寂しがり屋な娘の話
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「あ、ミナトさん」
アカリの呟きに彼女と同じ方を見れば、辺りをキョロキョロと見渡す金髪が見えた。
「先生、凄く捜してるじゃないですか」
捜し者はカカシの隣に立つアカリだろう。
自分を捜すミナトを見てか一歩足を踏み出したアカリはそこで動きを止めた。
ギギギと油を指し忘れたカラクリの様に鈍く首を動かしたアカリはカカシを見る。
「何ですか」
勝手な行動をして先程彼に怒られたばかりのアカリは何を言うわけでもなくカカシを見つめた。
「先生が捜してます。
どうぞ行って下さい」
ほら、と今まで離すのを忘れていた手を離してカカシはアカリの背中を押す。
「助けてくれてありがとう」
「・・・どういたしまして」
背中を押されたアカリは顔だけ振り返り、礼を言うとミナトに向かって駆け出した。
じゃーねーと周りの目も気にせず大きく手を振ったアカリにカカシは小さく振り返す。
そしてうっかりアカリに手を振り返しているのに気付いたカカシは自分自身に驚いた。
「何やってるんだ俺は、」
散々彼女を苦手だと意識してくせに普通に会話をし、振られた手に振り返してもいた。
普段ならオビトはもちろん、リンにだって滅多にすることはないのに・・・。
気付かぬ間にカカシはアカリのペースに乗せられていたのか、考え事をしながら踵を返したカカシは前にいた人に気付かずぶつかった。
ぼふっと相手の服に顔を埋めたカカシは慌てて顔を上げ
「え、」
その相手に固まる。
「何で、貴方が、
此処にいるんですか」
ぶつかった相手を示したカカシの指は震えていた。
今のカカシは幽霊でも見た気分で、目の前の彼が幽霊でないのなら狐や狸に化かされた気分だ。
「実はアカリちゃんと買い物に来てたんだけど途中ではぐれちゃってね。
カカシ君は彼女を見なかったかい?」
目の前の彼、ミナトは恥ずかしそうに話した。
「・・・見たも何もさっきまであの人とは一緒にいました」
「本当かい?!」
彼女は今何処にと、尋ねてきたミナトにカカシは顔を青ざめる。
頭では先程無駄になった悪い想像が再度過っていた。
ああ、何という事だ。
「あの人は、」
目の前で自分の肩を掴んだこの人は確かに先生だ。
声も目も仕草も匂いも雰囲気も間違いなく先生のモノ。
「さっき、」
だったらあの人が見付けた"先生"は何者だと言うんだ。
確かに自分の前にいるのは先生、だったらあの人が駆けて行った相手は
「"先生"を見付けて走っていきました」
「俺を見付けて・・・
二人はどの方向に行った?!」
カカシの言葉に状況を把握したミナトは肩を掴んでいた手の力を強め尋ねた。
掴まれた肩の痛さに眉を寄せながらも二人がいた場所を指差す。
そこには当たり前と言うべきか、二人の姿は無かった。
アカリの呟きに彼女と同じ方を見れば、辺りをキョロキョロと見渡す金髪が見えた。
「先生、凄く捜してるじゃないですか」
捜し者はカカシの隣に立つアカリだろう。
自分を捜すミナトを見てか一歩足を踏み出したアカリはそこで動きを止めた。
ギギギと油を指し忘れたカラクリの様に鈍く首を動かしたアカリはカカシを見る。
「何ですか」
勝手な行動をして先程彼に怒られたばかりのアカリは何を言うわけでもなくカカシを見つめた。
「先生が捜してます。
どうぞ行って下さい」
ほら、と今まで離すのを忘れていた手を離してカカシはアカリの背中を押す。
「助けてくれてありがとう」
「・・・どういたしまして」
背中を押されたアカリは顔だけ振り返り、礼を言うとミナトに向かって駆け出した。
じゃーねーと周りの目も気にせず大きく手を振ったアカリにカカシは小さく振り返す。
そしてうっかりアカリに手を振り返しているのに気付いたカカシは自分自身に驚いた。
「何やってるんだ俺は、」
散々彼女を苦手だと意識してくせに普通に会話をし、振られた手に振り返してもいた。
普段ならオビトはもちろん、リンにだって滅多にすることはないのに・・・。
気付かぬ間にカカシはアカリのペースに乗せられていたのか、考え事をしながら踵を返したカカシは前にいた人に気付かずぶつかった。
ぼふっと相手の服に顔を埋めたカカシは慌てて顔を上げ
「え、」
その相手に固まる。
「何で、貴方が、
此処にいるんですか」
ぶつかった相手を示したカカシの指は震えていた。
今のカカシは幽霊でも見た気分で、目の前の彼が幽霊でないのなら狐や狸に化かされた気分だ。
「実はアカリちゃんと買い物に来てたんだけど途中ではぐれちゃってね。
カカシ君は彼女を見なかったかい?」
目の前の彼、ミナトは恥ずかしそうに話した。
「・・・見たも何もさっきまであの人とは一緒にいました」
「本当かい?!」
彼女は今何処にと、尋ねてきたミナトにカカシは顔を青ざめる。
頭では先程無駄になった悪い想像が再度過っていた。
ああ、何という事だ。
「あの人は、」
目の前で自分の肩を掴んだこの人は確かに先生だ。
声も目も仕草も匂いも雰囲気も間違いなく先生のモノ。
「さっき、」
だったらあの人が見付けた"先生"は何者だと言うんだ。
確かに自分の前にいるのは先生、だったらあの人が駆けて行った相手は
「"先生"を見付けて走っていきました」
「俺を見付けて・・・
二人はどの方向に行った?!」
カカシの言葉に状況を把握したミナトは肩を掴んでいた手の力を強め尋ねた。
掴まれた肩の痛さに眉を寄せながらも二人がいた場所を指差す。
そこには当たり前と言うべきか、二人の姿は無かった。