲われた事が分かった。
「誰がこんな事を」
そう呟いた瞬間、全身にのし掛かる様な重いチャクラを感じる。
「嘘でしょ」
その重いと感じたチャクラはクシナの内に感じたのと同じ九尾のチャクラ。
内で感じたのとは違う何倍にも重いと感じるチャクラは九尾の封印が解けた事を物語る。
ヨミは大きな木を探してっぺんへと一気に駆け上がった。
「やっぱり解けてる・・・」
森の向こう、里のある方角に九尾の姿が小さくも見える。
ヨミは「里に戻らなくちゃ」と腰に付けていたポーチから巻物を一つ取り上げて開く。
そして指を少し噛み、ぷくりと傷口から出てくる血を巻物に押し付けるよに拭う。
その瞬間、軽い爆発音と共に大きな隼が煙の中から現れた。
「里まで運んで!」
お願い、と隼の背に移ったヨミはそうお願いする。
すると分かったと言わんばかりに隼は一鳴きし、ヨミを背に乗せて里へと向かう。
里の状態は酷いものだった。
デカイ九尾の図体である。
九尾が動く度に建物が崩れ、木が折れ、人が死んでいく。
その様子を九尾も届かない空から見ていたヨミは眉間に皺を寄せていた。
隼は九尾の頭上を旋回をしながら不安げな声をあげる。
「大丈夫」
首を抱き締めながら隼に頬擦りをした。
軟らかな毛がヨミの鼻をくすぐる。
「私は大丈夫たから、私には強いお母さんとお父さんがいるから」
隼を抱き締めながらヨミはちらりと地上を見た。
三代目や上忍・暗部・中忍と役職は揃っているがミナトもクシナの姿も見つからない。
まさか、なんて嫌な事を考えるが頭を振ってその考えを消す。
「二人がいないなら私が止めないと・・・」
ずるりと落ちる様にヨミは隼から離れた。
未だ心配の表情を変えない隼だが、下へと落ちていくヨミを見て隼は煙と共に消える。
ギロリと九尾の眼孔がヨミを捉えた。
「遅いってば
伏せ」
上げた指を下へと下ろす動作をしながらヨミは命令した。
その瞬間に九尾は地面へと見えない力で押さえつけられる。
その様子を下にいた者達は何が起こったのか分からずただ見上げていた。