寂しがり屋な娘の話
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ミナトは久し振りに個人で行う任務を与えられた。
任務は常にとは言わないが二人組、三人組が当たり前で、彼が行ってきた任務もそうだった。
だが、今回は三代目火影の命で一人任務を行う事となったのだ。
『わしがもう少し若く、火影ではなければのう・・・』
と、何故か部屋を退出する際に羨望の眼差しで見送られた。
任務を命じた本人が羨ましがるとはどういう事なのか考えていれば目的の場所に着いた。
「あ、ここか」
里にある病院の最上階、南側の部屋。
幾つもある病室の中で一部屋だけ患者の名前がない部屋がある。
ミナトは何度も三代目に渡された紙と表札を見て確かめた。
三代目から渡された紙には何も書かれていない。
そして目の前の表札にも
「ここで合ってるよね」
ミナトにはあまり自信がなかった。
彼はある人物を迎えに来た筈なのに病室からは一切、人の気配が感じられないのだ。
間違ってたら嫌だな、と苦笑いを浮かべミナトは病室の扉を開けた。
視界に飛び込んで来たのは緑。
転落や事故を想定していない様な大きな窓を開けて外を見つめる者が一人。
ミナトがわざと音をたてて扉を閉めても目の前の人物はぴくりとも反応しない。
窓が開いていて空気は常に循環している筈なのに二人しかいない病室は酷く重苦しい空気で満ちていた。
扉と窓際で相手との距離が結構ある事から少しでも近付こうと、病室に茂り伝う蔦を避けながらも歩く。
「止まって」
拒否ではない声にミナトの足が床に着く直前で止まった。
「貴方の足元にある蕾、もう花が開くの」
まだ一度も振り替えっていない筈なのに、とミナト踏み出していた足を元に戻す。
するとよく見れば足を着こうとしていた場所に小さな小さな花の蕾。
二人が無言のなか、時計だけが秒針を動かし音を出している。
秒針が6を過ぎた。
すぐに9を過ぎ、一秒、また一秒と針が12の数字に近付く。
カチ、カチ、カチ、と秒針が12を指した時、ミナトノ足元にあった蕾に変化が現れた。
まるで映像を早送りするかの様に蕾が開く。
ぽんっと効果音が聞こえてきそうな勢いで花が開いた。
そこから点々と白い花が開く。
先程まで緑一色だった病室が真っ白に、しかも元の白さよりも優しく色付く。
「・・・凄く、
凄く綺麗だね」
思わず思っていた言葉が口から出てしまいミナトは慌てて口をおさえる。
ちょうどその時、今まで背を向けていた娘が振り向いた。
ありがとう
と、微笑んで
任務は常にとは言わないが二人組、三人組が当たり前で、彼が行ってきた任務もそうだった。
だが、今回は三代目火影の命で一人任務を行う事となったのだ。
『わしがもう少し若く、火影ではなければのう・・・』
と、何故か部屋を退出する際に羨望の眼差しで見送られた。
任務を命じた本人が羨ましがるとはどういう事なのか考えていれば目的の場所に着いた。
「あ、ここか」
里にある病院の最上階、南側の部屋。
幾つもある病室の中で一部屋だけ患者の名前がない部屋がある。
ミナトは何度も三代目に渡された紙と表札を見て確かめた。
三代目から渡された紙には何も書かれていない。
そして目の前の表札にも
「ここで合ってるよね」
ミナトにはあまり自信がなかった。
彼はある人物を迎えに来た筈なのに病室からは一切、人の気配が感じられないのだ。
間違ってたら嫌だな、と苦笑いを浮かべミナトは病室の扉を開けた。
視界に飛び込んで来たのは緑。
転落や事故を想定していない様な大きな窓を開けて外を見つめる者が一人。
ミナトがわざと音をたてて扉を閉めても目の前の人物はぴくりとも反応しない。
窓が開いていて空気は常に循環している筈なのに二人しかいない病室は酷く重苦しい空気で満ちていた。
扉と窓際で相手との距離が結構ある事から少しでも近付こうと、病室に茂り伝う蔦を避けながらも歩く。
「止まって」
拒否ではない声にミナトの足が床に着く直前で止まった。
「貴方の足元にある蕾、もう花が開くの」
まだ一度も振り替えっていない筈なのに、とミナト踏み出していた足を元に戻す。
するとよく見れば足を着こうとしていた場所に小さな小さな花の蕾。
二人が無言のなか、時計だけが秒針を動かし音を出している。
秒針が6を過ぎた。
すぐに9を過ぎ、一秒、また一秒と針が12の数字に近付く。
カチ、カチ、カチ、と秒針が12を指した時、ミナトノ足元にあった蕾に変化が現れた。
まるで映像を早送りするかの様に蕾が開く。
ぽんっと効果音が聞こえてきそうな勢いで花が開いた。
そこから点々と白い花が開く。
先程まで緑一色だった病室が真っ白に、しかも元の白さよりも優しく色付く。
「・・・凄く、
凄く綺麗だね」
思わず思っていた言葉が口から出てしまいミナトは慌てて口をおさえる。
ちょうどその時、今まで背を向けていた娘が振り向いた。
ありがとう
と、微笑んで